373:ゆるママとオフコラボ!④
大変お待たせしてごめんなさい!!!
配信が終わり、気付いたらもう夕方。楽しかったけど少し疲れちゃった。
「優希くん、お疲れさま」
「薫さん、お疲れさまです!」
「もう、結構良い時間になっちゃったね」
「こんなに長時間配信してたのは久しぶりな気がします」
「普段は2時間くらいだもんね⋯⋯疲れてない?大丈夫?」
「はい!ちょっとは疲れましたけど、僕も最近体力ついてきてるんですよ?」
「⋯⋯あんまり力は無いですけど」
力こぶを作ったつもりが、筋肉は盛り上がらない。
「うひゃっ!?」
すると、薫さんが僕の二の腕を触ってくる。
「ふふっ、ぷにぷにでやわらかい。でも、優希くんっぽくて良いと思うよ?」
「そ、そうですか?」
「うんうん」
「⋯⋯あと、今言うのもあれなんだけど」
「もし優希くんが良かったら、ご飯食べていかない?」
薫さんは少し恥ずかしそうにしながら僕を誘ってくれた。
「えっと、その⋯⋯良いんですか?」
「うん、無理にとは言わないけど⋯⋯」
薫さんは少し不安そうな表情でそう言うと、自分で言ったことに恥ずかしくなったのか少し頬を赤くしていた。
「じゃあ、お願いしても良いですか?」
僕がそう言うと、薫さんはぱぁっと笑顔になる。
「うんっ!腕によりをかけて作るから、待っててね」
でも、待つだけなのは少し気が引ける。
「待ってるだけっていうのもちょっとあれなので、お手伝いとか⋯⋯邪魔、ですか?」
「じゃあお願いしよう⋯⋯かな?」
「はい!」
♢
薫さんの家のキッチンで一緒に料理を作る。自分で言っておきながらあれだけど、ちょっと恥ずかしい。
なんというか⋯⋯その、新婚さんみたいと言うか。
って何考えてるの僕はっ!?
「じゃあ優希くん、これお願いしてもいい?」
「あっ、はい!」
薫さんの言葉で正気に戻った僕は薫さんの隣で材料を切る。今日は肉じゃがを作るみたいで薫さんは皮を剥いたじゃがいもを僕に差し出してきた。
薫さんが剥いて、僕が切る。
たったそれだけなのに、どうしてか顔が熱くなっていくのを感じる。
じゃがいもが終われば次はにんじん。そして最後に玉ねぎと手際よく具材を切っていく。
そして、案の定と言うか、玉ねぎを切っていると涙がぶわっと出てきて、すごくしみる。
「あっ、優希くん大丈夫?」
「大丈夫です!」
「玉ねぎはしみるもんね⋯⋯ちょっと待っててね」
薫さんは手を洗うと僕の目元を拭いてくれた。
「目が辛かったら私が切るから遠慮しないでね?」
「こ、これくらいすぐだから大丈夫ですよ!」
そしてなんとか切り終わると、我慢していた涙が大量に出てきた。
「ふふっ、優希くん凄い涙。切ってくれてありがとね」
そう言いながら再び涙を拭ってくれる薫さん。
「あ、あの、そこまでしなくても大丈夫ですよ?」
「あ、ご、ごめんね!つい!」
「嫌では無いですけど⋯⋯その、恥ずかしいです」
僕がそう言うと、薫さんも一緒になって顔を赤くした。
「(いや本当、はよくっつけ!)」
その光景を見ながら脳内でそう叫んでいる由良さんがいる事にも気付かずに。
♢
料理が完成して仲良く三人でご飯を食べると、流石にもう良い時間になっていた。少し惜しい気持ちもあるけど、明日には学校があるからそろそろ帰らないと。
「それじゃあ薫さん今日はありがとうございました!」
僕が玄関でそう言い、ドアを開けようとすると薫さんが「待って」と僕に声をかける。
「どうかしましたか?」
「え、えっと、その、こんな時間に一人で帰らせるのはちょっと怖いから送っていくよ!」
「こ、怖いって⋯⋯これくらいの時間ならまだ全然大丈夫ですよ?」
「⋯⋯そ、そうだよね」
送ってもらう側の僕じゃなくて何故か薫さんが落ち込んでしまう。
「で、でも?薫さんがせっかくって言うなら断るのも失礼⋯⋯かなって」
僕がそう言うと、薫さんはぱぁっと笑顔になって首をコクコクと縦に振る。
「じゃあすぐに準備するから待ってて!」
薫さんは慌てて自分の部屋に着替えに行ってしまった。
「ねぇねぇ優希くん」
「どうしたんですか?由良さん」
「いつくっつくの?」
「くっ!?」
ニヤニヤしながら由良さんは僕の耳元で囁くように言った。
「からかわないでくださいよ!」
「えー、本気なのにー」
由良さんがそう言うと、意識しちゃうからやめてほしい。
そわそわしながら待っていると薫さんが降りて来た。
「よし、準備出来たから行こっか!」
「由良はどうする?一緒に行く?」
「私はお邪魔だろうし遠慮しとくよー」
「⋯⋯も、もう。由良ったら」
「ふふふ、楽しんで来てねー」
「帰るだけですからね!?」
「送っていくだけだからね!?」
「またまたー」
このままだとずっと由良さんに弄られると思ったのか、薫さんはそそくさと外へ出て僕を送ってくれた。
「⋯⋯あれで付き合ってないのって最早バグでしょ」
最近体調が悪くてねね活だけにかかりきりになってました⋯⋯




