表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんか祖国が滅んだけど私のせいじゃないよね? ~転生元公爵令嬢の夢見る幸せのカタチ~  作者: ぽいずん
【番外編?】アリシアが行く! ~大地を救った使徒様が異世界に出張するようです~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/276

その2

のんびり不定期連載です。

ある晴れた日の昼下がり、院長室では…


「それではエミリアさん、院の事はお任せしますね?」

「はいお任せください、院長こそ気を付けてくださいね」

「もちろんわかっています、オークションですので何日かかるかわからないというのは不便ですが、それは仕方のない事ですからね」


 本日、アリシアはドラゴンの素材の販売の為にセリカ王国へと向かう日だった。孤児院の委細を副院長のエミリアさんに任せるための申し送りをしていたのだ。


「それでは行ってきます。職員の皆さんの事も頼みましたよ?働きすぎはいけませんからね?」

「善処します…」


 そうなのです、私の名と支払っている給金のせいなのか、雇用した職員さん達はそれはもう一生懸命働いてくれるのです。この孤児院はブラック企業か!というほどに…

 業務内容も勤務時間も決めているのに…私の持つ資産だけでも数十年は運営できるし、子供達が経験のために行っている狩りや畑の収穫などの収入も少しずつだけど入ってきているので、質素倹約ではあるけれど、食べる物が不足しているという事も無い。それなのに皆さんバリバリと働くのです…


 見ていないとどれだけ無茶してしまうのか心配ですが、私もそろそろ行かなければ。

 それではセリカ王国に向けて出発しましょう。距離的に全力で飛んで行っても日暮れ前に着く事は無理なので、野営を挟む前提でのんびりと行きましょうか。名残惜しいですが…


 アリシアが飛行の魔法で飛び去るのを見届けた副院長エミリアは、姿が見えなくなったのを確認して孤児院に戻った。


「アリシア院長が旅立ちました、この孤児院を運営する資金集めのためにです。皆さんもこの恵まれた環境を守るために頑張りましょう!いいですね?アリシア院長の名に泥を塗るような行為は私が許しませんからね!」

「「「「おおお!」」」」


 こうして無駄に気合いの入った孤児院職員と孤児達は、毎日食事が得られ、仕事があり、稼ぐ事の出来る孤児院を無くさないために働くのだった



 翌日の昼前にセリカ王国に到着し、いつも泊まっている宿屋【鳳凰の宿木】にチェックインだけして王城に向かい、謁見の申請を行った。


「早ければ今日の夕方、遅くとも明日中には返事が来るでしょう。せっかく他国に来たのですから市場を攻めに行きましょうか」


 その足で市場に向かい、野菜と果物をどんどん買い漁っていく。すでに何度もこんな買い方をしているため、市場の人達にすっかり顔を覚えられて、なんだかんだと歓迎してくれるのでついつい余計な物まで買ってしまう。


「大丈夫です、私が食べない物でも院の子供達がきっと食べるでしょう。そうです!これはお土産なのです!」


 自分自身に言い訳をしつつ買い物を終わらせて宿に戻った。


 そして3日後にはセリカ王国との取引も満足のいく結果で終わり、大量の金貨を収納してニコニコしている。


「もうはっきり言って、現状持ってる金貨だけで十分私の余生を孤児院と共に送れますね。まぁ働かない姿を見せる訳に行かないのでやりませんが」


 そんな事を考えながらセリカ王国王都の外門をくぐり、飛行するために人目の付かない場所に移動していた…その時


「な、なんですかこれ?魔法陣?」


 突然足元に現れた魔法陣に驚きつつも、急いで魔法陣から出ようと動き出した時、体が金縛りにあったように動かなくなってしまいました。


「体がっ、一体何なのですかこれー?」


 アリシアの姿が光に包まれ、そして光が収まった時にはすでにその姿はなかった。



 ロゼ王国離塔、大広間


「儀式召喚、成功しました!」


 白いローブを羽織った男がそう叫んでいました。光が収まったので周囲を見てみると、どうやら複数人の魔法使いに囲まれているようです。しかも召喚に成功…ですか?一体私はどこに召喚されたというのでしょうか。


 その時、いかにも王子であると言わんばかりの装束に身を包んだ男性が近寄ってきました。


「其方が創造神アマンダの言っていた聖女であるな?本日より我が国に従い、その力を俺のために使う事を許そうではないか」

 

 はぁ?何を言っているんですかこの人は、ただでさえ現状どうなっているのか理解に苦しむというのに、しかしどうしましょうかこれ、一応魔法障壁を展開しておきましょう。


 警戒している事を顔に出しながら声の主を見ていると、今度は別の方向から声が聞こえてきました。


『よくぞ来てくれた、創造神フローラの使徒アリシアよ。我がこの世界を創造したアマンダじゃ、其方が優秀である事はフローラから聞いておる。其方に一つ頼みがあってこの世界に来てもらったのだ』

「これはこれはアマンダ様でいらっしゃいますか、フローラ様の使徒、アリシア・フォン・フェブリーと申します。よろしければ現状の確認をしたいのですが?」


 突然現れた緑色の髪をした女性、しかも神々しいです。今の話からするとこの世界の創造神様という事なのでしょう、フローラ様の事も知っているようですしね、しかしどんな話を聞かされるのでしょうか…早く院に戻りたいのですが。


 とりあえずビシっとカーテシーで挨拶して言葉を待ちます。


 チラリと先ほどふざけたことを言ってきた、いかにも王子な俺様野郎さんを見てみます。 フフフ…顔色が優れませんね、これが『ざまぁ!』って感覚なのでしょう。よし、放置決定ですね!


『うむ、詳細は後々聞かせるが、簡単に言うとこの世界は魔物や魔人が住まう世界と繋がってしまったのだ。この世界の者にどのような加護を与えたとしても解決は不可能と判断し、フローラを通してアリシアに来てもらったのだ。其方の力で異世界から溢れる魔物を討伐しつつ、繋がりを断って欲しいのだ』

「繋がりを断つ…ですか。申し訳ありませんがそのような方法は皆目見当がつかないのですけど」

『大丈夫だ、その場所に辿り着いたのならば我が補助する。すまぬが巨大な魔力を有する其方の召喚に干渉したせいで、我が地上に顕現できる時間は少ない。残りの説明は後日するから、できる限り魔物を討伐していて欲しい』

「わかりました。フローラ様が絡んでいるのならば、使徒として受けないわけにはいきませんね。委細承知しました」

『よろしく頼む。 それとロゼ王国の者に告げる、この者は異世界の創造神であるフローラの直属の使徒である。この者に対する無礼は我に対する無礼と同義である事と覚えておくがよい』


 そう言い残してアマンダ様のお姿は消えていきました。


 さて、またしても討伐ミッションですか…フローラ様には戦闘民族のように思われているのでしょうか…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  (自称王子の態度を見て)  あー、こっちの世界もこんな感じですか。  まあこんな感じですよね。  特権は人の精神を腐敗させるとか何とか、某有名作品の老練な 名将もおっしゃってましたし。
[一言] いや~寧ろ愛娘じゃない? 本当に依怙贔屓と言える程に支援して貰ってましたし、こんな小物が大きい顔出来ない立場と比喩なしで言えるでしょう(ドキッパリ) と言うか着いて早々に喧嘩売られるとか、…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