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なんか祖国が滅んだけど私のせいじゃないよね? ~転生元公爵令嬢の夢見る幸せのカタチ~  作者: ぽいずん
【番外編?】アリシアが行く! ~大地を救った使徒様が異世界に出張するようです~

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その6

のんびり不定期連載です。

「アリシア様、私は第1王女のローズ・ロワール・ロゼと申します。不肖の兄が多大な不敬を働いたとの事で、この国を代表して謝意を申し上げます。お詫び…と言っては何ですが、アリシア様が魔物を討伐するにあたって最大級の支援を行いたいと思っております」

「いいえ、どうぞお構いなく。ああいった手合いには慣れていますから大丈夫です」


 ホっとしたような安堵の表情を見せています、やはり気にしてたのでしょうね。私も逆の立場であればとても気になる事ですもんね。

 などと、一人で考え事に耽っていると、王様がゴホンと咳払いをしながら口を開いた。


「我が国としては使徒殿に対する支援を惜しむつもりはない。今後の討伐にあたって何が必要であるかを協議したい」

「いえ、基本的に支援は必要ありません。元々1人での戦闘に慣れてしまっているので、むしろ集団戦は出来ないと思います。食料もある程度は持っていますし、困る事と言えば、この世界のお金を持っていない事くらいですね。これに関しては私の世界で流通している金貨と交換できればと思っていますが、いかがでしょうか?」

「ふむ、異世界の金貨とは興味があるのぅ。ぜひとも交換させてもらおう、それに路銀であれば我が国で用意するので気にしなくてもいいのだが」

「いえ、自分の事は自分でやるというのが私の矜持なので。私が持っている金貨も私自身が稼いだ物なので、交換していただければ十分です」


 王様が困った顔をしていますね、しかしまぁ支援を受けるといっても、それは本来国の為に使われなければいけないものであります。

 確かに魔物の討伐は国の為になるのでしょうが、支援を受けてしまうと討伐後の国家のパワーバランスが崩れてしまう恐れもあります。

 『ロゼ王国が使徒に対してこれだけの支援をした』という実績を与えたくないというのが本音ですけど。

 ああ、ありました。やって頂きたい事が、これが一番肝心な事です。


「国王陛下、先ほどの支援の話なのですが、私がこれから討伐を始める事を周辺各国に通達していただきたいのです。円滑に事が済むよう、私の邪魔をしないように伝えてくださいませんか? 便宜を図る事は一切なくて構わないと、動くのは私1人なので解りやすいかと思うのですが。」

「1人でだと?それは危険だ、そのような事は許可できん!」

「はっきりと言わせていただきますが、陛下の許可など必要は無いのです。これはアマンダ様からの勅命なのですから、出来ないというのであれば勝手にやりますが?」

「ぐぬぅ、それを言われると反論できんな。わかった、そのように各国へ通達しよう。しかし本当に1人で戦えるのか?」

「私の魔法は範囲の広いものが多いので、1人じゃないと味方を巻き込んでしまうのです。1人の方がむしろ安全に戦えるという事です」


「アリシア様? 先ほど仰られてた事なのですが、使徒様がご自身でお金を稼ぐというのは一体どのような事で稼ぐのでしょうか?」


 ローズ様が不思議そうに聞いてきました、まぁ王女殿下であれば、稼ごうと思った事すら無いのでしょうね


「創造神フローラ様の令で、ドラゴンを3体討伐したのです。そのドラゴンの素材を販売して得たお金ですね」

「ドラゴンを討伐…ですか」

「ええ、大地に害成すと判断された、炎のレッドドラゴン、水のブルードラゴン、風のグリーンゴラゴンと戦いました。どのドラゴンも体長が2~30メートルほどありまして、鱗だけでもかなりの金額になったんですよ」

「は、はぁそうでしたか…」


 なにやらローズ様はドン引きしているようですね、確かに単独でドラゴンと戦えるというならば、とんでもない戦士のように見えてしまうのでしょう。実際には遠距離からのレーザービームで一撃だったのですが、言わない方が良さそうですね、勝手に勘違いしていてもらいましょう。


 とりあえず支援の話は断り、手持ちの金貨50枚をこの世界の金貨50枚に等価で交換していただきました。これは王様の個人資産から出されたもので、私が出した金貨は王家の宝にするそうです。


 話し合いが終わると、周辺の地図をいただき、今日中に出撃する旨を伝えて謁見は終了しました。


「それでは城下まで案内させていただきます、第1騎士団副長のボルドーと申します」

「ボルドー様ですね? 僅かな時間ですがよろしくお願いします」


 案内役と言って現れた騎士のボルドー様、これまたキラキラ系イケメンと言って差し支えない程の美貌を持っています。私を篭絡しようとでもしてるのでしょうか? 無理ですけどね。


 しかし、案内するとか言ってましたが移動は馬車でした。これってボルドー様がいなくてもなにも問題ありませんよね? どうしてこう無駄な事をするのでしょうか、貴族の見栄なのでしょうが私にはどうでもいい事でした。


 城下町を通り過ぎ、外門を越えた所で止めてもらいました。


「ここまでで結構です、私は飛行の魔法が使えますので最短距離で向かいますので」

「え?」

「そういった理由もあって単独で動いているんですよ。1人であれば、馬車で15日くらいの距離までなら1日で行けますから。それでは失礼します」


 何か言いたそうな雰囲気でしたが、このままだとついてくるとか言い出しそうだったのでスパっと切り捨てましょう。切れ味は抜群ですよ?


 ロゼ王国王都の出入り口だけあって、門の外側も混雑していますが、ここは一気に上昇して飛び去ってしまいましょう。その方が却って目立たないでしょうし、むしろ目立っているのはボルドー様なので人目を引いていてくださいませ。



「さて、魔物を討伐するのは良いのですが、範囲が広すぎるというのが問題でしょうね。すでに散らばってしまった魔物は各国の討伐隊にお任せしたい所ですが、それだと犠牲になる民が多くなってしまうでしょう」


 南の方に向かって探知魔法を展開、以前のドラゴンのようにこれに反応して襲って来てくれるのならば都合がいいのでドンドン使っていきましょう。

 これで南に移動しながら探知にかかった魔物を根こそぎ倒しながら進めば民間への被害もきっと減るでしょう、時間はかかりますがアマンダ様からの話も終わっていませんし、多少は大丈夫だと思います。


 こうして異世界での討伐作戦が本格的に始動する事になりました。

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― 新着の感想 ―
[一言]  ロゼとはやはりワインの事でしたか。  赤ワインと野菜ジュースでじっくり煮込んだビーフシチュー、 美味しいんですよね。  来週の特売日はこれを目標にしましょうか。  最近、晩御飯がこの作品…
[一言] 人としては判りませんが、王としては優秀ですかね? アリシアさんは実績を与えたくないと言う位には狸みたいですし…
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