第一話 重い彼女
彼女said
『ねえ今どこにいるの?』『なんで返信してくれないの?』『私のこと嫌いになったの?』私はかれこれ30分くらい同じ人にメッセージを送り続けていた。相手は一ノ瀬 駿 (いちのせ しゅん)私の最愛の彼氏。駿くんとはもう2年間くらい付き合っている。私は駿くんさえいればいいと思っている。
彼氏said
『メッセージが26件来ています』スマホに溜まっているメッセージを開いてみると全て俺の彼女の塚本 柚からのものだった。柚のことは大好きだ。優しいしかわいいし気遣いもできる完璧な彼女だと思う。でもこうやって少し愛が重いところは直して欲しいと思ってしまう。メッセージだけならまだいいのに、柚は毎日のように俺の後ろについてくる。しかも少しでも女子と喋るとその日の帰り2時間くらい質問攻めに合うのだ。「しゅーんくーん」そんなことを考えていると後ろから柚が駆け寄ってきた。「なんでメッセージ見てくれないのー?」柚は困り顔で俺の顔をじっと見つめてきた。「あぁ、ごめんちょっと気づかなくて」俺は適当に言い訳を並べた。「ふぅーん?まあいっか。て言うか駿くんちょっと顔色悪いよ?大丈夫ー?」柚は俺の顔を覗き込んでそう囁いて俺のおでこに手を当てた。突然の出来事に思わず照れてしまった俺は「だ、大丈夫だよっ」と顔が赤くなっているのを誤魔化しながら答えた。「そう?無理しないでね?」柚は微笑みながらそう言った。俺はまだ何も知らなかった。これから俺たちの身に何が起きるのか。




