第57話「追跡」
三つの赤い光が、暗闇の中で揺れている。
ルーカスはブレイカーを構えた。
「……動くぞ」
三体のロボットが同時に走り出した。
「待て!」
ジェイクが追いかける。
ルーカスとミリアも続いた。
三体は東へ向かって一直線に進んでいく。
「速い!」
ジェイクが息を切らす。
ミリアが端末を確認した。
「反応は追えてる! このまま東!」
「分かった!」
しばらく走ると、先頭の大型ロボットが突然止まった。
後ろの二体も停止する。
ルーカスたちは距離を取って立ち止まった。
「何だ?」
ミリアが端末を見る。
「……通信してる」
「三体で?」
「うん。短距離通信みたい」
三体のロボットが同時に向きを変える。
こちらではない。
東の山道へ向かっていく。
ジェイクが眉をひそめた。
「俺たちを無視してる?」
「たぶん……目的が別にある」
ルーカスがロボットたちを見る。
「何を探してるんだ?」
ミリアが端末を操作する。
「少し待って……」
画面に、微弱な電波反応が表示された。
「東に強い通信信号がある」
ジェイクが目を細める。
「第2施設か?」
「まだ断定できない。でも、今まで確認した中では一番強い」
ルーカスが走り出す。
「なら、あいつらを追えば分かる!」
三人は再びロボットを追った。
山道を進んだ先。
大型ロボットが突然、道路脇の古い建物へ入っていく。
残り二体も続く。
ルーカスたちが建物の前で止まった。
ミリアが端末を確認する。
「……ここから信号が出てる」
ジェイクが建物を見る。
「また中継施設か?」
「分からない」
ルーカスが入口へ近づく。
その瞬間。
建物の奥から、
ガシャッ。
金属が動く音が響いた。
ジェイクが武器を構える。
「今度は何だ?」
ミリアが画面を見る。
「通信信号が……急激に強くなってる」
ルーカスが拳を握った。
「入るぞ」
三人が建物の中へ踏み込む。
暗い廊下の奥。
三体のロボットの赤い光が、ゆっくりと消えていった。
そして奥の壁に、
見覚えのある施設マークが浮かび上がっていた。
第57話 完




