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番外編!その後の負け悪役貴族に転生した俺は──SS込  作者: えん/えんとつ畑@雑記


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第25-1話 スミレの実力とその評価Aパート(スミレ視点

「さて。何にせよリーカ嬢よ城に案内をしよう」



 アズヴァールは手を上げると遠くから馬車が来た。

 豪華な馬車で御者の代わりにアズヴァールが扉を開けた。



「今回の主賓に歩かせるとは、このアズヴァールの顔が立たないな。リーカ嬢よ乗ってくれ」

「そうかい? ではお言葉に甘えるよ」



 リーカ先輩が乗るのでオレも馬車に乗る。

 馬車の中は広く6人ぐらいなら余裕で乗れそうだ。

 オレとリーカ先輩。

 反対側にアズヴァールが乗る。


 車内の空気は最悪だ。

 誰一人口を開かない。

 リーカ先輩を見ると笑顔でこの状況を楽しんでいる。



「リーカ嬢よ。このような男とは別れるべきだな。君の名前はなんだったかな?」

「オレ? スミレだ。って挨拶したよね、ええっとアズヴァールさん」

「リーカ嬢。どうだろう……婚約の件悪い話ではない」



 わーお。完全に無視だ。

 年齢は俺達よりも上に見える、顔はかっこいいんだろうな……でも胡散臭い。



「これでも王家の血は残っているんだ。成り上がりの貴族に取っては素晴らしいと思わないか? リーカ嬢とアズヴァールとの子であればクラック王国の王に成るのは間違いない」

「はっはっは。そうかもね」



 成り上がり? え? リーカ先輩の家ってそう呼ばれているの?

 ふう。怒ったほうが良いよな。



「お…………いいいいいいっ!?」



 太ももをつねられた。

 痛いです。

 慌ててリーカ先輩を見るとオレの方を一切見てない。



「うるさいゴミだな。失礼、奇声を上げどうしたのだ? リーカ嬢の恋人と名乗っているが、どうせこのアズヴァールとの婚約を回避するための影武者だろう」



 ばれてる!?



「チチチチチガ──」

「出なけば、腕はちょっとは立ちそうであるがリーカ嬢がこんな馬鹿みたいな男を恋人として連れてくるはずがない」

「はっはっはっは。私もそう思う」

「リーカ会長!?」



 相手はともかく、リーカ会長がネタ晴らしをしたら駄目でしょ。



「でも。アズヴァール君よりは強いよ彼は。それだけでも合格点と思うさ」

「ご冗談を。このアズヴァールを止める事が出来たのは貴女しかいない」



 俺の顔が忙しい。

 だって2人でやり取りするのに会話に入る隙がないから首を動かしているのだ。

 アズヴァールがオレをにらんで来たので会話が止まった。

 その後は城につくまでにらまれたままです。


 クラック城。

 数十年前に黒竜の攻撃で半壊したと言われる城は現在は復興されている。

 その時に王位継承権を持つアルヴァート王子なども行方不明、どう考えても死んでいるんだけど王子復権派が行方不明で通したとか何とか。


 まっとにかく。

 上級貴族をまとめ他国にも攻められず国を崩壊しないようにしたのはクウガおじさんである。

 クウガおじさんにその事を聞くと『君のおとうさんのせいだ』と少し怒るのでそれ以上は聞けない。


 その城が見えて中庭に馬車は止まる。

 アズヴァールが降りて、リーカ会長がエスコートされてオレが降りる。



「さてリーカ嬢。部屋に案内しよう……それにしても。スミレ君といったな臭いぞ」

「はい?」

「馬車の中で思っていた……もしかして平民は汗を流す習慣が無いのかな? そこの者! コレを湯あみに連れていけ」



 え!? え……?



