表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の杖に転生したけど、持ち主が思春期こじらせ女子だった件  作者: AI子
第1章 魔王就任と初期不良発覚

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/49

第41話 世界の守護者の“迷い”と、魔王の覚悟

 光の翼を広げたセラフィアは、

 ヴァルナの叫びを聞いた瞬間、わずかに動きを止めた。


「……“守るための魔王”……?」


 その瞳が揺れる。

 世界の意志を代行する存在にしては、あまりにも人間的な迷いだった。


(おい……効いてるぞ。

 世界の守護者に“迷い”が出てる)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


---


ミュリエルが小声でつぶやいた。


「ま、魔王様……!

 セラフィア様は“世界の均衡”そのもの……

 迷いが生まれるなんて……前代未聞です……!」


ガルドも震えながら言った。


「魔王様の言葉が……世界に届いたんだ……!」


「そ、そんな大げさな……!」


(いや実際すごいことだぞ)


---


セラフィアは剣を下ろし、静かに問いかけた。


「魔王ヴァルナ。

 あなたは……“世界に拒まれても”魔王になりたいと言った。

 その理由は……本当に“守りたいから”なのですか?」


「……!」


 ヴァルナは息を吸い、胸に手を当てた。


「うん……!

 私は……弱いし……怖いし……

 魔王候補にも、王国にも、世界にも……

 勝てる気がしない……」


(いやそこは正直だな)


「でも……!」


 ヴァルナは涙をこらえながら続けた。


「私を信じてくれる人がいる……

 支えてくれる人がいる……

 だから……守りたいの……!

 魔王として……みんなを守りたいの!!」


(……お前、本当に強くなったな)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


---


セラフィアは静かに目を閉じた。


「……“守るための魔王”……

 そんな存在が……本当に……?」


 光が揺れ、翼がわずかに震える。


「私は……世界の意志。

 世界は魔王を拒む。

 魔王は“破壊”の象徴……

 それが……世界の理……」


(いや、理が揺らいでるぞ)


---


バルゴが胸を張って叫んだ。


「魔王は筋肉で世界を守る!!」


「守らないよぉぉぉ!!」


(いやバルゴのせいで空気が台無しだな)


---


セラフィアはヴァルナを見つめた。


「……魔王ヴァルナ。

 あなたの“闇”は確かに強い。

 しかし……その闇は……“優しさ”を含んでいる」


「えっ……?」


「闇は本来、奪い、壊すもの。

 だがあなたの闇は……

 誰かを守るために使われている……」


(おい、セラフィアが完全に揺らいでるぞ)


---


セラフィアは剣を構え直した。


「……ですが。

 私は“世界の守護者”。

 世界の意志に従わねばならない」


「っ……!」


「だからこそ……

 あなたが“真の魔王”であると証明するために……

 私はあなたを試す」


 光が集まり、剣が輝く。


「魔王ヴァルナ。

 あなたの“覚悟”を見せてください」


(ついに……本当の最終決戦だ)


---


ヴァルナは震える手で俺を握りしめた。


「……うん……!

 私は……逃げない……!」


 魔力が巡る。

 影界で掴んだ“流れ”が、身体の中で輝く。


「私は……弱くても……

 怖くても……

 みんなを守る魔王になる!!」


(……よく言った)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


---


セラフィアは静かに頷いた。


「では——

 最終試練を始めます」


 光の翼が大きく広がり、

 世界そのものが震えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