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第81話 再戦

「麗美は結構アクティブなのね」


「うん、うん、夏菜ちゃんはアクティブじゃないの?」


「私はどっちかっていうとインドア系」


「ふーん、でもインドアもいいわね」


「そうね」


「春樹君もインドア系でしょ?」


「ああ、俺は根っからのインドア系だ。だからあんまりこういった野営は合わないな」


「あはははは、確かに春樹君はゲームばっかやってるイメージがあるものね」


「そう考えると最近俺って頑張ってるよな。アクティブに」


「自画自賛するのやめなさいよ」


「悪かったな」


「私と里音ちゃんは根っからのインドア系よ。ナノの組織では個室で缶詰生活を強いられてたもんね」


「え? そうなんですか里音先輩」


「ええ、そうよあの日常はとても忘れがたいものだったわ」


「なんだか凄い生々しいんですけど」


「悪かったわね春樹」


「でも、今はこうして2人ともアクティブに活動出来ているっていうのはとても嬉しいことよね」


 麗美の言葉で里音先輩と由愛の表情はとても暖かくなっていた。


「もう、麗美ちゃん大好き」


「やだもう、由愛ちゃん体をこっちに寄せないでよ」


「でも本当に私たちにとってあの出来事は酷かった。今は本当によかったと思ってる」


「私たちはみんな困難を乗り越えたからここまで来たのよね」


「いいこと言うなあ夏菜、俺感心しちまったよ」


 ほかのみんなも夏菜に注目してうなづいていた。


「な、ななな何みんなして私を見てるのよ。そんな大層なこと言ってないんだからね」


「しかしナノは確かライズの研究者が作ったんだよな。本当に迷惑なことだよ」


「それに関しては私達も言い返すことは出来まいね。あいつは昔からマッドサイエンティストの兆候があった。やはりヤバい奴だったか」


「ライズ様が最初の姿でいるときもナノの前任ボスとあっていたんですもんね」


「ああ、あいつの本名は内村開園、内村礼の生みの親だ」


「まさかあいつが内村礼の生みの親だったの? どうりで顔が似ていると思っていた」


「正確には血は繋がってないんだけどね。内村礼は内村開園のクローンの姿のようなもんだよ」


「でた、クローン、本当に遺伝子操作集団なだけにロクなことしないな本当」


「まあ、いいだろうその話は。奴は国城穂美香のクオリアヘイズでゲーム世界の藻屑となったんだ。内村礼も同様だ。今更そんな話を広げる必要もないさ」


「ここら辺の話は里音先輩と由愛が一番因縁ありそうだけどどう終わりでいい?」


「ふん、いいわよもうそんなこと」


「というか、もうあんまり覚えてなかったしどうでもいいわ」


「ははは、思ったより気楽でよかったよ」


「それに美織さんを見てたらいつまでも過去に縛られるのが馬鹿らしくなっちゃったわ」


「そうね、βが転生したらあんなに表情豊かになるんだもん。前に由愛と話した時とは大違いだわ」


 由愛と里音先輩は、神八聖と話しながら笑っている美織を見て微笑んでいた。


「な、何ですか、お二方私の顔に何かついていますか?」


「なんでもなーい」


「それから何も起きなかったようだ」


「とにかくお前たちに誤解しないで欲しいのはライズ様をそいつらと一緒にするんじゃないぞ。さっきの2人はライズの規則を破って暴走した奴らだ。ライズ様が定めた規則にしたがっていれば、普通の人と同じ状況になれて、そこから逸脱するはずがないんだからな」


「分かってるよ羅琉」


「恩に着るぞ春樹」


「そろそろ、時間だね」


 神八聖の言葉によってテントの外に出ると夕日が丁度出ていた。まさに昼と夜の中間点である。


「それじゃあ行きましょうか」







 瘴気が薄まる森林部の最奥にたたずむ一人の名前のない男がいる。


 そう、Ωの神器の転生体である。


 大男の傀儡を従えて、森に瘴気をまき散らし、力を貯めている。


 拡大のΩ、その力は貯めるほど拡大する力が大きくなるのである。


「よう」


「また貴様らか、何の用だ」


「君は神器に帰るべき存在だ。現代に存在するにはあまりにも君の力は強大すぎるんだ」


「そんなのは知ったことか。私は自分が思うままに行動するだけだ。この大自然と一体化してな」


「そういうこと言ってるから、こうなるの」


 神八聖は魔法陣を展開した。同時にΩの転生体のゲームの世界が展開された。


「またその布陣か。いい加減学べよ」


 Ωの転生体は再び収縮からの拡大による高速攻撃を繰り出した。これによって一瞬で魔法陣は前回崩壊した。


「あのね、そう何度も同じ手が通用するわけないでしょ」


「何?」


「この魔法陣は柔軟性があってね衝撃を吸収し跳ね返す」


「だからなんだ、瘴気を俺に食らわせても、効果はない」


「それはどうかな?」


「何? 誰かがこっちに向かってくる」


「レベル100スキル『打撃』」


「またお前か」


 俺の魔法陣の衝撃にのってうつレベル100スキルは、Ωの転生体が放つ瘴気の速度を大幅に上回るのだった。

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