静かな日常を過ごしていたら、別れを告げられました
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久しぶりの投稿で、すいません。
昨夜は浴びるほど飲んだはずのシマチ達はケロッとして、普段通りに目覚め宿屋の飯を腹一杯食べたようで満足そうに部屋に戻って来たのとは対照的に俺の頭はずっと何かに叩かれ続けているように痛く重たい。
「カイ、大丈夫?」
「・・・・」
ベッドで寝転んだままの俺を心配そうに覗き込むシマチに答えれないまま、瞬きを数回すると何かを読み取ったのか頭を優しく撫でられてしまう。
「今日は、動けなさそうじゃの・・・・やはり人族は、酒に飲まれる種族なのじゃ」
「スミハちゃん、カイと自分を比べちゃダメだよ?」
「うむ・・・・」
何も反応できない俺を、スミハもベッドに乗り俺を覗き込み金色の瞳で俺をジッと見つめた後にフッと笑う。
「カイよ、今日は寝ておくのじゃ」
「・・・・」
「そうだね。カイ、シマチ達はギルドに行って来るね」
コクリと頷く俺にニコッと笑顔を見せるシマチとスミハは、ゆっくりとベッドから降りてエルフ娘とフェンリル娘を連れて静かに部屋を出て行き、俺は1人取り残されドアが閉まった音を聞いた後に目を閉じ再び眠ることにした。
シマチ達が冒険者ギルドへ向かい静かな部屋に1人でいる俺は、動けるまで回復したら商店で買い物でもしようと眠るまで考えていると、ふと冷たく心地良い感覚が全身を包んでくれたことで閉じていた目を開けると、ギルドへと行ったはずのフェンリル娘の銀色の瞳が俺を見つめていた。
「・・・・ギルドに行ったんじゃ?」
「・・・・お主が心配でな」
「そっか・・・・優しいんだな」
「むぅ・・流石にそれは心外」
不機嫌な表情に変わるフェンリル娘だったけど、彼女の瞳は冷たくも優しい意思を感じていた俺は右手でサラサラの銀髪に触れて頭を撫でながら謝る。
「ごめん・・冗談だよ」
「お主の謝罪を受け入れよう。我の心は寛大だからな・・さて、冗談が言えるぐらいまで治ったなら安心したぞ」
「なんか、心地良かった」
「ふんっ・・・・我はもう行く」
「ありがとな・・気をつけて」
フェンリル娘はゆっくりと立ち上がり背中を見せるもすぐに部屋から出ないことに不思議に思っていると、手元に何かが触れたことで視線を下に向けると、長い髪の毛と同じ銀色のシッポがゆっくりと左右に揺れ俺の手に当たっていた。
きっと自分のシッポを撫でて欲しいのだろうと思い、無言のまま揺れるシッポを優しく掴みモフモフを堪能すると、シマチとは違い少しだけ硬いような気がするもコレはコレでありだった。
「んっ・・・・触り過ぎだぁ」
スルリと俺の手から銀色のシッポは離れフェンリル娘は、小さく呟いた後に振り返ることなく部屋を出て行った。
しばらくして、スッキリした俺は部屋を出て1人で街の商店を巡り必要だろうと思う日用品や食料を買い揃え、シマチ達がどんなクエストを受注したのか気になりギルドへ行こうと向かうも、冒険者に絡まれたくないためそのまま街を出て山小屋へと帰った。
シマチ達に何も言わず街を出て山小屋へと帰ったことに、クエストを終えて街に戻った彼女達は俺がいないことに気付き山小屋へと帰り俺を見つけると、涙目のシマチに飛び込むように抱きつかれ畑を転がる。
「カイ、心配したにゃ」
「お、おかえり・・」
「ただいまにゃ・・って違うにゃ。なんで、勝手に帰ったの?」
「ん〜他意はないよ・・ただ、クエストがいつ終わるか聞いてなかったから」
「そうだったにゃ・・次からは、ちゃんと言うね」
それから数ヶ月間の生活で、俺は街に行くことなく山小屋の周辺で栽培している野菜を育てることを中心に生活し、シマチ達4人で街へと向かいクエストをこなすついでに買い出しをしてくれるという生活リズムが繰り返されていたある日の夕食後に、シマチに話しがあるとリビングの椅子に座らされた。
「シマチ、急に話しがあるって珍しいな」
「・・うん。ちょっと言い難いんだ」
「なんだよ急に・・・・」
エルフ娘だけはいつも通りの表情をしているけど、シマチとスミハそしてフェンリル娘の3人の表情がいつもと比べ暗いことに今更になって俺は気付いたけど、もう遅かったようだ。
「あのね、お別れなの・・カイ」
「えっ?」
シマチが俺との別れの言葉を告げた後に、大粒の涙が頬を伝わりテーブルに落ちたのを頭が真っ白になった俺は、ただ黙っていることしかできなかったのだった・・・・。
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