010 ざまぁという名の家政婦と書いて密偵と読む
今年の更新はこれで終了です。皆様良いお年を!(*˘͈ ᵕ˘͈)人(˘͈ᵕ ˘͈*)
些細な問題はひとつ片付いた。あの様子なら一応ハッピーエンドと呼べるのか? 今頃仲良くやっているだろう。
将軍閣下の別邸から私の『白い花の舞姫』と『夜蝶』の待つ街へ移動している。
その街は、我がリステル領との交易地の拠点であり、それ以外は特に特徴のある街ではなかった。
………そう、今までは。
「ラインバルト様。出来れば我々はあの街の中に入りたくありません」
部下兼元学友で、最近正式に閣下のお嬢様と婚約を結んだ。お供その1が、そう告げる。
本来であれば、そんな我侭を言うやつには即『死』であるが、私も報告を聞いただけだが、街の中に入りたくない気持ちは分かるので見逃すとしよう。
「今の私はファンだ。そこは間違えるな。リステル領の者以外は私の素顔は知られていない。注意せよ」
「申し訳ありませんでした。ファン様」
「良い。夕刻の闇に紛れて街へ入る。まもなく迎えの者たちもやってくる。それまでは気を抜くな!」
『仮面の騎士』ことファン君は、婚約者がいない為、現在リステル家でもっともホットなお嬢様方の獲物である。
そんな状態のファン君に偽っている私が、街に何の対策もせずに入ればどうなるか分かったものじゃない。
………念入りに対策をしてきた。だから大丈夫なはずだ。
「ファン様。迎えの者が見えて参りました」
「あぁ、全隊! 迎えの者と合流したら、夕刻まで休息とする。今日は難民の通過を許していない。休憩中と言えど、我々以外がいた場合は拘束せよ!」
我々が使っているこの交易路は、通過は許可制だ。
表向きは、閣下の領地と停戦協定を結んでいるだけの未だ戦争相手となっているのだから、当然の処置だ。
そして、私とローズ様が別行動を取る必要があったので、この際だからローズ様が使用する日は完全封鎖としただけだ。権力万歳だ。
「ファン様。お待ちしておりました」
「出迎えご苦労。では、街の現在の様子も含めて報告を聞こうか? ミーナ」
本来は門外不出の最終拡散兵器であるミーナがなぜここにいるかと言うと………。
今回はそんなミーナの活動を少し語ろう。
「そんなに酷い状況になっているのか?」
「はい。貴族のお嬢様方だけでも100人近くはいるものと思われます。実際に侯爵様のお嬢様より治安維持の為の兵の増員を要望いただいております」
部下兼元学友を餌に、交易拠点になる街に人を集めて金のなる木にしようと計画していた。
それが、閣下が宣伝した途端に、街は女性たちで溢れたらしい。
「最初は街の住人たちも、その華やかさに歓迎をしていましたが、数日と経たないうちに殺伐とした雰囲気に変わっていく様子に怯え始めたとの事です」
なんとなく想像に難くない………。
そして、閣下のお嬢様は治安維持の為の兵を増員して欲しいのか………。
あの街は金のなる木になる予定だ。金払いの良いお嬢様だけは残しておかないといけない。
そのための人選が難しい。
「分かった。とりあえず、追加で兵の中から成人後10年は婚姻を結んだ事の無い者を選んで、20人ほど常駐する兵を編成せよ」
「はっ!」
その兵士たちは閣下の下で働いて貰おう。家族のいる兵といない兵では、避けて通れない溝があるし、何より防衛になった時の士気が違ってくる。
閣下のところには兵力を増員する必要があったから、丁度良い。より屈強の兵となるが良い。兵士たちよ。
………………そんな年齢の末端の兵なら、良家のお嬢様は食指は動くまい。
それにしても、困った。そんな街の様子では、兵がまともに使えないので、正確な状況も把握出来ない。
かといって女性騎士たちを投入しても、混乱に拍車が掛かるだけだ。何か良い手はないものか?
「お忙しいところ、申し訳ありません。ご相談したい事があるのですが、宜しいでしょうか?」
次々に起こる問題に頭を悩ませていたが、正式に婚約者となったローズからのご相談したいとお願いを頂いた。
当然、そちらが最優先だ。そんな私の答えはひとつだ。
「かまいません。私の愛する婚約者なのです。どんな事でも、もっと遠慮なく言って欲しい」
そう答えられたローズは、先ほどまで完全に執務モードだったのが、表情が変わって動揺している。
いつまでも、可愛いままのローズで居て欲しい。
「あ、ありがとうございます。ご相談というのが侍女のミーナの件です」
徐々に落ち着いてくる様子を観察しながら、待っていると動揺しながらも話を続けてくれた。
もう一押ししたくなるが、一押しだけで済みそうになくなるので、我慢して話を聞く………………が…………。
ん? ミーナとおっしゃったか? あいつがまた何かやらかしたのか?
