第77話「三体の目的」
ガシャ。
ガシャ。
ガシャ。
機体管理中枢へ、三体のロボットが戻ってきた。
ルーカスがブレイカーを構える。
ジェイクも武器を握る。
「来るぞ」
だが、三体は攻撃してこない。
そのまま中央の管理装置へ近づいていく。
ミリアが端末を見る。
「待って……」
「どうした?」
「三体とも、戦闘モードじゃない」
三体のうち一体が管理装置へケーブルを接続する。
ピッ。
画面が切り替わる。
【搬送準備:開始】
【対象機体:3】
【搬送先:第2施設】
ジェイクが眉をひそめる。
「やっぱり第2施設へ行くつもりか」
ミリアがさらに調べる。
「搬送ルートが表示された」
地下第三層の地図に、一本のルートが浮かび上がる。
「ここから大型機体搬送口へ移動して、地下トンネルを通る」
ルーカスが地図を見る。
「その先は?」
「まだ表示されない」
「途中までしか分からないってことか」
「うん」
三体目のロボットが別の端末へ移動する。
すると、新しい情報が表示された。
【搬送許可】
【第2施設側受入状態:待機】
ジェイクが驚く。
「向こう側が受け入れる準備をしてる?」
「そうみたい」
ルーカスは三体を見る。
「だったら、こいつらが第2施設へ行く前に止めよう」
「でも……」
ミリアが三体のデータを確認する。
「この三体には、今までのロボットとは違う命令が入ってる」
「どんな?」
「攻撃よりも、データ回収と移動を優先してる」
ジェイクが首を傾げる。
「つまり、俺たちを倒すことが目的じゃない?」
「うん」
ルーカスが考える。
「だから工場から逃げた時も、ずっと移動してたのか」
ミリアが頷く。
「たぶん」
その時。
三体が一斉に動き出した。
「来る!」
ジェイクが武器を構える。
しかし三体は三人の横を通り過ぎた。
「え?」
ジェイクが振り返る。
三体は搬送口へ向かっている。
ルーカスが走り出した。
「追うぞ!」
「うん!」
三人も後を追う。
通路を抜けると、巨大な搬送口が現れた。
三体がその前で停止する。
ピッ。
扉のロックが解除される。
ゴゴゴゴゴ……。
巨大な扉が開いていく。
その向こうには、暗い地下トンネルが伸びていた。
レールが二本。
その先は暗闇の中へ消えている。
ミリアが端末を確認する。
「このトンネル、かなり古い」
「どこまで続いてる?」
「分からない」
ジェイクが三体を見る。
「なら、ここで止めるか?」
ルーカスは一歩前へ出た。
「いや」
ジェイクが振り返る。
「追う」
「追うって……第2施設まで?」
「三体が進むなら、その先に第2施設へ繋がる手掛かりがある」
ミリアも頷く。
「私も賛成」
ジェイクがため息をつく。
「また地下かよ……」
ルーカスが少し笑う。
「嫌なら待っててもいいぞ」
「誰が待つか!」
ジェイクが三人の中で先にトンネルへ入った。
「さっさと行くぞ!」
ルーカスとミリアも続く。
三体のロボットは、暗いトンネルの奥へ進んでいく。
しばらく歩いたところで、ミリアが足を止めた。
「待って」
ルーカスとジェイクも止まる。
「何かある」
壁に古い表示板が取り付けられていた。
ミリアがライトを向ける。
そこには、
【第1施設・第2施設間 機体搬送路】
と書かれていた。
三人が顔を見合わせる。
ジェイクが呟く。
「……ここが繋がってたのか」
ミリアは表示板の下にある古い端末を確認する。
「この先のルート情報が残ってるかもしれない」
ルーカスが三体を見る。
三体はすでにトンネルの奥へ進み始めていた。
「急ごう」
三人は再び走り出した。
その先には、まだ見たことのない施設への道が続いていた。
第77話 完




