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幕間 王国騎士団団長ジーニス

アクセスありがとうございます。

2人目の幼馴染の話しです。


王国騎士団団長・・ジーニス=リードルリッチ



 幼馴染のカイとアリアが恋仲関係だと気付いたのは、貴族学園中等部の嫌になるほど暑い日の夕方に剣技訓練を終えた俺が蒸し暑い訓練場から少しでも涼しい場所を求めるかのように外へ出た時に2人が手を繋いで帰っている後ろ姿を見て確信した。


 貴族同士の関係で男女関係を周囲に公表して良いのは、互いの親が婚約を認めた場合のみ許される。それなのに2人は平民のように見境なく恋仲関係を俺に見せつけていることが許せなかった・・。


(そうか・・カイより上の立場に、上位者になれば必ずアリアは俺を選ぶ事になるはずだ)



 その日から俺は、学業と剣技の工場に全てを注ぎ幼馴染達との付き合いも最低限度にして嬉しい結果が少しづつ見え始めた頃に、カイと2人きりで話しをする機会があった。


「カイ・・そろそろ剣技の鍛錬を始めたらどうなんだ?」


「鍛錬ね〜疲れるのはちょっとな・・・・それにしても、ジーニスは毎日飽きず続いているよな?」


「当たり前だろ? 王国騎士になるため、日々の鍛錬は欠かせない・・カイの方はどうなんだ?」


「ん〜それなりにやっているんじゃない? まぁ、ジーニスよりかは劣るけど」


「・・カイ、今の成績で俺達が目指す騎士養成学園には一緒に入れるよな?」


 幼馴染のリーダーとして、皆を引っ張って来た俺はカイに対し心にも無いことを聞く・・今はアリアと一緒に入れればそれで良いのだから。


「大丈夫だよ。みんなであの日に約束したことは守るよ」


「そうか・・」


 余裕の笑みを見せるカイの顔を見る俺は、いつかきっとコイツの顔を絶望に満たしてやろうという感情が湧き上がるもグッと抑え、アリアとどこまでの関係になっているかをそれとなく聞いてみた。


「そういえば、アリアとは最近どうなんだ?」


「アリアと? まぁ、良い感じだよ」


「なんだよ? いい感じって・・」


「それはな・・って言えねーよ! アレを言ったらアリアに殺されるぅ」


「誰に殺されるって?」


「「 アリア!! 」」


「ん?」


 カイの背後からアリアの冷たい声が聞こえ振り返ると、ジト目でカイを見つめるアリアの姿があり俺はヤバイと焦るも彼女はカイを背中から抱き締め流ようにくっつき、長く綺麗な金髪がカイの頬に触れその綺麗な彼女の髪を奴が触れている光景に俺の頃はかき乱され言葉が出ない。


「カイ? 私がどうするの?」


「えっと・・アリアは可愛いよな〜ってジーニスと話していて、俺がお前にアリアを渡さないぞ?って言っていたところなんだ・・なぁ? ジーニス?」


「あ、あぁ・・そうそう・・うん」


「ふ〜ん・・そう言うことにしてあげる」


 俺の横で甘い空気を作りイチャつき始める2人に、場を弁えろだの貴族だろと注意するも2人が聞く気がにことが腹立たしい。アリアも昔はこんな感じではなかった・・どちらかというとカイの性格に毒されている。


 その日からずっと心の中で、この男の幸せをいつか壊したい・・そう誓い、騎士養成学園をなんとしてでも首席で卒業すると言う目標をカモフラージュにして入学を果たした後に、こんなに早くチャンスが訪れるとは思っておらず、日々堕落していくカイの姿に悩むアリアに優しく接し続け共有する時間を増やし彼女の心の隙間に入り込むことに成功した。


 そしてアリアの心の中にあるカイと言う男の存在を小さくし、目の前にいる俺の存在を大きくさせたタイミングで俺はアリアにカイと別れた方が良いと告げると、数日後にアリアはカイと恋人関係を終わらせてくれたのだった。


 中庭でアリアに別れを告げられたカイが、男子寮へと立ち去る時に見えた表情に俺は歓喜を覚え、これからアリアと俺が恋人となる物語が始まるのだと嬉しくてたまらず、寮の部屋に帰った俺は我慢できず布団に潜り込み枕で顔を覆い大声を出し湧き上がる感情を出し喜んでしまったのだった・・・・。


感想&評価ありがとうございます。


次回も幕間ですいません。

次回は、幼馴染ではなく主人公の1つ年下の少女の話しです。

ヒロインになるかどうかは、しばらく先の物語で見えてくるはずです・・たぶん

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