ババ抜き終了後
七回戦目が終了したところで、ババ抜きは終了した。
三回戦目は、美奈江先輩が秋葉にポーズを取ってもらって写真を撮った。
四回戦目は、里奈先輩が美咲にメイド服を着せた。
五回戦目は、美奈江先輩が美咲の写真を撮る。
六回戦目は、秋葉が里奈先輩に写真を撮られた。
七回戦目は、里奈先輩が美咲の動画を撮っていた。
秋葉は考えが顔に出やすく、みんなの中で一番負けた。
逆に里奈先輩と美奈江先輩は強かった。
俺も二人の考えが読めず、負けそうになった。
ババ抜き終了から五分が経過した。
秋葉はまだスク水を脱がせてもらえず、先輩二人は写真を撮っていた。
先輩二人のその様子は、まさに変態なおじさんだった。
春花はまだ俺のことをお兄ちゃんと呼び続け、その後俺の膝で寝てしまった。
美咲はメイド服を着た状態で俺の隣に座っている。
時刻は午後の五時。
俺はそろそろ帰ろうかなと思ったが、春花が起きてくれないので帰ることができない。
「ん……んぅ……風峰お兄ちゃん……好き……」
春花は呟いた。
目は閉じているので、おそらく寝言だろう。
俺は、春花の頭を撫でた
「風峰お兄ちゃん……か……」
「風峰、お兄ちゃんって呼ばれて嬉しい?」
美咲は小声で聞いてきた。
「嫌ではない」
「じゃあさ、私も呼んでいい?その、風峰お兄ちゃんって……」
「……ああ、いいぞ」
呼んじゃダメなわけがない。
美咲は俺の妹なんだから。
「風峰お兄ちゃん……はは、恥ずかしいね……」
美咲は腕に抱きついてくる。
俺は、美咲の頭を撫でた。
「なあ美咲、もし、本当に俺がお兄ちゃんだったらどうする?」
「……びっくりしちゃうな……あと、今まで隠してたってことになるんでしょ?」
「……本当だったらな」
「それって、私に嘘をついてたことになるんでしょ……?」
美咲はそう言う。
だったら、ずっとずっと美咲が俺の妹だということを隠さないといけないなと思った。
「でも、風峰が私のことずっと好きだったら、嘘ついてたこと許しちゃうかも……」
だったら、本当のことを言ってしまった方がいいのか。
しかし、人間というものはその時にならないとどういう判断をするかわからない。
俺はどうすればいいのかわからなかった。




