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Lost World Online  作者: vitaminZ
第二章 兵士の魂
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第三話 白竜と呼ばれる少女

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学園に入学してからもう1週間が経過した。

無茶苦茶な教官の罵声を耳が腐るほど聞き。

エリカの安全圏にも関わらず人体にダメージが通る謎のパンチを受け続けてきた。


変化があったと言えばあったがそんなに気にする事でもない。


え?どんな変化かって?それは……。


『ねぇ、リュウジくんって現実(リアル)では何年生なの?』


『好きな女子のタイプは?』


『私って好みの顏?』


『リュウジくんって鼻高いね。』


謎のハーレムが形成された事ぐらいかな。





◇◇◇





いきなりそんな事を言われても信じないだろう。

正直言って俺もまだ信じられない。


このゲームには腐る程美男子がいるというのに何故俺なのか?


知らん。


ラノベやマンガなどで度々目撃されるハーレムだがなかなか現実では見ない。


それとハーレムを形成して気付いた事が二つある。


一つは非常に鬱陶しいということ。


もう一つは……。


『あんた達そいつから離れなさい。』


『えぇ〜なんで〜。』


『先輩のいう事が聞けないの?』


そういうと全員が黙ってその場を離れた。


ありがたい限りです。


しかし俺には第二の危機が迫っていた。


『リュウジくん。あっちで私とお茶しようか?』


『このあと用事があるので遠慮します。』


『本音は?』


『めんどくゴフッ!?』


『さ、行こうか?』


い、意識が飛んで行く。





◇◇◇





あれから一時間ほどエリカの一方的虐殺を受けた。

俺が何をしたというんだ。


しかし今冷静に考えるとハーレムはたまたまできただけだと思う。


俺がはるかに格上のエリカを倒しその力量を探りにきたのだろう。


さしずめ部隊に勧誘したりするつもりなのだろう。


これはハーレムと言っていいのか?


ちなみに今は訓練兵ではなく兵士(ソルジャー)になっている。


学園の意味、と言いたいところだ。


ともあれ目的は果たしたのだがどうせなら卒業したい。


でもすぐにでも猟団に戻りたい。


あーどうすっか。


などと考えていると人混みを見つけた。


『なんだアレ?』


人混みに近づくとエリカがいた。


人混みの先を見ると筋肉剥き出しの男と白髪の少女がいた。


『なあエリカ、なんの騒ぎなんだ?』


『ん?リュウジくんか。いや、大馬鹿者が白竜に決闘を申し込んでいるところだ。』


『白竜ってあの脳筋の事か?そりゃああんなのに決闘を申し込むなんて馬鹿な女の子だよな。』


『いや、真逆だよ。』


『え?』


『だから女の子が白竜で脳筋が大馬鹿者。』


『マジかよ強そうには見えないがな。』


『明らかに君より強いよ。』


悔しいな。


『さっさと始めようぜ英雄気取りさんよ。』


『………。』


白竜と呼ばれる少女は傷ついた様子もなく平然と剣を抜く。


対する男も巨大な剣を抜く。


DUEL STARTの合図と共に両者がぶつかり合う。


男が白竜に振りかぶる。

それを白竜はギリギリでかわす。


今度は白竜が攻撃を仕掛ける。


『速い!』


隣でエリカがつぶやいている。


しかしなんだろうこの違和感。

確かに速い。剣閃が全く見えない。


うーん、なんでいつもこう違和感を覚えるんだ俺は?


『ぐわあ!?』


『あ、もう終わったの?』


『そう見たいね。』


あっという間に戦いが終わってしまった。


『……フン。』


よく見ると白竜は歩き出していた。

そんな姿をジーと見ていると……。


『おい、お前何を見ている?』


あれ、おかしいな白竜などという厨二病な名前を付ける少女がこちらを指差している。


『お前だ、お前。』


『え?俺?』


『さっきからジロジロと気持ちが悪い。言いたい事があるなら言ってみろ。』


ジロジロと言われるほど見ていないが、もしかして自意識過剰なのかもしれないな。

言いたい事?じゃあ言わせてもらうよ。


『じゃあ遠慮なく。』


『あの子死んだね。』


だ、誰だ!?そんな不気味な事をいう奴は?


『さっさとしろ。』


『あんたの戦い方を見て少し違和感を感じたんだ。それがなんなのかなーって見てただけだけど。』


『私の戦い方にいちゃもんを付けるというのか?』


『いや、そうじゃなくて。』


『ならいいお前もあの男のようにしてやる。』


軽快なリズムと共に俺の前にパネルが現れた。


Selphyからデュエル申し込みがきています。

受けますか?


決闘申し込みか、逃げ場消えたじゃねぇか!?

こんな女子しかいないところで逃げられる訳ないだろう!?


