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天才鍛冶付与師?俺の作る武具がゴミな件  作者: のほほん


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第12話

リリィがBランクに昇級した祝いとして、エドガーは新しい防具を製作した。武器に関しては、今まで使っていたレイピアで特に問題はないと判断した。


「リリィ、ほいよ」

エドガーが手渡した新しい防具を見て、リリィは満面の笑みを浮かべた。


「ありがとう、エドガー!」

彼女の嬉しそうな顔に、エドガーは少し照れくさそうに頭をかいた。


「Bランクの魔物はさらに強くなるからな。これがあれば、多少は楽になるだろう」

リリィに渡した胸当てには、防御、魔防、攻撃アップ、そして常時回復の付与が施されている。足装備にはスピード、回避、加速アップが付与されており、リリィの特性を最大限に引き出すように調整されていた。


リリィは早速、新しい防具を身に着けた。彼女の体にぴったりとフィットし、銀色の輝きを放つその防具は、機能性だけでなくデザインにもエドガーのこだわりが詰まっていた。


「なんか可愛いね、この装備!」

リリィは鏡に映る自分を見て、満足そうに微笑んだ。エドガーは少し顔を赤らめて答える。 


「お、おう…」

彼女の喜ぶ顔を見て、エドガーも満更でもない様子だった。


「それじゃ、行くぞ。カイ、あとを頼む」


「分かりました!」


工房の管理をカイに頼むと、エドガーとリリィは冒険者ギルドへと向かった。


冒険者ギルドへと足を踏み入れると、リリィを見た周りの冒険者たちがざわつき始めた。彼女がわずか半年でBランクに昇級したという話は、すでにギルド中に広まっていたのだ。


「あいつが、いきなりBランクになったやつか…」


「パーティーに引き込めないかな?」


周りの冒険者たちはリリィをパーティーに誘おうと目論んでいるが、隣にいるエドガーの存在感が邪魔で、誰も話しかけられない。エドガーはそんな周囲の視線など気にせず、依頼の掲示板へと足を進めた。


二人は早速、Bランクの依頼に目を通していく。


「やっぱり町から遠い依頼しかないね」

リリィが掲示板を見て呟いた。


「ああ、町の近くに強い魔物がいることはないからな。基本、町の近くには弱い魔物しかいない。ランクが上がるほど、町から離れた依頼が多くなるんだ」

エドガーは自身のランクを下げないために、年に数回Bランクの依頼を受けている。


「お、これにするか」

エドガーが選んだのは、グレートマンモスの毛皮取りの依頼だった。この依頼のいいところは、毛皮以外の素材はエドガーたちの物になるという点だ。エドガーの狙いは、上質な肉と、鍛冶素材の牙と骨だった。


「リリィ、これでいいか?」


「うん!」


リリィの表情に、不安はなかった。新たな装備、そして信頼できるエドガーとともに歩む第一歩。それが彼女にとっては大きな自信となっていた。


エドガーは依頼が書かれた紙を掲示板から剥がすと、受付嬢のラウラへと渡した。


「これ頼む」


「はい!」

ラウラは慣れた手つきで受理処理を行った。


「はい、受理しました。リリィさん、初めてのBランク、頑張ってくださいね!」

ラウラはリリィににこやかに微笑んだ。 


「うん!」


エドガーとリリィは冒険者ギルドを後にすると、遠征の準備に取り掛かった。グレートマンモスの討伐ともなると、日帰りは不可能だからだ。


「2泊3日ってところだな」


リリィは装備を整え、薬草やポーションを準備しながら、目を輝かせていた。


「わたし、頑張るね。せっかくもらった装備、ちゃんと活かしたいし!」


「ああ、頼りにしてる」


エドガーも剣を磨きながら、リリィに目を向ける。かつては危なっかしかった彼女が、今や立派な相棒へと成長していた。


「出発は明朝だ。今夜はしっかり休んでおけよ」


「うん。おやすみ、エドガー」


「おう、おやすみ」


Bランク冒険者としての、リリィの物語が今、始まろうとしていた。

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