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序の一(はじまりの成功)

『自分には、何もないと思っていました。あなたに、出逢うまでは』


どこにでもいる、普通の町娘。

町娘にこんな奇跡が起こるはず、あるわけないだろう。

そう。

ここは人間界の遥か上に存在する、天界の都(みやこ)、天宮(てんぐう)。


天宮には七つの州がある。

朱烈(しゅれつ)、刻雲(こくうん)、劣華(れっか)、俊冬(しゅんとう)、緑羽(りょくは)、静麗(せいれい)、星夏(せいか)。




天宮の後宮に仕えたければ、とある試験に合格しなければならない。

天界にはそれぞれの神がいて、それぞれの力を発揮しなければ無能と同じ。

そんな厳しい世界の後宮に入るには、ただひとつ。

神の力があるかどうか。この神の力がなければ天界で働くことは愚か、天界にいることすらできないのだ。

けれど自分には、その素質があるらしい。

そのことで、師匠に勧められて後宮の女官(にょかん)、という職の試験を受けに行くことになった。

が、


「うそ、わたしが、受かった?!」


信じられなかった。

あんなに、何もできないなんて、散々言われてきた自分が後宮の女官だなんて。

(まだ、わたしは偉くなったわけじゃない。だから、身を引き締めていかなければ…!)

ここで、失敗するわけにはいかない。

失敗してしまえば、わたしの人生は終わる。

ここで成功したい。なんとしても、自分は、成功しなければならないー

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