年末ジャンポ宝くじの結果!?
年末ジャンポ宝くじを購入したことを思い出した。
どこかへ旅行へ行っていたはずの親父が帰ってくるなり、歩花にバラの宝くじ30枚も贈っていた。
俺にはなにも手土産はなかったが、宝くじが当たっているか気になる。
俺は急いで一階のリビングへ向かい、歩花を探した。……いた。ソファに座り、手元を見つめている。
両手で持つ紙切れと睨めっこしてる。
「どうした、歩花?」
「あ、お兄ちゃん。丁度いいところに」
今度はスマホの画面を俺に見せつける。
そこには『宝くじ』の公式サイトが表示されていた。文字ら羅列されまくっていて、目が滑る。
え、まさか当たったのか……?
「歩花、一等なのか!?」
「ち、ち、違うよぉ~。さすがに一等は当たらなかった」
「そ……そうなのか」
今年はロム6で見事に一等を的中。億万長者になった俺たち。これ以上、一等が当たったら幸運値がマイナスになって不運しか起きなさそうだ。
だけど、世界には高額当選が何度も当たるって強運の持ち主もいるらしいからな。
特に歩花は昔から運がいい。
今回のロム6だって歩花のおかげ。
改めて歩花に感謝しつつも、俺は番号を目で追った。
ふむふむ。
…………ふむ?
「これこれ!」
「これって……“組違い賞”じゃん!」
組違い賞は、一等の組違い。つまり、一等と番号だけ一致。……これだけでは一等当選とはならない。組も同じでなければいけないのだ。
それでも惜しくはある。つか、当たっていれば七億円……!
残念ながら組違い賞は“十万円”だ。
十分だけどな。
「すごくなーい!」
「さすが歩花。やったな!!」
「うん。これでお兄ちゃんに焼肉おごるねっ」
「マジで! 歩花はお兄ちゃん思いの優しい妹だなぁ!」
「だって、普段おごってもらってばかりだもん。たまには歩花がお兄ちゃんを幸せにしなきゃ……!」
真剣な表情を向けられ、俺は感動した。
歩花がここまで俺のことを思ってくれるなんて……泣きそう。いや、泣いた。
「本当にありがとうな」
「じゃ、さっそく近所の『牛郭』へ行こ!」
牛郭といえば、有名な焼き肉屋チェーン店。なぜか我が家の近所にある。
近所なせいか、あまり行かないのだが――いい機会だ。
「よし、歩いて行くか」
「そうだね、徒歩で数分だもんね」
多分、十分も掛からない距離。なので散歩がてら向かう。
準備を済ませ、外へ。
年末だからとても寒い。冬の本番の寒波が続く。
もちろん、服を着こんで厚着していくのだが――歩花は俺の腕にくっつく。こうする方が体温で更に温かいからだ。
傍から見たら恋人同士に見えるだろうか。
それとも仲睦まじい兄妹にしか見えないかな。
多分、バカップルに映っているかも。
俺の腕に抱きつく歩花を引っ張りながら、俺は牛郭を目指した。
・
・
・




