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7話

国境である山脈を越えてトリュフ王国に入ったのはいいが、王都に向かうにはさらに南へ進まなければいけない しかし創造神様からの依頼を達成するためには西へ向かわなければ…

立て看板のある二股の交差点でしばし悩んでいた


「トリュフ王国の王都はあきらめましょう、ここは西に向かう道で!」


 立て看板、西の方角には『迷宮都市タライ』と書かれている。 迷宮にも多少興味は湧きます 先に進むと言いつつも興味を引く物を優先する、公爵令嬢時代には考えられない事ですね。 あの頃は…と言っても数日前ですが、自分の意思よりも公爵家の意思の方が優先度が高かったので 自分で考えて自分で行動するという普通の事が なんだか楽しく感じてしまいます


「迷宮ですか…ちょっとだけ入ってみましょうかね。ライト○ーバーの出番ですね!」


 意味不明なテンションのまま身体強化を施し、西へ向かって駆けだした



 2日後、特に何もなく迷宮都市タライに到着した。 頑丈そうな防壁に囲まれた大きな町です、商人らしき馬車が非常に多く 迷宮産の素材の売買が盛んだという事でしょうね。それでは早速町に入りましょうか


 町に入る門は大きく、馬車の列と人の列と分かれてました。馬車は多かったけど人の列はそうでもなかったのが救いでしたね

割とスムーズに町に入ることができました。 まずはどうしましょうか、とりあえずギルドに向かってこの町の情報収集ですかね、後はレッドドラゴンの素材が売れるかどうか聞いてみましょう


 初めて来た国の町、なんだか心が躍りますね。 今までの生活がいかに閉鎖的であったか…大体仮にも王太子の婚約者が国外はおろか、自国内の事も良く知らされないとか終わってますよね。 学園で出てくる資料には良い事しか書いてないので、かなり捏造している物と思われます


 人に聞きながら冒険者ギルドに辿り着きました。 レッドドラゴンの素材を売りたいけれど 騒ぎになるのはごめんなので、ギルドマスターに面会を申し込んでみましょうか。 別に全部売ろうとは思っていません、そんな事になれば いくら迷宮都市のギルドとはいえお金が足りなくなるでしょう。 それほど竜種の素材は高値で取引されるのです


「いらっしゃいませ、迷宮都市へようこそ。 今日はどのようなご用件で?」

いいですね、上品でそれでいて嫌味でなく 更に綺麗な受付嬢様です

「ギルドマスターに相談したい事がありまして、面会は可能ですか?」

「ギルマスに…ですか、どのような内容か話せますか?」

「大きな声では言えない事です、貴女も平静を装って聞いてもらう事になりますが、心の準備はいいですか?」


 受付嬢は少し驚いた顔をしましたが、すぐに落ち着いた表情をしました


「大丈夫です、どうぞ」

「実は、レッドドラゴンの素材を売ろうと思っているんです」

「ぇえ?」

「声が大きいですよ」

「あ、すいません。 えっと それは本当ですか?」

「ええ本当です。 鱗でも爪でも少量でも構わないと伝えていただけますか? 後、あまり騒ぎにならないよう配慮をお願いします」

「わ、わかりました。 ギルドカードをお願いできますか?」

「はい、これを」


 私の提出したギルドカードを凝視していますね、 Fランク冒険者がレッドドラゴンの話をしてるんで当然でしょうが


「カードをお返しします、それでは確認を取ってきますので少しお待ちください」

「わかりました」


 受付嬢が奥へと消えていったので、備え付けられているテーブル席に座って待つ事にしましょう。 まだお金には余裕はありますが、いい加減宿にも泊まりたいですしね。 安全面も考えて高級宿に

 収納にしまっておいたオレンジを1個取り出して食べだす。 今日は始めからフード付きのローブを纏っているので 前回訪れた町よりも注目度は低いですね


 食べながら周囲を見回す、日中だからなのか冒険者の数は少なく感じますね。 まぁ飲食スペースですでにお酒を飲んでる人もいますが… チラホラと獣人の姿も見えます、 しかし獣人というのは不思議ですね 普通に人間に見える状態で 耳と尻尾が出てるタイプに、毛むくじゃらでどう見ても獣が2足歩行しているタイプ、爬虫類系での2足歩行タイプと、見ているだけで飽きません


「シアさん、ギルマスの時間が取れたそうです、 ご案内しますね」

「ありがとうございます」


 受付嬢に声をかけられ、その後ろについてギルド内部に入る事になった。 ついついキョロキョロと見まわしてしまいますね、どれもこれも新鮮です

階段を昇り、ギルドマスターの部屋らしい少し豪華な扉の前で受付嬢が立ち止まった


「ギルマス、お客様をお連れしました」

「入ってくれ」


 なかなかに渋い声が聞こえましたね、ギルドマスターはどんな人なのでしょうか

扉が開かれ、案内されるがままに入室すると 先ほど聞こえた渋い声とは思えないほどの筋肉マッチョがそこにいました…

 ランニングシャツのような露出度の高い服を着ているのに暑苦しいのです。 いやこれはひどい


「俺がギルドマスターをやってるマッス・ルーだ。 シア…と言ったか?レッドドラゴンの素材を売りたいという事だったが」

「はい、鱗、牙、爪、血液、なんでもございます」

「それはつまり、神託にあった使徒アリシアというのは…」

「アリシアは私の本名です。 祖国で色々とあり、名を変えて旅をしていましたが…本名で神託がなされてしまっただけなんです。 当然今後もシアとして動くつもりですのでむやみに広めないようにお願い致します」

「貴族か?」

「元、です。 今現在、すでに実家とは無縁ですので、家名を名乗る事はありません」

「この周辺国で、貴族のアリシアといえば ガーナ王国のフェブリー家、王太子の婚約者じゃなかったか?」

「婚約はすでに解消されていますし、貴族籍もその時に剥奪となっています。あの国の地を踏むことは今後一切ないと思いますね」

「なるほど…少し深く聞きすぎたか、すまんな。 興味本位で悪いんだが、使徒というのは?」

「それは私にもわかりません、創造神フローラ様が突然現れて 私を使徒に任命されたのです。竜種の討伐を依頼されました」

「そうなのか、それでレッドドラゴンの素材なのだが できれば全部買い取りたい…だが、それにはかなり現金が足りなくてな。 それについて相談したいのだが」

「私にはやる事がありますので、ここに長居はするつもりはありません。 旅の疲れが取れたら出ようと思っていますので、滞在は3日という所ですね。 その期間でお願いしたいのです」

「3日…か。 ちなみに素材は?」

「私が収納しています」

「それじゃあ詳しく話を詰めていこうか」

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