仕方なくYesを押した。


『そうこなくては。』


めんどいな。それより今日の夕飯どうするか?姉貴は多分寝てるだろうし、あの妹に飯を任したら……おえ。


残り10秒前。


お、もう始まる。


まあ、負けは目に見えてるんだけどね。


一応レベルは28まで上げて剣技も幾つか覚えた。その剣技の一つがかなりの問題児だったが。


残り5秒前。


とりあえず本気でぶつかる。


DUEL START!!


白竜が俺に向かって突進してくる。

対する俺は直立不動。さらに武器も抜いていない。


『……っ!?舐めるな!!』


そういうと至近距離で剣技、“ネロアンカー”を発動。

二連撃と回数は少ないが威力がハンパじゃない。単発なら俺のプロミネンスソードを上回る威力だ。


それを俺は素手で受け止める。


体術、“真剣白刃取り”だ。


『なっ!?』


そのまま柔術、“背負い投げ”を発動。


『きゃあ!』


と可愛らしい悲鳴を上げて投げられる白竜。


上手く体制を立て直しこちらを睨みつける白竜。


『真面目に戦え!私を舐めているだろう。』


『真面目に戦ってるよ。事実あんたは俺にダメージを与えられてない。』


『くっ!』


悔しそうにしているがそろそろ剣を抜くか。


『なんだその変な剣は?』


そう白竜が笑うと周りも笑い出した。


『確かにあんたのそのオードソックスな剣に比べれば少し特徴的かもしれない……。』


『……だが、甘く見ない方がいいぞ。』


『戯言を!』


そういうと再び振りかぶって来た。


それをエリカと戦った時のようにバク転でかわす。


『なかなかアクロバットだな。』


『そりゃ、どうも。』


似たようなやり取りを以下略。


避けると白竜はさらに近づいて来た。


なるほど、白竜と呼ばれるだけはある。


そこで俺は剣技、“アヴァランチ”を発動。


本来アヴァランチは遠くから一気に駆け寄り斬るのに特化しており近距離で発動しても意味がない。


しかしもう一つの特性とある方向に向ける事によって絶大な威力を発揮する。


もう一つの特性、それは下から上に斬り上げるという事。しかしそのスピードによって相手は上に吹き飛ぶのではなく真っ直ぐ飛んで行ってしまう。


なら、スピードがない状態で上に斬り上げようとすれば……。


『ぐはっ!?』


『白竜が真上に吹き飛ばされたぞ!』


『そんなバカな!?』


『何が起きたの!?』


天井が見えないくらい高いのだ威力が消滅するまで飛び続けるだろう。


そのあとは、落下ダメージが待っている。


『勝負あったな。』


俺はその場を離れた。


『君、すごいね。』


『ん?エリカより手こずらなかったぞ。』


『そ、そう。』


まあ、なにがともあれ一軒落着。





◇◇◇





コンコン。

と、ノックが部屋に鳴り響く。


『誰だこんな時間に。』


現在の時刻は午後7時。


そろそろ戻って飯を作らなければならない。


『はーい、どなたで……。おそらく人違いです。さようなら。』


『ちょっと!?』


よし、見なかった事にしよう。

目の前にいないはずの白竜がいるんだもん。


『ねぇ、ちょっと開けてよ!』


というわけにもいかないから仕方なく開けると。


『話があるの。部屋に入れて。』


嫌な予感しかしないぜ。


『話ってなに?』


おそらく、この場で俺を亡き者にする気だろう。ああ、一回だけでもいいから彼女が欲しかった。


『あの、ご、ごめんなさい!』


『え?』


いきなり謝られたが状況が理解できない。

心なしか顔も暗い。


『昼間はその、気が高くなってしまったというか、その。』


ん?なるほど、だいたい事情を把握した。


『あー、いいよ。事情を把握した。』


『え?本当ですか?』


『おそらくその腕は確かなのだろうが君は純粋にゲームを楽しみたかった。』


『はい。』


『しかし、あまりの強さに周りが騒ぎ出した。』


『はい、そうです。』


徐々に顔が明るくなって行く。


『そのうち白竜などという名前を付けられ周りの期待に応えようとした。』


『そのとおりです。』


『そして気づいたらきつい言葉使いになっていた。』


『申し訳ないです。』


また顔が暗くなった。


『いや、別に構わないよ。プレッシャーに弱い子もいるさ。』


『ありがとうございます。優しいんですね。それよりなんで分かったのですか?』


前読んでいたラノベにそういうシーンがあったなんて言えない。


『ま、俺は女心がわかる男だからな。』


とりあえず誤魔化せた。


『そうですか。大事な時間を割いて申し訳ないです。それでは失礼します。』


現在の時刻は午後7時30分。


まずい二匹の肉食動物に喰われる。




感想を頂きたいです|qд・ )ちら

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