別棟の使用人棟へ配置換えで済ませられてたのに、そんなに死にたいのか?
「ミーナがまた何かやらかしましたか?」
「いえ、そろそろお許しになられて頂けなくとも、今後の彼女の扱いをご相談させて頂きたいのです」
拡散兵器ミーナが私の怒りを買ったのは、ローズが居た時だった。
きっと、ずっと気にかけてくれていたのだろう。本当に貴族なのに、下で働く人たちに気を回す良い嫁だ。
「分かりました。お話をお聞かせ下さい」
「はい。ラインバルト様よりお預かりしている侍女2人からの報告ですが………」
そう前置きをした上で、話をしてくれる。
内容を聞く限り、侍女だけに任せずに、心配になって自身の目でも確かめてきたかのような感じのする報告だった。
そして、話の内容をまとめるとこうだ。
次期当主である私の怒りを買った日から環境が変わった。
仕事はお屋敷の屋内から屋外へと変更になり、使用人専用の施設の掃除などを1人で寂しくこなし、使用人専用の屋敷の外へ出ることが出来なくなったそうだ。
すれ違った同僚たちからも目を逸らされ、仲が良かった厨房の方たちにも一切会話もなくなり、朝の挨拶さえして貰えない。完全に居ない者として扱われていた。
話を聞いて、最初は自業自得と思ったが、必死に語るローズに負けてしまったのか。私も些か可哀想に思えてきた。
普段であればメイドの本能の赴くまま、覗き活動をしていたミーナが、そんな寂しい状態になった効果は予想以上に高かったらしく、表情が完全に抜け落ちて、まるで人形のようになっているそうだ。
ローズは自身の父の人形のように育てられた経緯がある為、そんなミーナを見て放っておけなくなったのだろうと思う。
貴族としてはミーナの行いは許すべきではないと理解しているが、どうやら前世の記憶があるせいなのか? それとも私がローズに甘いだけなのか?
どちらにしても、そんな状況を見て見ぬふりは出来ないよう性格の私は、先ほど考えていた問題と合わせて1つの結論を導き出す。
「お話は分かりました。丁度、女性の人手が欲しかった件があります。その件を、ミーナには信頼回復の機会として与えたいと思います」
お嬢様方が宿泊している街なら侍女の経験があるなら、仕事もいくらでもありそうだ。
覗き見大好きなミーナなら、兵では集められない情報も集めてくれるだろう。
………こちらの情報を流さないようにしっかり教育だけはしておかなければ、いけないがな!
「我侭を申したようで、申し訳ありませんでした」
そう謝罪してくるローズを、私はじっと見つめる。確かに、貴族としては我侭な範囲に入るが、婚約者としては我侭なうちに入らない、ただのお願いだ。
だが、私も男の子だ。こんな可愛く、他人を思いやる優しい我侭をお願いされて我慢できるか?
「このような可愛いお願いなら大歓迎ですよ」
当然、私は我慢できない。
「ラ、ラインバルト様?」
じっと見つめながら、彼女を抱き寄せる。
「婚約者なのですから、この程度のお願いはもっと言って欲しい。出ないと私が貴女にお願い出来なくなりますからね」
こういった事に不慣れな彼女を抱き寄せると………。
違った。これはミーナの話じゃないな。………話を戻そう。
その後、ローズの可愛いお願いを叶える為に一度ミーナと面会をする。
なんというか、本当に別人のようだった。………敢えて例えるならば、生気を吸い取られた何かと言ったところか。ミーナがミイ………いや、よそう。
貴族としては本来処分するべき人物ではあるが、さすがにこの様相は笑えない。
私もこれは罪悪感が半端ない。
「ミーナ。反省したか?」
「はい。このように生かして頂いている恩情に感謝しています」
返事も生きた人から出る声じゃない。
他の使用人たちが目を合わさなかったのは、避けてるからもあるだろうが………この様子を直視できなかったのだろう。
「反省の様子は分かった。後ほど他の仕事を与える。今はしばらくは休め。食事も使用人用の食堂で取れ」
あまりにも居た堪れなくなった私は、すぐに侍女長を通して、ミーナと話をする者たちを人選した。
その者達には悪いが、しばらく話し相手になって、どれだけ反省をしているか聞いて貰うように頼んだ。………臨時ボーナスを餌に。決して罪悪感からではないぞ? 労働には報酬。正当な報酬を支払ってこそ雇い主だ。
「一応、他の者からも報告は受けているが、今一度問う。反省したか? ミーナ」
ミーナが人として、まともに話が出来るようになったと報告受けて、再度面会の時間を設けた。他の人もやっぱり人だと思えなかったって事だよね?
