第54話「三十二体」
中央制御室の扉の向こう。
赤い光がいくつも並んでいる。
ジェイクが武器を握り直した。
「……本当に32体いるのかよ」
ルーカスがブレイカーを構える。
「ミリアは?」
「まだ!」
ミリアは制御装置から離れず、端末を操作し続けている。
【無効化処理 18%】
「もう少し……」
ガンッ!
扉が揺れる。
ジェイクが一歩前へ出る。
「来るぞ!」
ガンッ!
二度目の衝撃。
扉が大きくへこんだ。
ルーカスが構える。
「ジェイク、俺が左をやる」
「じゃあ俺は右」
「ミリアに近づけさせるな」
「分かった!」
三度目の衝撃。
扉が吹き飛ぶ。
ロボットが一気に室内へ入ってくる。
ルーカスが先頭の一体へ突っ込む。
ドゴン!
ブレイカーが胸部へ直撃する。
ロボットが倒れる。
その横から別の一体。
ジェイクが武器を振り抜く。
ガキン!
腕を弾き、そのまま脚へ攻撃する。
「倒れろ!」
ガンッ!
ロボットが床へ倒れる。
だが、次々と後ろから入ってくる。
「多すぎる!」
ジェイクが後退する。
ルーカスが二体の攻撃をかわす。
「ミリア!」
「まだ35%!」
「急いでくれ!」
ルーカスが一体の腕を掴み、もう一体へぶつける。
ガシャッ!
二体が倒れる。
ジェイクがその隙に前へ出る。
「今だ!」
武器を横へ振り抜く。
ガンッ!
さらに一体が倒れる。
しかし、別のロボットがジェイクの背後へ回り込んだ。
ミリアが叫ぶ。
「ジェイク、後ろ!」
ジェイクが振り返る。
間に合わない。
バチッ!
ミリアが電磁装置を起動した。
ロボットの動きが止まる。
ジェイクが振り向きざまに武器を叩き込む。
ガキン!
「助かった!」
「こっちも見てるから!」
【無効化処理 51%】
ロボットの数は減っていく。
しかし、まだ十数体が残っている。
ルーカスの拳が一体を吹き飛ばす。
「ジェイク!」
「分かってる!」
二人が背中合わせになる。
ジェイクが笑う。
「これなら死角ないな」
「行くぞ」
二人が同時に動いた。
右から来たロボットをジェイクが止める。
左から来た機体をルーカスが叩き飛ばす。
一体。
二体。
三体。
次々とロボットが倒れていく。
ミリアは制御装置から目を離さない。
【無効化処理 76%】
「あと少し……!」
突然、端末に警告が表示された。
【外部アクセスを検知】
ミリアの手が止まる。
「……また?」
【管理権限への接続を試行】
ミリアが急いで操作する。
「誰かが外からシステムに入ろうとしてる!」
ルーカスがロボットを殴り飛ばす。
「止められるか?」
「やってみる!」
【無効化処理 82%】
【外部アクセス 進行中】
二つの数字が同時に動いていく。
ジェイクが叫ぶ。
「どっちが先だ!」
ミリアが歯を食いしばる。
「私の方が先に終わらせる!」
【無効化処理 91%】
その瞬間、最後の大型ロボットが中央制御室へ入ってきた。
ジェイクが構える。
「こいつ……デカいぞ」
ルーカスが前へ出る。
大型ロボットが拳を振り上げた。
「俺が止める」
第54話 完




