【ユリア編】 スターウォッチャー その5
…………。
「――そろそろ帰らないといけないかな?」
「そうですね。寮の門限がありますし、名残惜しいですが」
「でも、またチャンスあるよね?」
「ええ。今度は俺も、少し正座の勉強して先輩に褒めてもらえるようなことをお話します」
「お、それはいいね。じゃあ、次に一緒に行くときまでの宿題だね?」
「ええ、高得点とれるように頑張ります」
「ふふ。じゃあ、帰ろっか?」
「はい。来た道を戻っていけばいいんですよね?」
「うん、お願いします」
「分かりました」
俺は先輩の前に立ち、身体を少し斜めに傾ける。不必要かもしれないが、また裾を掴むかと思って出したつもりだ。
「また、掴んでもいいの?」
「はい、先輩が嫌じゃなければ」
「うーん。……ちょっと、勇気出しちゃおうかな」
「え?」
「えへへ。……ん」
「っ!? せ、先輩!?」
てっきり服の裾を掴むのかと思ったら……裾どころか右手を掴まれてしまった。
「ちょっと寒くなってきたし、さっきみたいに躓いたりして転んじゃうのも嫌だから……ダメ?」
「いや、ダメっていうか……その……」
女の子と手を繋ぐなんてほとんど経験がないから、どう対応していいのかが分からない。でも、一つ言えるのは――。
「悪い気は、全然しないです」
「ふふ。じゃあ、ここを抜けるまではこのままだよ」
「わ、分かりました」
俺は油がさされていないロボットのようになりながら、帰り道を歩いたのだった……。
読者の皆さん本当にごめんなさい。本作品のデータがパソコンの故障の際に完全になくなってしまいました……なので、作品をアップ続行するのが厳しくなりました。
違う作品をなるべく早くお届けいたしますので、どうかご容赦下さい。本当に申し訳ありません。
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