「リーカ会長……オレって?」

「………………私の口から言わせるつもりかい?」

「言ったと同じですよね!?」



 もっと早く言って欲しい。

 確かにここ最近は風呂に入る時間もなく催眠道具試していたけどさ。


 兵士長みたいな人に連れられて城の中に歩く。

 さすがクラック城、城の中に風呂があるとかいいよな。

 地下に連れていかれて兵士の練習場みたいな場所に着いた。


 そう思ったのは誰一人風呂の用意をしていなく、人相の悪い男達が俺を見ているからだ。



「あの。風呂に連れていってくれ……あれ? あの何で扉の向こうに。あの鍵をかけ……」



 真正面から数人の男が来る。

 手には槍や剣を持ってとても風呂に行く感じじゃない。



「よう、兄ちゃん……死んでくれや」





◆──第25-2話 スミレの実力とその評価Bパート(リーカ視点──◆




 ここ最近体が重い。

 絶対に何かの攻撃を受けているはず。

 スミレ君に伝えるか伝えまいか……そう思っていると首都に付いていた。


 現にスミレ君の顔色が日に日に悪くなっていく。

 《《絶対に何かの見落としたあるはずだ。》》

 精神系の魔法、魔道具、王国からの攻撃はまだない。


 それなのに、また眠ってしまった。起こされると目に見えたのは首都クラック。

 以前は校長に連れられて来た事があるな。


 さてお迎えは……ああ、やっぱりアズヴァール君か……。


 アズヴァール。

 王家の血を引く上級貴族の一人と言われてる人。


 言われてると言うのは十数年前に行方不明になったアルヴァート王子の血を引いた隠し子。と言われる貴族で名前もわざわざアルヴァート王子と似せ、権力を付けている。との事。


 校長曰く野心家で力が全ての注意人物。

 彼と初めて会ったのは親交会前日の王宮の中庭だ。


 何かのミスをした庭師を斬ろうとした所で、私が割って入った。

 顔は笑顔で、不意を付く攻撃。



 なるほど、今回はジャケットを地面に捨てて視線を外させての攻撃か。

 でも、スミレ君は避けるよ。


 ふっふっふ……ほら避けた。

 まるで信じられない者を見てる顔だね、はっはっは滑稽な顔だ。


 スミレ君とは何度か練習試合で剣を交えたことがある。

 師と違い迷いのある剣、これが師の息子なのか? と軽く疑った事もあるぐらいに弱い…………が、スミレ君の実力は表向きじゃない師と同じ底が見えないのだ。


 私は恐ろしい人と思った人の中にスミレ君は入っている。



「すまない。ジャケットを拾おうとして足がもつれたようだ」

「え。今のってこうげ……」

「足がもつれてしまって。当たらなくて良かった……さて。リーカ嬢、話ではクウガ様はいらっしゃらないと。話は伝わって無いかな?」



 とぼけた男だ。

 しかし、予測通り。完全な死角からの不意打ち、殺気もない攻撃。にもかかわらず達人に見えないスミレ君がいともあっさり防御したので、会話を変えて来た。



「さぁ何の事かな……もしかして。これは妄想の話で言うんだが大貴族であるアズヴァ―ル君がこの私を婚約者にしたい。と言う話だろ? 私の誕生会で申し込む予定だったとか。しかし残念だ……御覧の通りスミレ君という恋人がいてね」



 さてスミレ君には悪いが、護衛任務と思って立ち回ってくれたまえ。

 馬車に乗せられてクラック城についた。



「さてリーカ嬢。部屋に案内しよう……それにしても。スミレ君といったな臭いぞ」

「はい?」

「馬車の中で思っていた……もしかして平民は汗を流す習慣が無いのかな? そこの者! コレを湯あみに連れていけ」

「リーカ会長……オレって?」



 驚くスミレ君。

 ふむ……その……少しイソの匂いはする時はあるが……それは言わないほうが良いだろう。



「言ったと同じですよね!?」



 スミレ君は先に城に連れていかれた。



「さてはて……先に伝えて置くよ。スミレ君は強いよ?」

「…………何の話でしょう?」

「はっはっは、いつものように、気に入らない相手がうっかり階段を転びおち、帰る心配をしてるんじゃないか? と思ってね」



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