表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王♂に転生したけど、勇者パーティの僧侶に恋しています。  作者: アオ
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/17

ep16.激闘!大熊対決


「────……ねぇ、ルシファー。

この世界の熊ってこんなにでかいもん?」


目の前の五メートル級の熊は、グルルル……とかそんな可愛らしい唸り声を通り越して、ドゥルルル言ってる。バイクのエンジン音かな?


「いえ、大きな個体でも三メートルあれば巨体と言われます」

「ほぉん……じゃあ何、突然変異的な……?」


よく見ると、熊の体表を黒いオーラのようなものが覆っている。

瞳は赤黒く濁っていて、理性を失っているようだった。


「……あの黒いオーラ見える?」

「はい。……あれはおそらく、魔素かと」

「可視化できるほど、濃い魔素が取り巻いているってこと?」


熊はゆらゆらとその巨体を揺らしながら、虚ろな瞳で私たちを捉え、エネミー判定される。

その瞳は細くなり、熊からのヘイトが向けられた。


────刹那。


ドカァン!!!


瞬きの間に振り下ろされた腕が、私とルシファ-の間にあった岩を呆気なく砕いた。

砂埃と砕けた岩の欠片が舞う。


私とルシファ-はその攻撃を避けることができたが、巨大な図体からは想像もできないほどの機敏な動きに、私の心を焦燥感が占める。


(おいおい、ちょっと思ってた以上に動きが早いな!?)


ルシファーがすかさず、足を鞭のようにしならせて蹴りを繰り出した。

重たい攻撃はしっかりと熊に当たり、ズドン!と乾いた音が響いた。

しかし、それだけ重いルシファーからの打撃でも、ダメージはほぼないらしい。


「ルシファー、離れて!」


私は手のひらに魔力を集めると、熊へと照準を合わせる。


「“獄炎(ヘルフレイム)”!!」


ゴッ、と音とともに手のひらから濃縮された魔力が放出され、熊を丸ごと炎の壁で包み込んだ。


「グオォオオオォォオオァアアッ」


悲痛の声を漏らす熊。

本気の技ではないにしろ、それなりに攻撃力の高い魔法だったからか、炎が消えた瞬間熊はその場に倒れこんだ。


「グ、ォ……ァ……」


倒れた熊に近寄ると、焦げたような匂いが鼻につく。

わずかに呼吸をしていることから、まだ死んではいないらしい。


「素晴らしいです、ダリオン様。

生け捕りにするために、威力をギリギリに調整したのですね」


尊敬の眼差しを向けるルシファー。

……いや別に、そこまで考えて……


……いたような気がする!

無意識に、生け捕りできるよう調整した気がする!


「計画通り!」

「やはり!さすがダリオン様です!」


おほ~ん……ちょっぴり胸が痛い。

さっさと話題を変えようと、私は熊をどうしようかとスキルツリーを開いた。


「さて、どうやって運ぶか……」


有用なスキルはあるか、と見ていると横からルシファーが


「空間魔法は取得されていますか?」


と疑問が投げかけられる。


「空間魔法?」

「ええ。空間魔法があれば、熊のような生命体でも仕舞えると思うのですが」


そう言われてスキルを見てみるが、空間魔法のような文字は見つけられない。

そこで、元ゲーマーの私はピンときて、スキルツリーのUIを消して別のUIを呼び出してみることに。


「“インベントリ”」


そう口にすると、空気が揺らいで【Inventory】の文字が現れる。


(おお、やっぱり!)


インベントリにはまだ何も収納されておらず、容量は十分。

私は再度熊に触れると、半透明のUIが表示された。


《熊:回収可能────回収しますか?》


その下に出ている《Yes / No》の選択肢で《Yes》に触れると、熊の巨体は粒子となり、光のように崩れ、私のインベントリの中に収納された。


「ふむ、これで良し!」


インベントリを開いただけなので、MPの消費もない。

魔王というぶっ壊れキャラの特性も相まってMP量はもともと多く、先ほどの“獄炎(ヘルフレイム)”も大技ではあったが、魔王のMPからしたら微々たるものである。


……MPもそうだけど、魔法の便利さよね。

五メートル級の熊をポケットに仕舞う感覚で収納できるなんて。

某島クリエイトゲームみたい。

……いや、あれは実際にポケットにしまってるからもっとすごいのか。


「さて、小鬼人(ゴブリン)の集落に一度戻ろう。

それからレイヴンとも合流して今後の方針も決めなきゃ」

「承知いたしました」


この後の流れを簡単に確認し、私たちは洞窟に背を向けた。


────ピロン。


久々に聞いた、レベルアップの音。


そういえば、と、私はふと、久しくステータスの確認をしていなかったことを思い出す。

私は帰ったらスキルツリーと自分の現在のステータスをしっかり確認しようと決めた。





-------------------------------------------

【STATUS】


名前:ダリオン・ラス

種族:悪魔族デモリアン

ランク:魔王(憤怒)

レベル:26

体力:150

魔力:200

信仰値:上昇中(上限突破)

役職:ノエルを見守り隊隊長


スキル:《カリスマ補正(ポジティブフィルター)》《鑑定》《再生》《超速再生》《魔力増幅》《筋力増強》《不眠》《思考》《調合(クラフト)》《労働管理(マネジメント)》《魔王覇気》《魔力探知(マナ・サーチ)》《魔力感知》《熱感知》《使役》《共有》


-------------------------------------------




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