表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の彼女が妹だということをみんなは知らない  作者: Melon
思い出の場所で、二人は……
51/54

目撃

 目が覚めた。

 俺は、体を起こし、着替える。

 今日は春花と秋葉と出かけるのだ。

 家を出て、待ち合わせ場所に向かう。


「あっ、風峰お兄ちゃーん!」


 俺のことを見つけた秋葉が、俺に抱きつく。

 それに続いて、春花も抱きつく。


「早く行こ!」


「行こう……!」


 二人は俺の手を握り、ピョンピョン跳ねる。


「わかったから落ち着け」


 俺は、興奮している二人にそう言う。

 そして、俺たちは店の中に入って行った。

 店内はとても綺麗だった。

 色々な店があり、二人はそれを楽しそうに見て回った。

 それを見ていた俺も、なんだか嬉しくなった。



 歩き回った俺たちは、疲れたので休むことにした。


「風峰お兄ちゃん!あそこで休もう!」


 店の外に休める場所があったので、そこにあるベンチに座る。

 二人は、俺を間に挟んで座った。


「疲れちゃったね……」


「歩き回ったからな……」


 俺と春花はとても疲れていた。

 しかし、秋葉はまだ少し元気だった。


「元気だな、秋葉」


「うん!だって風峰お兄ちゃんと一緒に出かけてるんだよ?元気でるよ!」


「そうか?」


 俺たちは休みながら話していた。


「……ちょっとトイレ……」


 春花はそう言うと、立ち上がり、トイレの方に歩いていった。


「それじゃあ、春花が戻ってきたら行くか」


「うん!」


 秋葉はそう言うと、俺の腕に抱きついてきた。


「ちょっ、恥ずかしいからやめろ!」


「いいじゃん、美咲お姉ちゃんにいつもされてるくせに」


 秋葉はそう言い、更に強く抱きつく。


「やめろって」


 俺は、腕を引き抜こうとした。

 しかし、秋葉は離さない。

 仕方ないから、腕を引き抜くのを諦めた。

 その時、俺たちに声がかけられた。


「風峰……?」


 俺の前には、美咲が立っていた。

 美咲の顔は、笑顔ではなかった。

 浮気している彼氏を見るような、そんな表情をしていた。

 美咲は、無言で走り出した。


「ま、待て!美咲!」


 しかし、美咲は止まらない。

 完全に誤解されてしまった。


「風峰お兄ちゃん……大変なことになっちゃったね……」


 秋葉が言う。

 その時、携帯にメールが届いた。

 俺は、恐る恐るメールの内容を見る。

 私と風峰が出会ったあの橋に来て。

 そこで、私たちの関係を終わらせよう。

 そう書かれたメールが、俺の携帯に届いていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