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神の愛した桃源郷  作者: 魚精神
第二章 王位争奪武闘会編
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第27話 決戦前夜

 今回の第27話から、2章王位争奪武闘会編スタートです!

 『結局昨日はどうなったのだろう?』

 この疑問が解決しないまま、朝を迎え、学校に行くことになった。

 学校に行けば何かわかる。そう信じて向かった。

 実際解決するのだが、その答えは俺の想像を超える答えとなる。


 学校に着くと、すれ違う人たち全員が俺を見てくる。

 まぁ別に気にもとめなかったが…

 教室に近づくにつれ人が増えてくる。教室の前まで行くと、沢山の人が窓等から中を覗いていた。


 教室に入ると部屋の中の視線が俺に集中する。


 「え……な、なんかした……?俺……?」


 困惑していると、春彦が近づいてきた。


 「来たか……八雲、お前あいつのことについて何も知らないのか?」


 彼の指のさす方を見ると、頭と首に包帯を巻き、手や頬などにガーゼをしているレイチェルがいた。


 「レイチェル……その傷は?」


 「………本当に何も覚えてないのね。しょうがないわ、一から説明してあげる」


ーーーーー

 


 俺はレイチェルから昨日あったことを説明してもらった。

 俺が激しい頭痛で倒れたこと。その後しばらくして立ち上がったら、襲いかかったこと。

 それが紫苑と名乗ったことなど、細かに。


 「紫苑か……うーん、思い当たることもないなぁ……」


 「彼はあんたの不幸を望んでたから、相当恨んでるわね」


 「姿は似ているけど、性格や雰囲気、口調は全くの別人って感じ」


 「そうか……」


 「ま、別にあんたのした事じゃないし気に病むことはないわ。彼がいつ出てくるか分からないから気おつけて生活することね」


 「そうだね……また誰かを傷つけることのないように……」


ーーーー


 それ以外特にこれといった事はなく、放課後になった。

 レイチェルやレイナが色々な人に俺がやったわけでは無いと説明したおかげで、俺が責められたりすることはなかった。

 紫苑は俺のもう一つの人格? それとも、何かが乗り移った? 色々な可能性を考える必要があるな。

 とりあえず、今のところは注意しておくぐらいしか俺にできることはない。


 あ、そういえば三木さんに呼ばれていたんだった。

 渡すものがあるといっていたが、一体なんだろう。新刊かなぁ?

 どちらにせよ少し急ごう。


 世界堂についた俺は扉を開けて中に入る。

 三木さんは直ぐに俺に気付いた。


 「来たね。少し待っててくれるかい?」


 そう言うと奥の方へと入っていった。

 数分後、小箱を抱えて奥から出てきた。


 「お待たせ〜。いやー探すのに少し手間どってね」


 「いえいえ。それでその箱の中に何があるんです?」


 「石だよ。とりあえず見てもらったら分かる」


 三木さんが箱を開けると中から赤色に輝く石が出てきた。


 「本当に石だ…けど、不思議な力を感じる」


 「流石だね。これは"鬼化の石(きかのいし)"といってね、鬼の力を使えるようになる石だよ」


 「ちなみにどうやって使うんです?」


 「強い力で握ると砕けるようになっているから、力を込めて握れば使えるよ」


 「で、注意事項を話しておく。鬼の力は強力だから、使うときは気を強く持って置くんだ。そうしないと鬼の力に取り込まれて二度と戻れなくなる」


 「そんな代物をなぜ俺に………?」


 「数日前、八咫という少年が訪ねてきてね。これを君に渡すように言ってきたんだ。何故かと聞いたら『師匠様が彼には素質があるから』といったそうでね。だから君に渡すんだ」


 「そうですか。分かりました気おつけて使います」


 「ああ、健闘を祈っているよ」


 世界堂を出て、神社へと帰る。

 明日からいよいよ始まる。早く寝ないとな。



ーーーー



 朝になった。いよいよか………緊張してきたな。

 天龍、四神の宝剣、鬼化の石。うん、準備はいいな。出るか。

 俺は神社を後にし、会場へと向かう。



 少し歩いて、今回の会場へと着いた。急遽作ったにしては結構巨大な物が出来ている。

 人もたくさんいる。この中の誰かと戦って、勝ち上がっていったら、その先には王の位か………

 

 よしっ!!

 パシッと自分の胸を叩いて鼓舞する。

 絶対に勝って、王の位を手にする!!!





 

 

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