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第11話 努力すること

ひかりは大きな斧をギュっと握りしめて魔物と対峙する。


魔物はストリートバスケのように変幻自在な動きをしながら様子を伺いひかりをけん制する。


ひかりはつい我慢できずにそのまま突っ込んでしまい、魔物の攻撃をもろに喰らう。


「うぐっ…!」


「高橋さんっ!こうなったら…私も援護するよ!ミューズナイツ!レッツミュージック!」


「HEY!HEY!HEY!」


「調べしは心のシンフォニー!秋山加奈子!」


「先輩…すまねぇ…!」


「さすがに力自慢そうな高橋さんでも無茶だよ。援護なら私に任せて」


「うす…!」


「セイシュン…ドウセカテナイ…!ドリョクシテモ…カナワナイ…!」


「そうね…努力が絶対実ったりするとは限らないね」


「ちょ、先輩…!?」


「ウウ…ダッタラ…」


「でも…成功者はみんな絶対に自分なりの努力をしているんだよ。やり方を間違えたり自分に合わなかったり、効率が悪すぎると確かに実らないけど…あなたたちはちゃんと自分を知って大きな目標を立てて楽しんでバスケしてるじゃない!彼女だって…女の子らしくなるために陰で雑誌読んだりアイドルの先輩に必死で聞きこんだりしてるんだよ!」


「見られてたのか…加奈子先輩には敵わねぇや…。ああそうだ…オレはオレなりに個性をも知ってるし女の子らしくいる努力も一切欠かさねぇ!でも自分らしさも同時に貫くという決意を強く持っている!それでトップになれるかはオレにもわかんねぇ…。わかんねぇからこそ人ってのは努力するんじゃねぇのか?お前らだってわからないからこそ試合を楽しんでるんだろ!違うのか!?」


「……」


「オレは少なくともお前らの頑張る姿は大好きだ!だから応援したいって思えるし、番組の企画とはいえお前らの目標が叶ってほしいって思うようになったんだ!だから…本当にありがとうな!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


「ウウッ…!」


「すごい…これが高橋さんのパワー…!大島さんよりも安定感は劣るけど一撃の重さは大島さん以上だよ…!」


「感心してる場合じゃねぇよ!今からオレが必殺技をするぜ!」


「う、うん!」


「さぁ!こっからがオレの全力だ!ダイナマイトボンバー!」


「ウワァァァァァァァァァァッ…!」


「ちっ…またくだらないものを見せられてしまいましたね…!一時撤退です!」


「待ちやがれっ!クソッ…消えやがった…!」


ひかりはありったけの感謝を込めて斧で地面を叩き割る。


すると大きな火柱が無数に起こって魔物を包みこみ浄化していった。


魔物たちが消えると檻はするに消えバスケ部主将を助ける事に成功する。


変身が解けたひかりと加奈子はすぐに意識を確認する。


しばらくすると主将が目を覚ましひかりたちの声に反応する。


「大丈夫ですか?痛みはありますか?」


「えっと…あの子だけじゃなくて…何でSBY48の秋山加奈子がここに…?」


「さっき化け物が現れたと高橋さんから聞いて急遽助けに来たんだ。それよりも何かされた記憶はありますか?」


「えっと…俺は普通に部活に青春を捧げてて…いつも通り練習を再開しようと思ったら…どこからなのかわからないけど…不愉快な不協和音が聴こえて気が付けば夢なんて…努力なんて無駄なんだ…と思うように…」


「やっぱり…あいつらの仕業だったんだ…。」


「あの加奈子先輩…あいつらって何なんだ?」


「詳しい事は劇場に戻ってから話すから待ってて。それよりも部員の安全の確認と番組を続けるかどうかの判断でしょ?」


「それもそうだな。とりあえず立てるか?」


「ああ、立てるよ…。けど…何だか檻の中に閉じ込められている感じもあったけど…君にそっくりな女の子が檻をこじ開けてくれたような気がするんだ…。あれは何だったんだろう…?」


「えっと…まぁそんな時もあるぜ。きっと夢に違いないと思うぜ。オレだって夢見る乙女になる時くらいあるしな。さぁ安全が確認されたんだ、こっからは楽しく取材させてもらうぜ!」


「じゃあ私はパパに報告するね。そしてあなたの仕事っぷり、見せてもらうよ」


「うっ…先輩に見られるなんて恥ずかしいな…」


こうしてバスケ部員たちは全員助ける事に成功し、アイドル応援部も予定より遅くなったけど収録は成功した。


魔物との戦いのシーンは番組の都合でカットされるが、この企画が上手くいけばひかりは今後もレギュラーサポート役として出演する事になる。


そして翌日…ひかりは秋山拓也プロデューサーから昨日の出来事を報告し、自分の使命と加奈子たちが騎士である事、異世界が侵略されて敵による襲撃が人間界にも及んでいる事、人々の夢や努力の魔力を奪って侵略をしている敵がいる事を全部知らされる。


ひかりは怖気づく事なく自分の運命を受け入れる。


むしろ誰かを守り応援するという役割を果たせることにワクワクしていたのだ。


そして…


「よっしゃあ!アイドル応援部でテレビ局から好評価をもらったぜ!」


「え!?本当!?」


「羨ましいなぁ。私も欲しいのに」


「そしてこれからもレギュラーとしてよろしくだってさ!ボーク大崎ボークさんもオレと気が合うからって相談があったらよろしくって連絡先くれたんだぜ!」


「私も頑張ろうっと!」


「そうね。私もいつまでも子役のやり方が通用するわけじゃないもの。負けてられないわ」


「私だってスクールアイドルのキャリアはダテじゃないもん!」


「私も頑張ります…」


「それと麻里奈はモデルとしてのインタビューで、エマは有名歌手のレコーディングでギタリストとして参加だろ?やっぱキャリア積んでると違ぇな!」


「大したことじゃないよ。アタシはただ慣れてる仕事ってだけで慣れてないジャンルは苦戦ばっかだしさ」


「そうデス。エマなんて日本に戻ってきたばかりだから苦労ばかりデス。でもあかりみたいに仕事ないわけじゃないから楽しいケドね」


「うう…私はまだ研修生だから仕事少ないの気にしているのに…」


「もうエマ!また毒を吐くんだから!」


「えへへっ!とにかくエマたちはレギュラーメンバーで待ってマス!」


「う、うん!」


ひかりはあかりの前向きなところを気に入ったのか、レギュラーメンバーに選ばれる日を楽しみで仕方がなかった。


努力とはある意味永遠に続く自分磨きであって、成功するためだけにとらわれてしまうと努力する意味を見失ってしまう。


たとえ成功したとしてももっと磨けばさらにいい自分に出会える可能性もあるので成功したからと驕ってしまい完璧だと思い込むと遠い将来に自分で自分を潰す事になる。


成功したければ成功するかどうかより自分が磨かれているかどうかを気にすることなんだとひかりはアイドル応援部を通じて感じたのだった。


つづく!

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