ロトの秘密基地。
開いた壁を進んですぐ、木で出来た扉があった。
俺は、ドアノブを掴み扉を開いた。
そこは、天窓があるのか、小さくだが、陽の光が、部屋を明るくしていた。
周りを見ると、書斎と工房が合わさった様な作りで、本棚や、薬品を作る道具が置いてあった。
正に、魔法使いの部屋みたいな感じだ。
俺が興味深そうに周りを見ていると、
「こっちじゃよ」
奥からロトの声が聞こえたので、そっちに向かった。
奥には、高価そうなソファーとテーブルがあり、ロトはソファーに座っていた。
俺は、マナーが悪いと思ったが、テーブルの上まで行き、そこに胡座をかいて座った。
「此処に、誰かを招待したのは、初めてじゃから、何か用意しようと思ったんじゃが、ワシは幽霊じゃから飲食は必要ないし、此処にあった食糧は、全部腐ってしまったからのぅ。すまんのぅ」
ロトは申し訳無さそうな顔をして、フワッフワなヒゲを撫でている。
「気にすんなよ、ロト。食糧なら自分で持ってるし。食べたい時食べるから。それより、俺さ、里で、奴隷みたいにこき使われててさ、この世界の事、全然知らないんだ。だから、色々ロトに教えてもらいたいんだ。」
「奴隷みたいにのぅ。それは辛かったろう。主は、容姿や言動は変わっとるが、それ以外は普通の妖精と変わらないと思うがのぅ。」
「まぁ、あのクソ妖精どもからは、俺は忌子の妖精らしいよ。顔はアイツラみたいに整ってないし、魔力も少ないしな。でも、あんな性格になるんなら、こっちから願い下げだ。」
鼻息(フンス!)を荒くしながら宣言した。
「主は、強いのぅ。だが、生前、知り合った妖精から忌子などの話などきいたことがないがのぅ。逆に特別な妖精の話は聞いたことがあるが、はて、どんなはなしだったかのぅ?」
「クソ妖精たちの話はいいからさ。それより、教えてくれよ。この世界の事とか、国とか、魔法とかさ。」
俺は、眼をキラキラ?爛々?させながら、ロトに詰め寄る。
そんな俺を見て、ロトは楽しそうに、フワッフワな髭をさわりながら、
「ホッホッホ。わかった、わかったのじゃ。話すから落ち着くのじゃ。話すと言っても、ワシが生きてた時のことしか教えられんからのぅ。今の時代とは、全然かわってるかもしれんからのぅ。」
そう言いながら、ロトは色入れ話してくれた。




