第二十七転調「セカンド・インバージョン」
『製作者!!』
このまま戦い続ければ、この大陸の地盤が持たないだろう。
そして、ヴェルはピックを連れて逃げれいる!
「カイザー、増援の団員に気を失ったいる人々の救出と避難を任せておけ」
やっぱり、口調も荒いんだけど...その喋り方どうにかならないの?
((お前が俺を作ったんだろ?結構我慢した方なんだから、思う存分発散させろよな?))
「バリス!それなら問題ない!
既に避難まで完了済みだ!!!」
カイザー、流石だ!!
周りの人達の安全の確保を懸念していたが、団員達の頑張りで避難は無事完了した。
「カイザー、そこにいる鑑定師のジジィとチャラ男に協力を仰いでくれ」
「ほんと!人使いが荒いよ!!俺を大切にしてくれよ〜!!バ・リ・ス〜」
これは本音から言うが、
「キ......モッ」
カイザーにクリティカル、八十ダメージ!!
カイザーの残りHPは四十だ。
「おいおい、しっかりしてくれよ??」
あのさ、君は僕なんだよね?
(性格も全然違うのに、君は僕の姿をしているし、声まで一緒なんだ?)
僕の感覚では今僕の体の主導権は僕にはない。
その主導権を握っているのはもう一つの僕と名乗るこの僕そっくりな僕だった。
(僕が生み出した?それにキミは何をあんなに怒ってるの?)
まるで、心の中で自問自答してるみたいな感覚だ。
((覚えているか?あの日、俺たちはたった一人の母親が倒れた日のことを......))
そこまで遡るのか、
(覚えているさ、あの日僕はたった一人の母が倒れたんだ......その後気を失ったんだ)
目が覚めたら事には世界は大きく変わっていたのを今でも覚えている。
((そうだ、その瞬間だ。俺が生み出されたのは......))
僕がその日にこの僕を生み出していたというのか?
(でも、何故キミを僕は生み出したんだ......)
すると、もう一つの僕は頭を掻いて当たり前のようだと言わんばかりに
((俺はお前だ。わかるだろ?お前の怒りと絶望が俺を生み出したんだよ))
僕の怒りと絶望?
確かにあの日絶望したが、目が覚めたら母さんも無事だった。
(何の絶望もなかった......筈なんだけど)
((忘れてるなら思い出させてやろうか?
あの日の怒りと絶望を!!!))
もう一つの僕は僕のデコに頭突きした。
(イッィッてェ...!!本当に痛いんだけど?)
((当たり前だろ、俺はお前だ。急所など自分の体だからわかってるんだよ))
すると、頭の中に僕が忘れていた記憶が流れてきた。
(こ、これは......)
この流れてきた記憶は母が倒れて息を引き取った後の記憶だった。
ーー「俺は......そんなことより、母さんは息をしてない。もう死んでいるのか.......
この絶望から俺は生み出されたみたいだな」
それに、俺の立場はこの世界でも最底辺か、なら母さんを蘇らせる術はない。
「.......いや、あるか」
そして、生み出されたばかりの俺は自分の中に眠っていた力に気がついた。
『製作者』
二つの大いなる力、
決意と友情を築く者
全ての種に幸があらん事を。
この力は友に告ぐ始まりの力。
其の力を今ここに。
「「「インバージョン」」」
ーー俺は俺自身の力を全て出し切った
そして、母が生き返った......
しかし、この力の使い方なんて知らなかったが、実際に使うことが出来た......が、
その力の代償に変わってしまった
この世界の姿を反転したんだ
この世界を変えたのは俺......
((いや、俺たちが変えてしまったんだよ))
言ってるいる事は辻褄が合っているのに、
理解が追いつかない。
でも、何処かで覚えている気がする......
(戻す事は出来ないの?!)
変えることができたのなら、もう一度変える事が出来る筈だ!!
((結論から言う、変える事は出来ないわけじゃないと思うが、戻してしまえば俺たちは弱者に戻り、母は死ぬ。))
そうか、さっき反転したと言っていたのはそういう事だったのか......