「リステル家に仕える者として、恥ずかしい振る舞い。そして、次期当主様のお手を煩わせる結果になった事。誠に申し訳ございませんでした」
報告にあったとおり、しっかりと反省はしているようだ。
あのような状態になってもダメなら、話し相手は居るが、噂は届く事がないような田舎の村へ送ろうと考えていた。だが、この様子なら心配はなさそうだ。
「報告のとおり反省しているようだな。なら、おまえに最後の機会を与える」
「私のようなものにまで、気を配って下さるお心遣いを裏切ったにも関わらず、再び機会を与えて下さる恩情に感謝致します」
あれ? これ本当にミーナか?
姿は………確かにミーナだが………実は転生者で追い詰められて記憶を取り戻したオチとか? もしくは誰かが憑依していたりしないよね? どこかの『エツ子』さんとか。
「ローズ様が、おまえを気にかけていてくださったおかげだ。感謝ならローズ様にしろ」
私の方が動揺していても仕方がないので、話を進める。
「はい。このご恩は命に代えてもお返し致します」
本当に誰だ………。悪質な洗脳とかしていないよね?
「わ、わかった。ミーナにやってもらいたい事は………」
私が動揺してどうする………。それでも次期当主としての威厳をなんとか保たせるべく、必死に取り繕って説明した。威厳はどこいった?
最初は街の様子を探らせる事にした。
「あら? どこかの田舎男爵のお嬢様は、先日と同じ服を着ていらっしゃるのね?」
「そういう子爵家ご令嬢様は、使用人もお連れせずに街中を歩くなんて、危険ではなくって?」
やっぱり、ミーナはミーナだった。
1日かけて街中を歩き回らせたら、ピンポイントで変な話を拾ってきた。しかも報告は演技付き、1人2役だ。
「私は、自身の事は自身で出来ますの。それに婚約しましたら、少しでも旦那様を助ける為に1人で動いて勉強していますのよ?」
「まあ、そうでしたか。てっきり、お家からは追い出されたも同然でこの街にいらっしゃったのかと思いましたわ」
「「オホホホホホホッ!」」
2人分の笑い声が副音声で聞こえる程の演技力に驚嘆しか出ない。
「貴族のお嬢様ともあろう方々が、このような往来の場ではしたないですわよ?」
そして、まさかの1人3役だと!?
「あなたは結婚したからって、ずいぶんと余裕じゃなくって?」
「そうよ。所詮平民と結婚したのだから、あなたも平民と代わらない身分でなくって?」
「それでも、この街の権力のあるお方がお相手ですわ。相手もおらず、目的の人物を射止められなければ、お家へ戻れないお2人よりも帰る場所があるだけマシですわ。まもなくただの平民のお嬢様方?」
「ずいぶんと面白いご冗談が好きなのね」
「「「オホホホホホホッ!」」」
3人分の笑い声が聞こえるような気がする。こいつは職業を間違えているようだ。
旅芸人だと、監視が難しいから劇場でも作るか? 娯楽も大切だしな。
「と、これが街の中で見られたお嬢様方の会話でございました。他にも街の至る所で繰り広げられておりました会話がございますが、ご報告致しましょうか?」
考え事をしていると、そう告げたミーナが、また私の知らないミーナに戻っていた。
追い詰めすぎて、多重人格になってしまったのではないかと心配になる………。私もローズの父親のステイフォン公爵を責めれらなくなる………。
「いや、十分だ。とても現状が良く分かった」
確かに、こんな会話が街のあちこちで繰り広げられていたら、街の住人じゃなくても震え上がるだろう。
派遣した兵20人が無事に生きている事を願うばかりだ。
ミーナに付けていた監視も不審な動きはなかったと報告が入っている。
正式に密偵としての仕事をさせて見るのも良いだろう。
どうせ、宿の従業員として働いて集めた情報を報告させるだけだ。人と話す機会があれば、これ以上ミーナもおかしくなる事はないだろう。
ミーナの演劇をローズに見せて、悪影響が出ないように心配しての厄介払いじゃないからな?
「そんなに酷い状況か?」
「はい。新たに派遣した兵も全て全滅しております。侯爵様のお嬢様よりさらなる兵の増員を要望いただいております」
ミーナを正式に街へ派遣して、最初の報告が回ってきた。
「ラインバルト様よりお預かり致しました密偵は、よく働いております。この度の兵の全滅は、お嬢様方の事情を適確に調べあげた事で原因が分かっております」
手渡せれた報告書には、ミーナが担当している宿に宿泊の各お嬢様方の懐事情を含めて、誰を狙っているのかまで詳細に書かれていた。もはや戦慄では済まされない………。
「原因は、家から追い出されるように街へやってきたお嬢様方が焦りを覚えて、手当たり次第に獲物を狩っている為でございます。新たに派遣した兵は、抵抗する力なくあっけなく全滅致しました」
その内容に驚きでは言い表せない。街の惨状が目に浮かぶ。
こうなったら、こちらも最終兵器を投入するべきか?
