大志君の憂鬱
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いつからだろう。
俺はぐんぐん身長が伸びるにつれて、皆に威圧感を与えているのか、あんまり喋りかけて貰えなくなった。
でも、初めは坊主にしている髪型のせいで余計に怖く見えてるんじゃないかと思ってアフロヘアーにしてみた。
そうしたらお笑い芸人の様に笑えて親しみやすいと思ったから。
でも、そうはならなくて相変わらずあんまり話し掛けて貰えない。
俺から話した時は話してくれるんだが、それ以上の関係にあまり進まなくて、今もまだ友達という存在が出来てない。
アフロでもダメかと思って、この髪型を辞めようと思っていたのに、そんな事を考えている時に何を間違えたのか鳥に気に入られてしまって、鳥の家の様になってしまった。
何てタイミング悪いんだ!
仕方無く渋々アフロのままでいるんだが、その後もこの髪型で良かった事があった。
木登りに失敗した子猫が俺の頭のアフロに着地して九死に一生を得たんだ。
その子猫もその後も俺が道で合うたび、覚えていてくれているのか、ちょこちょこ出て来てくれるのがまた可愛らしい。
人間には全くと言っていい程好かれないが、動物にはこの髪型は好かれるらしい。
もう、このままでいっか。
そんな感じでなぁなぁに毎日を過ごし、やる事も無いから勉強ばかりやっていたら、成績もぐんぐん上がって高校の入学式の時に新入生代表になってしまった。
誇れる事なのに何だか切ない。
その後も何だか生徒会に入る事になってしまったり、何だか慌ただしい。
だけど、そこで俺に全然物怖じしない先輩達に会ったり俺よりも口下手な日本人形みたいな女の子に出会った。
この子は全然目も合わせようとしないし、俺より人間関係が大変だと思う。
俺は一応知らない奴でも話し掛けたり出来るからな。
そうこうしている間に、その女の子が俺の後をちょこちょこ付いて回るようになった。
気が付くと俺が歩いている後ろを一生懸命付いてくる。
俺はついに、アヒルのお母さんにでもなってしまったんだろうか………。
だけど、今まで人と全く触れ合って来なかった俺としては、すげー嬉しい。
最近は夏凪が追って来るだろう事を思って、歩調がゆっくりになってしまったりする。
たまに窓ガラスの反射で確認しながら、夏凪がヒヨコの様にちょこちょこ後を追って来る姿に悶えているのは俺だけの秘密にしよう。
それにしても何だろう。
今日は追って来ないと思って、ふと窓の外をボーっと眺めていたら、裏庭に夏凪と女みたいな男が一緒に居た。
夏凪は俺の子供じゃないが、俺の後ろを一生懸命付いてくる姿を毎日見ている身としては急に離れられると淋しい。
胸がグッと詰まる思いがした。