(確かに世界が変わる前は弱者だったんだ。
今戦えてるのは僕の弱さが反転しただったのか)
すると、もう一つの僕は、次に話す事は俺らへの警告だと告げて僕の意識を乗っ取っていった。
((力に呑まれた時、負の感情が俺を呼び覚ます......更なる力が欲しいなら己を知る者に成れ))
その言葉に意識が飲まれていった。
ーー「...バリス??」
カイザーは俺を見て疑問に思ったのだろう。
お前の知る俺は此処には居ない。
「おい、眠り姫......いや、その影に潜んでるお前、卑怯なんだよ」
しかし、姿を現そうとしない。
「やっぱり、馬鹿だね!バリス??いくら製作者でも使い手がこの程度なら安心して嬲れるなぁ??」
そうだな、馬鹿だな
「馬鹿はお前だろ??」
その一言で空気が一変したのをカイザーは感じ取った。
「なんだ......まだ力を隠していたというのか??!」
隠してなどいないんだよ
「これが俺の本来の力......アイツが使いこなせない程の力だ」
「このオレが馬鹿だと......??
死にたいようだな、地に這いつくばって命乞いさせられたいのか、貴様ァ!!!ー」
出来るもんなら、してみな??
「力を出せたところでオレに手も足も出ないのがオチだろ」
油断したな?
「......消えた??この一瞬で何処にッ?!」
そのナニカは、スリープが持つ聖龍の力を使った。
「見つけたぞ、バリス!!!コソコソ隠れても無駄だ」
聖龍の一撃は地形すら変えてしまう程の力がある。
「動くなよ?」
その場から動き出そうときた瞬間体が動かなくなった。
「やめだ、やめにするわ、隠れても無駄なら話は早いわ」
「もう諦めか?惨めだなァ?なら、このまま逃げ出すがいい製作者!!......逃げれぬならここで潰えろ!!!」
諦めてなんてないが??
「動けないなら、防げばいい」
『製作者」
「創者ノ双璧」!!!
バリスの周りに生成されたのは二つの盾
そして、その二つの盾は変形し、バリスを守るように聳え立った。
「大陸ごと、消え去ってしまえ!!」
『聖龍秘技』
「聖邪黒夜」!!!!
俺はバリス、お前に失望した。
己を知らなすぎる。もし、お前が己を知る事が出来たなら......
「油断した......まさか、反射する盾だったとは......だが、奴を守る盾も貫通した!!
奴は死んだ!死んだんだ!」
そうだな、死んだな。
「お前が死んだんだよな??」
俺は眠り姫の背後に立ち奴に数えきれない程の斬撃を与えた。
流石の眠り姫でもこの斬撃は防げなかった
だが、
「しかし、この体はオレの力で死ぬことはない!!」
どうやら、スリープ以外の力を使ったようだ。
それもスリープ自身の創力、アーサーの聖龍の力も凌駕する力をコイツは隠しているのか?
「よくもやってくれたな?なら、こっちの番だな?痛ぶってやる、破裂......しろ」
そう言った瞬間、俺の心臓は破裂した。
「ゔぐッ......何、をした??!」
「破裂した??オレが破裂しろっていったんだ、破裂するんだよ」
なんだと?言った言葉が、実際に起こるのか?
『製作者」
「心臓を!!」
「めんどくさいな......折角、破裂させたのに」
この力は異常だ......俺の製作者は作り変えたり、生み出す事は出来るが、
奴の力は逆だ。
壊して、消し去る力だ。
恐らくまだ完全には回復していない今なら
仕留めれる!!
「裏切れ」
裏切れだと?
「クソ!!体の自由が奪われている......この方向は......ヴェルとピックを逃した方向か??!」
コイツ、俺にアイツらを殺させる気か??
「大切な仲間を自分の手で殺して来てね!!?」
ーー「赦さない.......私は赦さない。
終わりに出来るこの時を待ってた。
ありがとう.......」
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