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石じじいの話・座頭のキリスト教
石じじいの話です。
これは、じじいが子供の頃に聞いた話のようです。
もしかしたら、じじいが他の人から聞いたものかもしれませんが。
座頭と呼ばれる人々がいました。
目の不自由な人で、その生業として、あん摩、鍼灸をおこないました。*1
江戸時代以前からある琵琶法師も、そのような生業の一つです。
この琵琶法師が、キリスト教の宣教を行っていたという話があります。
座頭は、旅をしながら、あちこちで『平家物語』をひき語るのですが、それとともにキリスト教の教義を人々に説明して、そのキリスト教に帰服させていた、というのです。
このような布教活動は、その教えが禁制であった江戸時代にも、続けられていたらしいのです。
明治時代には、放浪者としての座頭や検校は、政府によって禁止され、ほとんどが消滅しました。
それでも、ほそぼそと、戦前まで存続した座頭もいたようですが、十五年戦争中の思想統制・弾圧で、廃絶したそうです。
これは、キリストによる病気の治癒、盲人の開眼(視力の回復)の逸話にあやかるものだったのでしょうか?*2
日本でも、その信仰の力によって眼が見えるようになった例があるそうです。
*1 「座頭市」という映画がありました。
*2 盲人という言葉を使いましたが、差別の意図はありません。




