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異世界転生幻想放浪記  作者: 灼熱の弱火 
兎と盾
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第37話 レミィ

37話です。よかったら見てやってください。

「買う?」

「飼う?」

「かう?」


「「「え?」」」 3人が3人共違う事を言い出していた。

 さらにその少女は自分が言った言葉も、覚えていないかのようだった?

「えっと・・・?」 少女は困惑しながらも下から覗き込んでくる。

「だめなのでしょうか?。」

 少女は涙目になりながら俯き始めた。


「ええっと、いきなり初対面のしかも女性連れにいきなり買っては・・・。」

「ディー飼うってこの子、ペットにするの?」

「・・・・え?。」

 少女が首を傾げこちらに視線を合わせてきた。多分少女の頭の上には?が付いている。

 無自覚だろうけど仕草が可愛い。


「えっと取りあえず君、何を売るのか聞いていい?」

 仕切り直しとばかりにディードは聞き返す。

「え?何をって・・・?あたしはその前に何を言ったんでしょうか?」


 ディードとリリアは顔を見合いうなずき、そして振り向き少女に応えた。

「私を買い(飼い)ませんか。」と正直に答えた。


 少女は困惑し自分の言葉を反芻しはじめた。

 え?わたしを買いませんか??あれ?冒険じゃなかったっけ?あれ?なんでそんな事言ったの?あたし買いませんかって?え?ペット?花を売るの?いや違うわたしは確かに羨ましいと思ったけどなんでポーターとしての能力を買いませんかって言わなかったの?これじゃ私娼婦じゃない?って事はあの人はそれを聞いていて・・・・・・・


 自分の言葉を繰り返している内に、自分の肝心なセールスポイントをすっ飛ばしてしまった事にようやく気付く少女。 そして自分のやらかした事に気づく。そして少女の顔は火が付いたように真っ赤に燃えていた。


「すすすすすみません。そんなつもりじゃなかったんです。花を売るつもりはないんです。ごごごめんなさい。」 物凄い勢いで頭をペコペコと下げる少女。ただしリリアだけは理解できないでいた。


「ディー。どうして彼女は自分をペットにしてくれとか言ったり、花?を売るの?花屋のペットさんなの?。」無知なリリアにディードはどう答えるのが正解なのか答えを出せずにいた・・・・


「と、兎に角ごめんなさぃぃい。」と、叫び獣人の少女が走り去ろうとした時、彼女は・・・盛大にコケた。倒れた彼女はそのまま起きる事が出来ないのか、動かなくなった。

 2人は顔を見合わせ彼女を起こそうと行動にでる。ディードが彼女の荷物を外しリリアが彼女を抱き上げる。華奢な彼女の身体は、リリアにも持ち上げられる位軽い。そしてリリアが彼女の頬を軽く叩いた時、空腹時になるお腹の音が聞こえてきた。 彼女は空腹で目を回していたのだ。






 数十分後、街の城壁の所にて・・・・

「本当にごめんなさい。ご飯まで頂いてしまって。」2人に頭を下げる少女がいた。

 空腹で目を回し倒れている少女を放っておくわけにも行かず、人気のあまりない城壁に連れて行きディード達の食事を分けたのだ。 


「気にしないで、それよりも名前を聞かせてくれるかな?。」半ば強引に話を切り替えるディード。

 実はリリアが彼女を運んでいる時に、腕や足から小さい傷がいくつも見えてしまった。

 なんとも言えない気持ちにさせられたディード。少し彼女の話を聞こうと思った。


「私の名前はレミィと言います。兎の獣人族です。」

 おどおどした彼女は、まさに怯える兎のようだった。 その怯え気味の姿がリリアにはツボだったらしく、今すぐ飛びつきたい、抱きしめたり、頬ずりしたい気持ちが顔に溢れていた。


「俺はディード、こっちはリリア。よろしくね。ここに来るのはこれが初めてで、まだ全然わかってないんだ。それで君はポーターだっけ?どんな事をする仕事なのかな?。」


 その言葉にレミィは戸惑う。レミィ自身もまだ初心者のポーターであって人に教えられるほどの知識や経験などは積んでおらず、返答に困ってしまった。

(自分で誘っておいてなんだけど、私もに荷物持ち以外わからなかった・・・・でも、)


