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秀吉の兄に転生したけど、そんなの居ないよな   作者: 久之浜真輝(ひさのはままさてる)
12/27

筒井の決断と畠山の蛮行

皆様。お疲れ様で御座います。


大変申し訳ありません。コロナでは無いですが体調をくずしてしまい投稿が出来ませんでした。


これからも頑張って行きますので宜しくお願い致します。


今回はいつもより短いです。病み上がりの為すみません⤵️⤵️


ではどうぞ



大和にて救助活動をしている堺衆本陣に秀高が着陣した。


「皆、ご苦労。状況はどうか」


『はっ。現在北部地区の救助活動はほぼ完了しました。現在、土砂や倒壊した家屋等の撤去作業に移っております』


「わかった。被災者達の様子はどうか」


『現在、仮設の長屋で過ごしておりますが、今のところ何もありません』


「そうか。確りと被災者に寄り添うように」


『『『承知しました』』』


「では、私は筒井城に向かう。後は頼むぞ」


秀高は本陣を後にして筒井城へと向かい始める。道中、この度の災害で被害を受けた村を幾つも通過する。



「(この時代の災害は殆ど手作業でまともな道具が無い。つくづく前世の時代が恵まれていたのが身に染みるな。しかも今後、地震とか噴火とか飢饉とかの災害が増える時代だからな、気を付けなくては)大和中央から南部の状況はどうか」


『情報によると、南部の山間部での被害が大きいとの事で現在、南部に兵を派遣しています。中央部は下流側で氾濫があっただけで、人的被害は無いと』


「ありがとう。この後、救難部隊本陣に堺より物資が届く。その半分をこっちに持ってくるようにと指揮官には伝えてあるので、確認するように」


『承知しました』


秀高は筒井城に向かう道中でも、多方面からの報告に対しての指示を続け、いつの間にか筒井城下に到着していた。


『殿。筒井城下に着きました』


「おぉぉ。これが筒井城か立派な町だな」


『堺少将様御一行で御座いますか?』


秀高達の前に筒井の兵士が現れる。


「いかにも」


『お待ち致しておりました。主、筒井順昭がお待ちでございます。どうぞ、こちらに』


秀高達は兵士の案内で城へと案内される。そして筒井城大手門の前に到着すると既に筒井順昭をはじめ、その家臣達が出迎えていた。それを見た秀高は直ぐに馬から降りて挨拶をする。


「お出迎え感謝致します。某は堺守護近衛少将鷹司秀高で御座います。筒井順昭様で御座いますか?」


『はい。大和領主の筒井順昭で御座います。鷹司少将様にお会いできて光栄です。またこの度の救援、真にありがとうございますささ、中へどうぞ。今後の事で御相談がありますので』


「わかりました。私の方も御相談がありましたのでそういたしましょう」


秀高は順昭に案内されて広間に通される。


『先ずは少将様の救援。真にありがとうございます。お陰で中央や南部でも被害は出たものの、大事までは至っておりません。少将様の判断により助かりました。感謝しきれませぬ』



「いえ、我ら堺には被害がなかったので、救援に出るのは当たり前です。このような時こそ協力して行かなければなりませんから」


『そのお心に感服致しました。それで、相談なのですが、、、、、少将様。我ら筒井を少将様の家臣にして戴けませぬか?』


「えっ!それはどういう」


『この度の救援の行動力もそうですが、何よりその物量です。畿内多方面に部隊と物資を送っていると報せが来ております。これまでの憶測ですが、二十万貫は使っているのではありませんか?』


「まぁ。この度の災害援助として五十万貫(推定500億円)の予算を捻出しております」


『五十万だと』


『今の聞いたか?』


『到底我らでは賄えん』


『それを易々と計上できるとは。堺、恐るべし』


順昭の後ろにいる家臣達は堺の資金力に唖然としているしかなかった。



『五十万貫とは恐れ入りました。そして、此度の救援での支援。我々には到底真似できません。この戦国の世でその様な事が出来るのは少将様しか出来ないでしょう。その広く大きな心と器に私は感服したのです。少将様。どうかこの大和を治めて下さい。宜しくお願い致します』



順昭が頭を下げる。それにつられ家臣達も頭を下げた。


「筒井殿。少し聞いても宜しいですか?」


『はっ。なんなりと』


「家臣の皆さんはこの件に賛同しておりますか?」


ビクッ


秀高のこの言葉に順昭と家臣達が飛び上がった。



「なるほど。完全な同意は取れて居ないのですね」


『そ、それは』


「私としては筒井殿にはこのままの状態で大和を治めて欲しいですね。私は和泉、摂津、河内を押さえられれば十分ですので」


『そ、そんな』


「また、意見を統一しなければ内部から崩壊してしまいますよ。それだけはなりません。一応、お願いとしては、大和にも我ら堺の店を構えさせてください」


『それは構いません。此方から無理を言った手前ですので、しかし店だけで大丈夫なのですか?』


「はい。堺の支店を造れれば後は稼ぐだけですので。でも一応、同盟という形でしたら良いですが。どうですか?」


『それはありがたいお話でございます。是非とも宜しくお願い致します』



この後、筒井との同盟を正式に結び大和にも影響力を伸ばした秀高。順昭から内政について助言をと言われたので大まかな政策、手順等々を伝えて筒井城をあとにした。次に向かうのは河内と和泉を治めている畠山在氏(はたけやままりうじ)の所である。


畠山氏は太平寺の戦いにて敗れたものの史実と異なり中核の家臣といえる木沢長政が生存していた。その為、長政の専横は継続して行われている。その背後には管領の細川晴元が居るとされている。


「和泉国方面から何か報告は」


『いえ。まだです。ですが定期報告はそろそろ来る頃かと』


秀高達が大和から河内、和泉に向かう道を通行していると前方から報告役が走って近づいてきた。


『そ、総統。大変です』


「何があった」


『和泉国にて活動中の部隊本陣に畠山の兵士が乗り込み、物資を強奪されました』


「なに~」


『強奪されたのは食料と銭です。現在堺に急使を送り食料等の配送を要請しておりますが、また強奪しに来るやもしれません』



「そうか。わかった。畠山殿がその気なら我らもそうさせてもらおう。堺に伝令。各方面から空いた人員に完全装備をさせて救援部隊本陣に集合せよ。以上」


『はっ』


「畠山殿。やって良いことと悪いことの区別もつかぬか」


秀高の逆鱗に触れた畠山氏の命運はいかに。







誤字、脱字がありましたらご報告、宜しくお願い致します。

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― 新着の感想 ―
[一言] 畠山ぐっばいですわ。
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