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第10話 青春

彼女の名は高橋ひかり、アメリカ帰りの元ストリートダンサーだ。


ひかりは昔から男勝りでオレっ子でもあるので両親から女の子らしくなれと言われてオーディションに参加する。


ひかり自身もアイドルに興味がありダンスで何か掴めるものがあると期待もしている。


そんな彼女に新たな仕事が訪れた。


「オレが?」


「そうだ。君が無名校の部活にインタビューして宣伝を行うアイドル応援部でレギュラー出演してほしいとオファーがあったんだ。しかもメインMCはボーク大崎ボークことBOBだ。待ち合わせは都立二子玉川高校になる。君なら受けてくれると思う」


「面白ぇ!どんな高校だか知らねぇけどやってやるぜ!」


ひかりはどんな仕事なのか興味が湧いてきてすぐにオファーを受ける。


ボーク大崎ボークはサングラスをかけたノリと勢いがある芸人でアイドル応援部が初メインMCだと張り切っている。


そんな期待の新星同士なので失敗は出来ないがひかりにとってはリスクは成功の近道だと思っているので緊張よりも期待でいっぱいだった。


そしてついに収録の時間が訪れた。


「今日はよろしくお願いします!」


「よろしくお願いします!」


「君が高橋ひかりちゃん?」


「うす!」


「はじめまして。ボーク大崎ボークです。台本通りとはいかないかもしれないけど頑張ろう。」


「押忍!」


「元気そうだねぇあの子」


「体育会系って感じがするね」


「アメリカ帰りの帰国子女だっけね。今日はバスケ部だしいいとこいきそう」


「それじゃあ始めます!5!4!3!2…1…スタート!」


「えー、今日わたくしは映画館などで賑わっている二子玉川にいるわけですが…どうやら新人アイドルがここに来ると聞いたんだけど今だに来ていないようです。おそらくわたくしが一人で取材を…」


「ちょっと待った!」


「うわっ!いたのか!」


「最初からいたぜ!」


「しかも君ははじめましてだよね?自己紹介をよろしく!」


「よっしゃ!刻め!オレのダンスはひかりのごとく!高橋ひかりです!」


「元気がある熱血オレっ子かー!今回は何部を取材すると思いますか?」


「オレはバスケが好きだから希望だけどバスケ部だって思うぜ!」


「んー正解!今日は都立二子玉川高校のバスケ部を取材します!」


「じゃあ早速…」


「レッツゴー!」


ボーク大崎ボークとひかりのノリは初対面ながら上手く波長が合い撮影は明るい雰囲気で行われた。


二人は少しだけ二子玉川を散策しつつ学校へ向かい、学校に着くと普通の公立校ながら設備が綺麗で最近開校した今風の雰囲気があった。


垂れ幕には「野球部 祝・甲子園」があり、新興校ながらも野球では知名度が上がってきているらしい。


そんな中でバスケ部が取材に来たのだから実力があるに違いないとボーク大崎ボークとひかりは期待をしていた。


体育館に着くと男子バスケ部員たちがシュート練習していたのでひかりが真っ先に飛び出して飛び入り参加してしまう。


「ちょっとひかりちゃん!?」


「へへっ!オレも混ぜてくれよ!」


「うおっ!?」


「オレっ子…?」


「可愛いからいいよ!」


「先輩…好みなんですかw?」


「おうよ!」


「すごい…あの子初対面なのにすぐ馴染んでるよ…」


ひかりはアメリカにいた時はよく黒人男性たちとストリートバスケを嗜んでいて、アメリカにいた頃が懐かしくてついバスケに参加してしまう。


ボーク大崎ボークはひかりのフレンドリーな性格に感心を示し自分もまだまだ見習うところはあるなと考えた。


本題に入り部員と顧問の先生に取材をする。


「この学校は創立三年目と聞きましたが野球部はもう甲子園に出られたんですね。」


「はい。監督がいきなり甲子園に導いたことがある人が就任して今までの指導のノウハウを活かして短期間で強いチームになりました。」


「じゃあバスケ部はどうなんですか?」


「今のところ…野球部以外の部活は弱いです…w」


「おいひかりちゃん気を遣えよ」


「オレ!?」


「まぁでも都内ではベスト32がいいとこでこれから強くなりますので期待しててください。目指すはインターハイとウィンターカップ出場ですので」


「おお…強気なキャプテンだね…」


「そっか!じゃあ先輩たちはこれから強くなる予定なんスね!応援してるぜ!」


「ありがとうございます!」


「強くなるですか…くだらない。弱い奴は弱いまま堕落してしまえば強者が永遠に支配できるというのに…。やはり人間に感情があるのが原因ですね。では…ダークネスパワーよ…くだらない幻想を捨て、この世界を未来なき世界に変えよ!」


「うっ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


「うわっ!?何だこれ…!?」


「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


「ああ…我が部員が…!」


突然バスケ部主将の身体が檻の中に閉じ込められ、胸からストリートバスケ選手のような魔物が現れる。


ひかりは最近現れるウワサの魔物は本当だったと痛感して檻の中にいる主将を助けようとする。


しかし檻は非常に硬くてはずれないように出来ていて力自慢のひかりでさえ開ける事が出来なかった。


「クソッ!こいつを放っておくわけにはいかねぇ!絶対に助ける!」


「助ける?何をバカな事を言っているのですか?」


「あ?いきなり何だテメェ…!」


「申し遅れました。僕がアクムーン帝国三銃士のブレインです。彼のくだらない夢を少しだけ利用させていただきました」


「夢が…くだらない…?」


「バスケで全国に出るだなんて随分思い上がりもいいところですね。自分たちの実力のなさをカバーしようなど無駄な時間でしょう。それとも実力がないから目標などと吠え続けるのですか?実にくだらない感情ですよ」


「くだらない夢なんか…そんなものあるわけがねぇだろ!テメェにとってはくだらねぇかもしれねぇが…こいつらにとっては大きな夢で、大好きなバスケでもっと自分を高めたいって思っているから難しいはずの目標に向かって努力しているんだぞ!理不尽かもしれない練習に耐えて…青春をバスケに捧げて…それもオレは大嫌いだが勉強だって両立しようとしているんだ!テメェみたいに…他人の頑張りを全否定する奴なんかに…オレは逃げも隠れもしない!」


するとひかりの耳から美しいオルガンの音色と美しい混声合唱の声が聴こえる。


右手にはオレンジ色のサイリウムが現れ、後から駆けつけた加奈子が声をかける。


「あなたは確か…高橋ひかりさんね!そのサイリウムを三回振って変身の呪文を唱えて!呪文は…ミューズナイツ!レッツミュージックだよ!」


「加奈子先輩…わかった!ミューズナイツ!レッツミュージック!」


「HEY!HEY!HEY!」


ひかりはすかさず変身の呪文を唱えると、さっきまでバスケウェアだったのがクリムゾンレッドのナポレオンジャケットでオレンジ色の肩に掛けるサッシュとスカートに着替えられた。


ブーツはみんなとおそろいの黒いブーツでポニーテールの結び目にもマンダリンオレンジの結びリボンが結ばれた。


武器は黒い両面ポールアックスで両手サイズの長さになった。


そしてひかりはふと浮かんだフレーズで名乗る。


「刻みしは心のリズム!高橋ひかり!努力がどれだけスゲェって事を…テメェに叩きこんでやるぜ!」


つづく!

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