「ポーターとはダンジョンで使う荷物を引き受ける職業です。またある程度の道案内できます。まだ私も新米ですけど。」 


「へー、そんな職業もあるんだ。なるほど、荷物を持ってもらい身軽な状態で戦闘が出来るって点と、道案内さんか。リリアまだ昼頃だしダンジョン少し潜ってみる?。」

「うん、道案内はレミィちゃんにお願いして、少し戦闘になれた方がいいかもね。ディーはここにいつまで居るつもり?」

「そうだなー大体1月ぐらいしたら考えようか、お金も心許ないし道具も装備も充実したいし、それに昨日の夜テント壊されちゃったし、色々物入りだから稼げるようにがんばろう。」

「そうだねー。ってな訳でレミィちゃん、ダンジョンの案内お願いするねー。」


 あっさり決まる事に対処しきれないでいるレミィ。

「え?本当にいいんですか?一応10階位までしか案内できない新人ですけど?」

 自分の新米っぷりを隠す事なく正直に話すレミィ。しかしそれが逆に2人には好感が持てるようだった。


「それでも構わないから、案内をお願いします。初めてなので、夜には戻って来れる階層までで。」

 笑顔で頼むリリアに釣られて、微笑むレミィ。

「はい。こちらこそよろしくお願いします。」




 3人は街の中心であるダンジョン入口まで来ていた。入口は石造りの半円の形をしており、周囲は鉄の柵で囲まれている。洞窟の手前には門番が数人滞在しており、そこで入場料を取っている様だった。

 3人は入場料10銅貨を支払いダノンジョンに潜り始めた。1階に辿り着くとレミィから説明を受けた。


「1階の出る魔物は、スライム、ゴブリン、大蛙です。どれも魔核以外の買取はありません。1階から5階まではダンジョンの罠が基本的に無いです。2階までの道のりは何か質問ありますか?。」

「1階の広さと構造かな?。」

「1階はそれ程広くないです、進んで行くと下の階にすぐ着きます。構造は・・・そうですねダンジョンの入り口と同じ感じでしょうか。中に入って見ればわかると思いますよ。」


 レミィの簡単な説明を受け2人はダンジョンの扉を開け中に入る。中は一面洞窟になっており、少し薄暗さはあるが、足元が見えないわけでもない程度に明かりが全体に行き渡っている。


「思ったよりも明るいんだな、ダンジョンは・・・。」

「前に入ったドワーフの村の洞窟と同じかな?。」

「多分ね、やっぱりダンジョンのコアがあるとこんな感じに明るいのかもしれないね。」



 2人の会話を尻目にレミィはダンジョンの中を先頭で案内していた。すると進行方向から何かが動く物音を聞き分けた。

「お二人とも戦闘の準備を、音からしてゴブリンです。」

 2人はレミィの言葉に即反応し戦闘準備を整える。正面から出てきたのはゴブリン6匹。3人は手に武器を持ち1人は弓を持っている。きっと冒険者から奪ったのか廃棄した物を拾ったのかボロボロな武器だ。


「ゴブリンだからって油断はしないでください。やつらは魔物の中では知恵があります。」

「ありがとう。早速倒してくるよ。」

「あー、あたしもー。」

「え、ちょ、・・・。」


 即座に走るディードとリリア、2人は左右に分かれゴブリン達が行動する前に、先制を取った。

 駆け抜けたディードは剣をアイテムボックスから取り出し戦闘のゴブリンの心臓を突き刺す、襲い掛かる前に先制を討たれたゴブリン達は咄嗟の判断が鈍り、そのままディードに2匹襲い掛かろうとするが互いの身体をぶつけてしまい行動が阻害される。ディードはそれを見逃さず右側を斬り払い。残りも左側から斜めに斬り上げた。ゴブリン達は声をあげることすらままならいまま沈む。一方リリアは、まとめて横一列に薙ぎ払っていた。


「狭いとやりずらいな。下の階に行くまでに何度か練習しておかないとな。」

「そんな時は、【チャージ】で壁ごと薙ぎ払ってあげる。」

「・・・・壊れるぞ?そんな使い方したら・・。」

「冗談よ。レミィちゃん次の階までどのくらいかかりそう?・・・・レミィちゃん?。」


 レミィはあまりの速さに言葉を失い茫然としていた。





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