表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Dreaming Maker+  作者: 菖蒲P(あやめぴー)
一章
18/35

十七話 つけ上がるな

初ライブ以降、裕一たちの周囲では変化が起きていた。アイドル、アイドルとチヤホヤされるようになったのだ。そして千鶴との共演も決まる。盛り上がるメンバーたちの中、陽昇だけは覚悟をしていた。

CDのレコーディングから数日、Dreaming Maker+のメンバーの周りではある変化が起きていた。


「裕一くん!受け取って!!」「うわっ!いきなりなんだよ!!...ストラップ?」裕一は学校でクラスの女子から急にストラップを押し付けられた。あまり話したことのない女子だった。

「これからもアイドル、頑張ってね!」と一言添えられ去っていった。

「なんなんだ急に...」不審がった裕一だがストラップを筆箱につけて授業に臨んだ。


「ってことがあってさー、皆はなんか変化あった?」裕一はレッスン終わりに皆に尋ねた。

「僕も皆から学校のアイドルって呼ばれるようになったよ〜 知らない子からもいっぱい話しかけられて緊張しちゃった」

「僕、女子から立て続けに三人告白された!アイドルだから恋愛できないって断ったけど!すっごい今アイドルやってるって自覚出てきたよ!」渡と千尋も変化があったことを報告する。

「ふーん、俺らのとこは芸能人の卵を育てる学校だから有名人になるどころかむしろ睨まれてるよな」

「うんうん、やっぱり普通の学校とはちょっと状況が変わってくるよね」秀と優月は状況が少し違うようだ。

「ま、知名度が上がっても、いつも通りを心がけるんだぞ!」最後に要がまとめた。皆盛り上がる中、陽昇だけは会話に参加しなかった。

「有名、か」そう一言つぶやいて真っ先に帰った。


翌日もレッスンが入っていた。いつも通り全員が集まる。

「皆さんおはようございます!」世奈がいつも通り挨拶する。

「今日もレッスン...と言いたいところですが、重要な!!お知らせがあります!!」妙にニコニコする世奈に皆注目した。

「なんと!初!テレビへの出演が決定しました!!パチパチ〜!」その答えに皆目を丸くした。

「マ、マジで!?マジで言ってる!?」「テレビ...!!絶対緊張するやつだ〜!」各々感想を述べる。

「来月のCD発売日ちょうどに出るんです!ちなみにどこの番組か気になりますよね〜?」わざとらしく誇張した言い方で世奈が発表する。

「おはよ〜TVです!あの地上波のバラエティ情報番組ですよ!!」

「え...それって...」「あー裕一くんの言いたいことは分かります、コメンテーターとして、元Dreaming Makerの遠山千鶴さんが出てるあの番組です!もちろん共演できますよ!」

その瞬間裕一が舞い上がった。

「翔さんに続いて千鶴さん!!有難や有難や〜!!」くるくると回る裕一に皆クスクス笑った。そんな他のメンバーも内心盛り上がっていた。しかし陽昇は覚悟したような、これから戦いにでも行くような、そんな心情だった。


都内某所。番組の打ち合わせが行われていた。出演者名簿などが書かれた紙には確かにDreaming Maker+の文字と遠山千鶴の文字が書かれていた。


その頃千鶴は別番組の収録を行っていた。いつも通り冷静な振る舞いで皆をリードしていた。しかし脳裏には来月のおはよ〜TVのDreaming Maker+との共演のことばかりだった。番組終わり、携帯に文字を打ち込んだ。

「Dreaming Maker+との共演が決まった。俺はどうすればいいんだ」と。そこに真っ先に返信が二つ入った。

「千尋をよろしく頼む。可愛い後輩だ」と語る焼き鮭のアイコン、織雄大。そして、

「陽昇もよろしくね、頑張り屋さんだから」と語る有名キャラクターのアイコン、御影天。千鶴は「親バカめ」とだけ返して次の収録へと急いだ。


盛り上がるDreaming Maker+のメンバー。レッスン中も、TVについての話ばかりだった。陽昇はそれに耐えかねて大声でこう言った。

「お前ら、あまりつけ上がるな!」レッスン室は静まり返り、要が真っ先に

「そうだよな、いつも通りにしろって、俺が言ったくせに俺もつけ上がってたみたいだ」と反省した様子だった。秀は前に出そうになる足を踏ん張って止めた。

「一気に有名人気分か?まだ僕たちは下積み中の下積みだ。こんな機会、ありがたく思え」そう言って一口水を飲んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