4. 「笑うために」
家族構成を紹介しようか。
気が向いたから。
俺と母さんはいいだろう。
今、俺と瞳は同棲している。
同棲と言っても、俺と瞳と母さんの3人暮らしだ。
父さんは、病で死んだ。
急性の病気だったらしい。病名は長くて忘れた。
瞳は捨て子だ。
なんでも、孤児院から父さんが引き取ってきたらしい。
しかし、その父さんも死に、3人となった。
・・・・そんなもんかな。
「まったく、毎回待っててあげてんのに〜!!なんで毎回来ないの〜!!」
瞳の怒りはまだ続いている。
「わかったわかった。今度は行くから」
「ホント?絶対?」
「絶対行く。行かなかったらお前の言うこと聞いてやるよ」
「ホント?約束だよ!」
そう言って小指を出す瞳。
「・・・何だよ。これ」
「指きりに決まってんでしょ!早く!」
「・・・・・ほら」
「ゆ〜びきりげ〜んま〜ん」
大声で歌いだす。
精神年齢幼すぎだろ。コイツ。
「約束したからね!守ってよ!」
「はいはい」
にしても・・・行かなかったらコイツ何言う気だ?
なんか・・・・やな予感するな・・・・
コイツに本気で付き合うと体力がもたない。
こりゃあ・・・サボんない方がいいな。うん。
「ただいま〜」
そんな事をしてると母さんが帰ってきた。
「おかえりなさ〜い!」
瞳が走っていく。
まるで主人を待っていた飼い犬のように。
それもそのはず。母さんに買い物を頼んでいたようだ。
「はい。これ」
「おばさん、ありがとうございます!」
なんかキャラ変わってね?
なんだあの天然清楚キャラは。
走って俺の部屋に戻ってくる。
「水希!おばさんがメロンパン買ってきてくれたよ!」
・・・・そこまで喜ぶことなのか?それ。
「食べる?」
「いらねぇ」
「じゃあ絶っっっっ対あげないからね〜!」
「いいよ。別に」
「・・・ホントに?いらないの?」
「いらねぇよ」
しつこく聞かれ溜息気味に言う。
「・・・・・・・水希のバカ!」
いきなり怒って部屋を出ていく。
俺、何かしたか?
「水希〜。ちょっと〜」
母さんが呼んでいる。
「何?」
「これ、瞳ちゃんのところに持ってって」
「何で俺が・・・」
「水希。女の子をいじめちゃダメよ」
「は?何それ?」
「それは自分で考えなさい」
よくわかんねぇ。
わかんねぇんだけど・・・・・
なんか頭の中にモヤモヤがあって・・・・・
わかんねぇ。
もう考えんのはヤメだ。
アイツ相手に考えたってムダだ。
簡単に動こう。
アイツを笑わせる。
それだけで俺も笑えるんだから。




