19、…発表
その日、修人は、店に招待した。美香、アキラ、アキラの兄貴、陳氏、そしてお母。宮さんと二人料理を作り、皆に振る舞った。
「美味しい!」
「美味い!」
「すげーな。こりゃー!」
「うん。良く出来てる」
「・・・修人、」
修人は照れ笑い。
アキラが言った。
「でも、修人、今日って、発表の日だろ?合格発表?」
「あぁ、まぁ、どっちにしろ、大学には、行かねーよ」
「な!なんで?合格してたらもったいねーじゃんよ!」
「俺、料理、好きなんだよ。これで、食っていきたい」
「でも!」
その時である。
…えー!約束!約束が違う!ダメよ!大学行かなきゃ!…
…ん?んん?あ、碧海!!!…
…ダメダメ!行かなきゃダメ!絶対!絶対!ダメなんだから!…
…今まで、どこ行ってたんだよ!碧海!!!…
一年振りの再会である。
更にその時である。
修人の携帯、着信音が・・・。
「私、水晶の女です。修人君、支払いはまだかしら?」
「あ!忘れてた!」
「困るわよ!差し歯・・・、いや、早く払って、十万円」
「ハァ?増えてるし!なんだそりゃー?」
「追加料金よ!今、合格発表見に来てるの。あなたの受験番号何番?」
「ハァ?」
修人は受験番号を教えた。
「そう、えーっと、この辺かなぁ・・・」
美香が呟く。
「どっち?」
アキラも呟く。
「どうだ?」
アキラの兄貴も呟く。
「頼む!」
陳氏も呟く。
「大丈夫」
お母。
震えている。
そして、碧海。
…お願い、お願い…
電話の向こう水晶の女。
「ん!あ!あれ?おお!・・・えーっと、どこだっけ?」
修人の携帯を奪う美香。
「わりゃー、ええ加減にせんかい!コルアー!どっちじゃー?コルアー!」
水晶の女。
「あー!・・・・・・」
「あった。・・・・・合格です・・・」
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