人間関係ってむずかしっ!
sideニンゲン
ここ数日、古の魔の森から魔物が溢れている。
本来なら古の魔の森は【森の王】によって管理されており、人間も自然の一部として過度な干渉をしない限り何も無いはずなのだが・・・そんな森から魔物が溢れている。
連日の魔物の群れによって隣接している防衛都市アラクティスにも被害が出始めたのでこうして冒険者ギルドが調査に来たのだ。
ギルドの情報によると【森の王】は白蛇の魔物で魔力を使った遠距離攻撃からその巨体を使った近接攻撃など幅広い攻撃手段があり、さらに知能も高く異種族で構成されている古の魔の森の魔物たちを従えれる程ということだ。
古の魔の森は入った瞬間、魔物も人間も弱肉強食の世界。殲滅などをしようとしなければ【森の王】も現れないはずだ。
しかし、今目の前にいるのは明らかに異常な存在。ゴブリンソルジャーにオークメイジ、オーガナイトなど異種族で構成された群れが必死になって森から出ようとしていた。本来なら単体で群れの主として君臨できる魔物たち。それが徒党を組んで逃げようとしてる?
つまりこれが示すのは彼らよりも圧倒的に強いナニカが森に現れたということ。
そんな森の生態系を崩すことを【森の王】が許すとも思えないので【森の王】が狂ってしまったか殺られてしまったか・・・。
「リーダー!どうする!?」
「っ!!全員抜刀!敵を殲滅する!!」
「「了解!」」
私たちにとってはそこまで脅威にならない魔物たちだ。ただ気になるのはこんな所で戦闘していていいのかということ。
ここは森の中でも浅瀬。そこでこの魔物が現れるということは・・・。
「グギッ!?」
「な!?別個体だ!」
「くそっ!やっぱりか」
ゴブリンソルジャーが飛んできた何かに貫かれたと思ったら次の瞬間身体の中から枝が生えてそのまま息絶えた。
「ブモォ!!」「ガァァ!!」
それまで戦おうとしていた残りの2体も慌てて逃げ出そうとする。だが・・・。
ブシャァァァァ!!
次の瞬間には地面から急に生えた木に串刺しにされた。しかも刺された次の瞬間から一気に枯れ果てた。
「り、リーダー・・・」
「・・・」
「・・・」
森の奥から現れたのは絶世の美女。街で見たなら確実に貴族様だと勘違いするであろう美女。
しかしその表情は無表情であり、手には木の枝が1本握られている。
木の枝を握っている時点で先程の犯人だと推測することができる。
問題は・・・魔物を殺しているということだ。一撃でしかも遠距離で殺しているところを見るに明らかに格上。私たちが総がかりで挑んでも瞬殺される可能性が高い。
「বহগদহগদজড」
「!?」
何かは分からないが喋っている。意思の疎通を測ろうとしてるのか?
「বহগৰকৰকতচট・・・」
私たちが反応しないのを見て手を向けてきた。
どういう意味だ。
考えている間にタンクとして前にいたリュージが耐えられなくなった。
「うわぁぁぁぁ!!」
持っていたメイスで美女を殴ろうした。
ガン!!
当たった。
当たっただけだった。
メイスで殴られた女は微動だにしてない。それどころか血すら出ていない。
そして代わりにリュージの体は崩れ落ちる。
「アーアー」
「しゃべっ・・・」
女が喋る。これだけ言えば普通だが相手は先程まで言葉が通じなかったはず。元から知っていた?それか今学習した?
考えたくもない。そんな魔物は魔王よりも厄介だ。
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sideドライアドの〇〇〇
なんか人助けしたら襲われた。
仕方ないから気絶させた。
というか口の動きやさっき殺した蛇を思い出して言葉を作れる気がしてきた。
「アーアー」
「しゃべっ・・・」
カタコトになっちゃうのは声帯的に仕方ないかな?
「ワタシハ・・・」
そういえば私の名前ってなんだっけ?あれ、思い出せない・・・。いや、いいや。私はドライアド。ドライアドからドを抜いてライアって名乗ろう。
「ライア」
「ライア・・・私はリサってもんだ」
ふーん、リサって言うんだ。顔面蒼白だけど大丈夫そうかな?
「アナタノナカマネテル。シンデナイ」
「・・・手加減どうも」
「キニシナクテイイ。アナタニオネガイアル」
殺さずに気絶させたのは正解みたいだ。
さて、ここからが本番だ。
「お願い・・・?」
「ワタシヲマチニツレテッテ」
さぁ、私を異世界の街に案内しなさい!




