375:ふわちゃん動く①
お待たせしました!
「最近、私思うんですよー」
「ふわり、唐突にどうしたの」
「最近、私のヒロイン力弱いんじゃないかって」
「ヒロイン⋯⋯?」
:ふわちゃんがヒロイン??
:ないないない
:ただの暴走ショタ好きお姉さんです
「なのちゃんはまだしもみんなまで酷くないですかー!?」
「自分の言動を思い出すの」
「別に変なことは⋯⋯」
私はふと思い出してしまう。
あの時の優希くんの水着の姿を。
そして、あの時にした事、頭のよぎった黒い考えを。
「い、言ってないですし、オモッテモナイデスヨー?」
「絶対考えてるの」
:棒読みすぎるんよ
:もうちょっと隠す努力しよ?ねっ??
:まぁふわちゃんだし⋯⋯
「こ、こほん!それはまぁ置いておきましょうね」
「逃げたの」
「逃げてないですー」
「まぁいいの。それでヒロイン力がどうしたの?」
「昨日のゆかちゃんの配信、あれはズルすぎると思うんですよー」
「あっあっあっあっ」
「あ、私以上に脳が焼かれてる人がいましたねー」
:お前が焼かれてるんかいwww
:逆ゥ!!!
:むしろよく耐えてたな
「そう、それであの配信を見て思ったんですよー」
「私、ヒロイン力が足りないなーって」
「それで冒頭の言葉に繋がるってわけなの?」
「そうなんですー」
「そもそも、私は企業に所属しているのでそういうのはNGというのは分かっていますけどー」
「可愛いものを愛でたいと思うのは間違っているのでしょうかー?」
「間違ってないの」
:確かに
:可愛いものを愛でるのがダメな世界なんて許せねぇ
:ふわちゃん、良いこと言ってると思ったけどただの欲望丸出しで草
:マネージャーさん止めてよぉ!
いまなんじマネージャー:うち、明確に禁止してないので良識に任せるとしか⋯⋯
:そうだいまなんじってそういう会社だったぁ!!!
:アイドル売りじゃないしそんなもんでしょ
「へぇー⋯⋯」
「ほほーうなの」
:あ
:あ
:やっちゃいましたねマネさん
:言質取られちゃったねェ
「まぁ冗談ですけどねー」
「そうそう、冗談なの」
:あの、二人とも目がガンギマッテルんですが
:目がwww
:怖E
いまなんじマネージャー:あの、問題だけは起こさないでくださいね!?
「大丈夫、大丈夫ですよー」
「そうそう、大丈夫なの」
:心配すぎる
:心配だぁ⋯⋯
:ほんま頼むで二人とも
♦︎
配信のあと、ぼくは華に呼び出されてご飯を食べに来たの。
「というわけで、綾乃ちゃん作戦会議です」
「来ると思ってたの」
「まず、優希くんに私を意識させる方法を考えるところからです!」
ぼくとしては、既に手遅れな気もするけど⋯⋯それは言わない方がいいの。傷付いたところをぼくがおいしく頂くのもありなの。
「意識させると言っても、既にライバルは先に行ってる感じがするの」
「うぐっ、それはまぁそうなんですけど⋯⋯」
華の様子を見てると、どこかうずうずする自分がいるの。やきもきすると言うか⋯⋯そんな感じなの。
「優希くんが欲しいならもう、本気でいくしかないの」
本当は言うつもりのない言葉が出てしまったの。
傷付いた華を美味しくいただくつもりだったけど、それ以上に華の事を放っておけないと言うか⋯⋯なんか変な感じなの。
「本気⋯⋯」
「正直に言わせてもらうの」
ぼくがそう言うと、華は覚悟したような表情でごくっと唾を飲み込む素振りを見せるの。
「あの二人はぼくから見ればもうほぼ付き合ってるレベルなの。むしろなんでまだ付き合ってないか不思議なレベルなの」
「それは⋯⋯確かにそうですけど⋯⋯」
「そんな二人の仲に入って戦おうと思うなら⋯⋯今の立場を捨てる覚悟をしてでも行くしかないの」
「その覚悟は⋯⋯華にはあるの?」
「そ、それは⋯⋯」
「こればかりは遊びじゃないの」
「厳しい事を言うようだけど、ただ愛でたいだけでどうにかなるレベルじゃなくなってきてるの」
「愛でたいだけじゃどうにもならない⋯⋯ですか」
「そうなの⋯⋯あえて言うなら」
「犯してでも奪い取るなの」
「それは普通に犯罪ですけど!?」
「それくらいの覚悟を持てってことなの」
「そ、それくらい大胆にならないとダメなんでしょうか⋯⋯」
「華、いつも思ってたけど」
「意外とヘタレなの」
「⋯⋯そ、そんなことないですけど?」
「だったらぼくに見せて欲しいの」
「華の本気⋯⋯ってやつを」
ぼくがそう言うと、華は顔を真っ赤にして震えはじめた。
そういうところも可愛いとぼくは思うの。それを優希くんの前で出来たら良いと思うけど、それは難しそうなの。
「や、やってみせますよ⋯⋯」
「じゃあ頑張るの」
「う、うぅ⋯⋯」
顔を赤くしすぎてりんごみたいになってるの。
♦︎
「⋯⋯聞きたくないこと、聞いちゃったなー」
「ふわり先輩の本気のアタック⋯⋯か」
こ、今回は早めに投稿できた!これも成長(?)




