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旅立ち

本作はカクヨムでも掲載しています。

老人になり、

生活保護を受け、

病気の痛みを抱えながらも、

静かに息を引き取ろうとしている。(老衰でベッドの上)


「私の人生は、

いじめに怯え、

病気に苦しみ、

他人の手を借りて生きる

惨めなものだったかもしれない。

それでも、私はあの時(学生時代)に自ら命を絶たなかった。

国の制度に頭を下げてでも、

今日まで生き抜いた。

私は私の命を守りきったんだ」

と、自分を誇りに思いながらも

情けなさも感じる。

何も出来ず惨めにただ助けを受けて

ただただ生きる・・・

昔の記憶をずっと抱えたまま

何も出来ず・・・

そう思いながら目を閉じる。


はっきり光を感じるのにどこか優しく包まれたような空間


(男神)「よくぞ生き抜いた。

病に蝕まれ他者に頭を下げてでも、

お前は生きることから逃げなかった。

命の灯火をただ繋ぎとめたこと……

それは『惨め』ではない。

諦めなかったその事実だけで十分だ」


(女神)「どれほど心を削られようとも、

その痛みに耐え、

他人へ矛先を一切向けずに過ごしていた。

ただ『今日を生きる』という選択を選んだ。

その歩みは決して情けないというものではなく、

人間として真っ当なせいへの執着です」


(女神?男神?)「生きることすら困難と思えるほどの

『理不尽な悪意』に晒されていたのも事実。

痛みに耐えかねるほどの世界の歪みから、

君は逃げ出さなかった。」


三神?はそう語りかけてきた。

最初の神は諦めなかった事を十分だと言ってくれた。

女神は生きる選択を認めてくれた。

最後の神は悪意から逃げなかったと認めてくれた。


さらに続ける

男神「そんな状況の中にあっても

他人に悪意を向けず

ただ一人で耐えそして生き抜いたお前へ

新たな生と我々の祝福を与える」


男神「我が名はアルティオ!俺からは不屈の心を与える。

女神「私はイルミナ。私からは希望を与えます。

男神?女神?「ボクはレピエ。ボクからは安息を上げるね。

淡い三つの光の球がそれぞれの手から浮かび上がり

私の胸の中へ吸い込まれていった。


視界の横に文字が浮かび上がる


祝福 【アルティオの祝福】

   【イルミナの祝福】

    【レピエの祝福】

スキル【精神耐性】

【クリエイト】

【痛覚耐性】


イルミナ「これで貴方への祝福は付与出来ました。

私の祝福は特に特別製ですよ?」

そう言いつつ優しく微笑んでくれた。


アルティオ「生前のお前の苦労は祝福受けるための土台となって

今お前の新たな力としてお前の中に芽吹き始めた。」


「頑張ったねー」

と中性的なレピエ様が言ってくれた


「その折れない魂を、次の世界での力に変えなさい。」

とイルミナ様は微笑んだ


「よく耐えたな。泥臭くても生き抜いたお前を俺は認めてやる」

アルティオ様の力強い言葉が、私に希望を与えてくれた


これまで誰も言ってくれなかった。

生きているだけでいいなんて、

誰も認めてくれなかった――。

それでも生に執着してきた。

それを認めて貰ったような気がして・・・

視界が激しく歪み大粒の涙がボロボロと溢れ出す。

声を上げて泣くことすら忘れていた私が、

子供のように、ただただ泣きじゃくっていた。


しばらくして落ち着いた私は言葉を発した

「お見苦しい所をお見せして申し訳ありません。

祝福を頂きそして認めてくれた事、感謝します」


アルティオ「気にするな。俺達がやりたかっただけだ。

お前が気にする事じゃない。」

気を使ってくれたのかそう言ってくれる。


イルミナ「ちょっと待って。スキルの事を説明したいの。

私のは特に特殊だから」


それもそうだな。と二神


アルティオ「ではまず俺からだな。まー俺のは名称そのままだな。

精神に影響を与えるスキルや魔法、悪感情による悪影響などから

自分の精神をそのままの状態で守れる。

ただお前の感情を抑えるようなものではないからな。

お前の好きなように生きると良い。」

学生の頃になくなった父親がいたらこんな感じだったのかなーと思った。


レピエ「次はボクだね。ボクのも名前そのまま。

痛みに対して大小関わらず痛みを遮断してくれる。

ただ大けがを負って気楽に考えて放置するのは危険だからね。

おまけで多少の修復能力もつけておくね。

効果はまー自分で体験してからね。」

といじわるっぽく笑いながら言ってきた。


イルミナ「最後は私ね。私の祝福は特別よー。

貴方が今から行く世界の希望になってほしいから

物を作る能力を与えたわ。

ただクリエイトするだけじゃないわよ?

頑張って行けば現代日本の便利な物

例えば家やおフロやトイレなども作れるわ。

それこそ兵器類だってね

守るため最低限の力も必要でしょうし。

難しい事は気にせず作りたいものを作って頑張りなさい。

まー世界そのものを破壊するような物は止めてほしいけど

まーそこは心配してないけどね。

どんな目にあっても他人の目を気にしてただ静かに暮らしていた貴方だもん。

細かい事は実際に体験して覚えていきなさい

ああ、そうそう。

もう一つ、私からの特別なプレゼントよ。

貴方が何かを作ったり

誰かを助けたりして

その場所に『幸せ』や『安心』が生まれるとね

あなたの中に【幸福ポイント】というものが貯まっていくわ。

そのポイントを使えば

本来はその世界に存在しないはずの

現代日本の豊かな『資源』や『物資』だって無限に生み出せる

(クリエイトできる)ようになるの。

あなたが行こうとしている場所には

飢えたり、困ったりしている子どもたちもいるわ。

むやみに暴力を振るうのではなく

その子たちの生活を守り

豊かな場所を新しく作っていくために

その力を役立ててちょうだいね」

イルミナ様は聖母の様に優しく微笑んだ。


ただ信じている。そういってくれただけ・・・

それだけなのに何か報われた感じがした。


アルティオ「さてお別れだ。まーお前が信仰を続けるかは自由だ。

もし俺達の信仰を続けるのならまた会う機会もあるだろう。」


ではな

いってらっしゃい

まったねー


最後の言葉のあと意識が薄れ視界が真っ白に包まれていく。

光っている世界。でも眩しくない、やさしい光に包まれて

意識を手放していく。

お読みいただきありがとうございました。

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