24話
のんびり不定期連載です
王様の加護が戻ったようです、後世に受け継ぐとも約束してくれたので伝承が間違って伝わらない限りは大丈夫でしょう。あまりポンポンと王家の立場を壊していくのは本意ではありませんからね、民があっての国だという事をしっかりと把握してくれれば悪政を取る事も無くなるでしょう。
さぁ私の用事は済みましたね、2泊分のお金をすでに支払っているので今晩こそゆっくりとお風呂ですよ!明日にはこの町を出ますが、出る前にギルドに行かなければいけないので英気を養わないといけませんので早々にお城から出ましょう
「それでは、私は他にもやる事があるのでこれで失礼させていただきますね」
「あっ いやちょっと待ってほしい、歓待の準備をさせているのだ」
「いえ、そういうのは結構ですので。それに私を引き留めるという事は先の神託にあった事に反する事ですよ?」
「うーむ、使徒殿の行動を妨げてはいけない…だったな。名残惜しいが仕方あるまいな」
そんな訳で、お城からの脱出に成功しました、権威というのは上手に使わないといけませんね。それでは先に教会を覗いてからギルドに行きましょうか。
王城から徒歩で2時間弱、聖王グロス教国の教会に辿り着きました。フォース王国でもそうでしたが一等地でありながら広く綺麗な建物、随分と優遇されていたみたいですね。
「あらら、門が閉まっていて中に入ることができませんね。門衛もいませんしどうしましょう」
教会の正門と思われる出入り口は閉まっていて、隙間から覗いてみても人影は見えません。うーん、こじ開け…る事は厳しいですね、そんなに簡単に開いては門の意味などありませんものね。
これは見なかったことにしましょうか、向こうから来客を拒絶しているのならば仕方ありません、それではギルドに喧嘩を売りに行きますか。やはり焦点は個人情報を漏洩した事ですからギルドマスターを締め上げましょうか。
セリカ王国、カムリ王国との国境付近
「どうやら最悪の事態だけは避けられたようですね、王妃様」
「そのようね、フローラ様に許していただけたというのならお兄様に対して折檻する手間が省けます」
「折檻ですか…いかに兄妹とはいえ1国の王に対してそれはまずいのかと…」
「さすがに人目の付くところではやらないですよ、自室に引き込んでやるつもりでしたから」
「……」
高速で移動している魔導馬車はすでに国境を越え、セリカ王国の王都まであと2日という所まで進んで来ていた。通常の馬車と比べて揺れが少ないとはいえかなりの強行軍であった。
「しかし現状であればここまで急ぐ必要は無くなったのかと存じます」
「そうね、手頃な場所があれば馬と護衛に休息を与えるよう指示してちょうだい」
「承知しました」
「折檻はしないにしても怒鳴り込むのにも体力は使いますからね、私も休んで体力を温存しなければいけません」
セリカ王国の王妹であり、カムリ王国の王妃殿下は非常に気の強い人なのだった。
セリカ王国王都入り口
「では、ここから二手に分かれて捜索を開始する。対象を発見した場合速やかに陛下の許へご案内するため全力を尽くせ」
「ははっ」
「俺は中央にある広場で待機している、ただちに散開!」
7人の男達、1人は広場に向かい3残りは3人ずつ組になって町の中へ散っていった。
「ふふふ、陛下の妻になれるとはなんたる光栄、使徒といえども断るまい」
隊長と思わしき男が笑みを浮かべながら1人歩いていった
冒険者ギルド
さぁ~やってきました冒険者ギルドですよ! 夕刻にはまだ時間がありますからそれほど混みあってはいないでしょう。では突撃っ!
入り口扉を開き中に入ります。予想通りあまり冒険者の人はいませんね、普通であれば働いてる時間ですものね。受付の方も空いています、先日宿屋の場所を聞いた受付嬢もいますね、そこにしますか
「こんにちは、少し良いですか?」
「はい、王都ギルドへようこそ。何かありましたか?」
「ギルドマスターと話がしたいのですけれど」
「ギルマスとですか?それでしたらまずは私がお話を聞いて、ギルマスに通すべきかを判断させていただきます。それでお話というのはなんでしょうか?」
「はぁ、何やら無駄に時間がかかって面倒そうなシステムなんですね。それでしたら別にギルドマスターに直接話をしなくてもいいですよ」
「は、はぁ… あの、お話というのは?」
「ではまず、冒険者ギルドを退会します。はいこれギルドカード」
受付嬢は差し出されたギルドカードの名前を見てハっとした顔をする
「冒険者ギルドの王都支所の行なった個人情報の漏洩について、この国の国王陛下から直接聞いてきました。登録している冒険者の情報を売り飛ばすなんて全くもってあり得ない行動だと思いますので、私も使徒として報復させていただきます。覚悟するようギルドマスターを含め、全ての職員に伝えてくださいね」
「え?あのアリシア様でしょうか?」
「今後ギルドを利用する事は一切ありませんので、そちらも二度と関わってこないでくださいね」
ギルド内が静寂に包まれ、皆がこちらに注目していますが知った事ではありません。冒険者ギルドという組織はどこの国にも属さず、独立した機関であり、登録してある冒険者を保護する立場であるはずなのにこの暴挙、信じられませんよね。
まぁ明日にはこの町を出るので放っておいて宿でゆっくりしましょう。次のグリーンドラゴンがいる場所まではかなり離れているので、また数日はお風呂に入れなくなりそうですので、今日もふやけるまで入りましょうか。
すでに心の中は夕食とお風呂の事で埋まってしまい、スタスタと出入り口へと歩き出します。後方で受付嬢さんの声が聞こえますがスルーでいいですよね、だって面倒なんですもん。
他の冒険者の人もジロジロと見てきますが一切を無視してギルドから出て、市場に向けて歩き出しました。オークはたくさん収納していますが野菜は買い足さないといけません、果物も。
大量の補給が終わり宿に向かいます、お金は正確な金額は数えていませんが、まだ金貨2千枚以上あるので気にする事は無いでしょう。好物の果物がたくさん仕入れられたのでホクホクしつつ宿に辿り着きました
「失礼、貴女が使徒アリシアですか?我らが王、カムリ王国の国王陛下が貴女をお呼びです。これより我らに同行してもらいます」




