359:お母さん大暴走!?
お待たせしてしまいました⋯⋯
お母さんのおもちゃにされてしまったお父さん。あの時に終わったと思ったら何故か今も死んだ目をしながら、お母さんのやりたい放題状態になっていた。
「優斗さん、次はこれも似合うと思います!」
「そ、そうか⋯⋯」
お母さんによるお父さんの着せ替えショーは終わることを知らず、気付けばもう夜になっていた。
お父さんは助けを求めるような視線を僕に向けるけど、僕に出来ることは何も無くて、ただ見ていることしか出来なかった。
ただ一言、言えるのは⋯⋯
「(やっぱり想像以上に似合ってる⋯⋯)」
僕が言えたことじゃないけど、お父さんも意外と女装が似合う。お母さんのメイクが上手なのもあるけど、お父さん自身の肌も若く見えるせいか余計に。
すると、暴走したお母さんが何やらお父さんのスマホを持って何かをしている。
「(なんかお父さん、また困惑してる)」
会話を聞いている感じは、Vライブメンバーにまた写真を送っているみたい。
「あっ、そうだ」
「裕翔にも送ってあげよ」
「優希!?何でお前までカメラを向けてるんだァァァァ!?」
「えーと、裕翔に送ってあげようかなって」
「鬼かアアアアアアアアアアアア!?」
「お母さんほどではないよ!?」
「優希ちゃん?」
「あ“っ”」
「優希ちゃんも、お着替えしましょうね?」
「ぼ、僕はちょっと行くところが⋯⋯」
「ないですよね?」
「優希、もういっそ二人で死のうぜ」
「お父さん!?」
「旅は道連れって言うだろ?」
「旅じゃないけど!?」
やっぱりお母さんからは逃げられなかったよ。(二度目)
♦︎
「⋯⋯はぁ、最高でした」
「母さんが満足したならもう俺はそれでいいよ⋯⋯」
「うん⋯⋯」
満足気な顔をしたお母さんと、死んだような顔をした僕とお父さん。お母さんのスマホやカメラには大量の僕たちの写真が保存されていて、あんなに撮ってどうするつもりなんだろう。
「とりあえず、優斗さん」
「⋯⋯こ、今度は何だ?」
「社長さんに許可取りません?この家族写真の掲載しましょうよ?」
お母さんが突然とんでもないことを言い始めた。
流石に企業Vだし、それは無理だと思うよ?
「それいじょうはいけない」
「大丈夫です!メイクで身バレはしません!!」
「いや、おまっ!前バレンタインの時に顔出ししてただろ!?それで流石にバレるって!!」
「⋯⋯じゃあ、私抜きので良いです」
「まぁそれなら⋯⋯って良くないからな!?」
「⋯⋯ちっ」
「今押せそうだと思ってただろ!?」
「気のせいでーす!
ほら、優希ちゃんからも!」
お母さんにそんなことを言われるけど、僕は既に自分から女装姿晒してるし、ノーダメージだよ?
「お父さん、僕はどっちでも良いよ」
「優希!?」
「だって、もう今更だもん。
僕の場合は⋯⋯だけど」
「まぁそれは確かに」
「だからお父さんも大丈夫だよ!」
「そうだよな⋯⋯大丈⋯⋯いやダメだからな!?」
ちぇっ、引っかからなかった。
♦︎
「あの、社長」
「ん?何かあったかい?」
「姫村さんからメールが来てた⋯⋯んですけど」
「どんな?」
「この写真、掲載しても良いか?と奥さんがゴリ押してるそうです」
「本人じゃなくて!?」
「まぁ⋯⋯写真見てもらえたらわかるかと」
「どれど⋯⋯れ⋯⋯」
「これ、姫村くんなの?」
「どうやらそうらしいです⋯⋯」
「あの人いくつだったっけ?」
「もうすぐ40です」
「そうだよね?」
二人は送られてきた写真を見て唸る。
「⋯⋯これ、絶対身バレは無い気がするねぇ」
「⋯⋯私も同じ意見です」
「ちょっとアリかなって思ってきた自分がいるよ」
「私も同じ意見です⋯⋯と言いたいところですけど
これを私達だけで独り占めは世界の損失かと」
「言い過ぎじゃない!?」
「でも社長、ティンと来たんじゃ?」
「ぶっちゃけ、ティンどころか落雷レベルだけどね?」
「⋯⋯この写真、2人が男って信じられます?」
「⋯⋯普通は信じられない。
でもあのゆかちゃんを生み出した家族だからなぁ」
「事情を知ってる僕らだから言えることだけど」
社長は半笑いでそう言うと、真剣な表情になる。
「ま、それでもうちはV事務所だ。
流石にNG⋯⋯ってことにしとこうか」
「悔しいですが、そうしましょうか⋯⋯」
「いや待って」
「社長?」
「誰か内情を知ってるイラストレーターさんに似顔絵イラストを描いてもらえば良いんじゃ?」
「社長」
「な、なんだい?」
「一生付いて行きます」
「大袈裟すぎないかな!?」
「それなら⋯⋯適任はあの人しかいなくない?」
「まぁ⋯⋯ゆるママさんになりますよね」
「全員と顔見知りのイラストレーターの時点で絞られるからね、そうなるって話だよね」
「⋯⋯それでお姉ちゃんに依頼が来たって?」
「う、うん⋯⋯」
「やっぱ狂ってるよ⋯⋯」
「似顔絵は描いたことないけど、でも優希くん関係のお仕事って言えばお仕事だし、そこは嬉しいかな」
「⋯⋯お姉ちゃんが良いならいいけど」
「ちなみに、由良も見てみる?」
「ま、まぁ一応⋯⋯」
「(そんな騒ぐほどじゃないと思うけどなー)」
お姉ちゃんがチラッと見せてきたのは、美人すぎる三人。
「(あっ、ダメなやつだこれ。どれだけの人が性癖破壊されるんだろ⋯⋯)」
「流石、優希くんの家族だよね」
「そんな簡単な一言で済ませられるレベルじゃないけど!?」
そしてお知らせがあります!!!
今月20日から失恋VTuberのグッズが当たるオンラインガチャが販売されることになりました!!!
全35種ととても多いですが、グッズが手に入る最後の機会かもしれないので、ぜひぜひ、買って頂けると嬉しいです!
詳細は秋田書店のガチャパーティーをご覧ください!!!




