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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・短い話:昼間のお墓に指が三本;趣味の遺伝

聞き取りノートに見つけた、話の断片を紹介しましょう。

ノートの別のところに、関連する話や前後の話が書き残されているのかもしれませんが、今のところ、見つけることができませんでした。

もし、見つけることができたら、また、別に紹介しましょう。

1. こどもじじいは、友だちと、山のお墓へ度胸だめしに行きました。

なぜ、夜に行かないのか?

みんな、怖いからです。

夜のお墓は。

山の墓場の一番奥にある墓の墓石の上に、自分の石を置いてくるというきまりでした。

その墓場は森の中にあり、昼間でも薄暗いので、怖い雰囲気は十分でした。

こどもじじいの番です。

こどもじじいは、びくびくしながら、墓場の斜面をのぼっていきました。

途中、ある墓石を、ふと見ると、その横の地面に、「キノコ」がはえていたそうです。

立ち止まって、近づいて、よく見ると、白い指が三本、地面から突出していて、ざわざわと動いていました。

こどもじじいは、腰を抜かすほど驚いて、スタート地点に逃げ走ろうとしました。

しかし、すぐにつまづいて転び、花立(陶器製でした)で胸をつよく打ってしまいました。

息ができなくなって気絶しそうになったのですが、なんとか、這うようにして帰ると、友だちは、大笑い。

自分の見た三本の指を、みんなにも見せようと思い、友だちを連れて墓場を行きましたが、どの墓石なのかわからない。

こどもじじいは、あまりにもあわてていたので、その墓石の場所を覚えていなかったのです。

じじいは、「腰抜け大将」の勲章をもらったそうです。

おめでとう。


2. ある人が、じじいに教えてくれました。

「父母が受けた記憶とか情緒(感情)が、長い距離を隔てて、自分の(彼らの子の)脳中に再現することがあるのだ。」

その人によると、これは、遠い距離を隔てて、ある人の脳の細胞と他の人の細胞が感応(?)しあって、その人の脳に、一種の化学的変化を起こすのだそうです。

この現象を、「趣味の遺伝」と、その人は呼んでいたそうです。*1

*1 「趣味」という言葉の使い方が、一般のものとは、少し違うと思います。

しかし、「趣味」という言葉には、「物のもつ味わいやおもむき、おもしろみを感じとる能力」という使い方もあるようです。

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