「街全体で見ても、そろそろ資金が尽きる可能性のあるお嬢様方が見受けられますので、そうなるとさらなる惨事が予想されます。実際に密偵の話によると取っ組み合いのケンカにまで発展しているケースがございました」
前回ミーナの演劇で見た街の様子は、まだ入り口に過ぎなかったようだ。
街の詳細が分からなければ、ミーナを呼び出して、また演劇させようと思っていたが………これは、見たいようで見たくない状況になってしまった。
この後に、私もローズの元侍女と再会させる約束を果たすべく、街へいかなくてはならない予定がある。
既に日程が組まれている為、逃げる事は出来ない………。さて………どう生き残ろうか………。
「出迎えご苦労。では、街の現在の様子も含めて報告を聞こうか? ミーナ」
私が軍略に関して、才能がある事を覚えているだろうか?
「はい。ファン様のご指示どおり、噂を流す事に成功いたしました。その為、街はあと数日間は静寂を取り戻す予定でございます」
さすがは拡散兵器だ。本職の腕前も衰えていないようで何よりだ。
この手柄に免じて、過去に私がメイド服が好きなそういう趣味の趣向があるという噂を広めた件のお仕置きはしないでやろう。
ちなみに何をしたかというと、陽動作戦だ。
ちょっと街にご滞在のお嬢様方に、近隣の街のお1人様の優良物件情報をばら撒いただけだ。
相手は私の妹たちに縁談を申し込んできた連中だ。
これくらいの戦で戦死するような連中では、私の義理の弟は務まらないからね。これも試練というやつだ。
新たな配下になるかもしれない者たちを鍛えて、我々は悠々と目的を果たす事が出来る。
今回の作戦も上手くいった。これもミーナのおかげだ。使い方さえ、間違わなければ有用である事を証明できた。また屋敷の内勤に戻してやろう。
-後書き-
今回は趣向を変えて、ちょっと作品を作る上での私なりの流れをお話します。
活動報告にも一部載せましたが、「A4サイズのコピー用紙」と「文字が1行書ける色付きの付箋」を使うやり方です。
まずは1話分のタイトルになりそうな言葉をを青色の付箋に書きます。
この話を例にします。
この話の場合は『家政婦と書いて密偵と読む』です。それをパソコンのモニタの枠に貼り付けます。
次に話の肝になる部分をパソコンのメモ帳を使って書き上げます。
その時にファイル名を青色の付箋と同じ『家政婦と書いて密偵と読む』にしておきます。
その時に書き上げたのがこちら↓
『次期当主の怒りを買った日から環境が変わった。
普段であればメイドの本能の赴くまま、覗き活動をしていたが、仕事はお屋敷の屋内から屋外へと変更になり、使用人専用の施設の掃除などを1人で寂しくこなしていた。
そんな状態にした効果は、予想以上に高かったらしく………。
すれ違った同僚たちからも目を逸らされ、仲が良かった厨房の方たちにも一切会話もなくなり、朝の挨拶さえして貰えない。完全に居ない者として扱われていた。
最初は自業自得だと思って放置していたが、日に日に衰弱する姿をローズ様が心配されていたので、信頼回復の機会を与える事にした。
それが、内偵の仕事である。
表向きは、ミーナという侍女はリステル家で雇われて居ない事になっている。
リステル家の情報を漏らしたら処分される状況をしっかり理解できたようで、現状、街の中での諜報活動に積極的に従事していた。むしろ天職ではないかというくらい情報を持ってきてくれた。』
ここまで書き上げたらA4のコピー用紙に、青色付箋を上の方に貼り付けます。
次に、黄色の付箋を使います。基本的に黄色の付箋は、ネタとか伏線にするべき話を書いて、ネタ帳用の別のコピー用紙に張っておくと管理が楽です。
ここでネタがない人は、色々な勉強をしましょう。例えば、音楽を聴く。映画を見る。ドラマを見る。他の人の作品を読む。歌う。踊る。寝る。妄想する。お笑いを見る。
なんでも良いです。ネタが何か思いついたら、黄色の付箋にメモをしていきます。
私はそうして作った黄色付箋のネタ帳から
『ファン君ENDの為の伏線(登場回数を増やして影を濃くする)』と
『あ~ら、奥様聞きました?オホホホホッ。お嬢様バージョン』の2つをチョイス。
付箋を使ったのは、話の順番を容易に変えやすくする為です。
実際に今回の話では………。
『ファン君ENDの為の伏線(登場回数を増やして影を濃くする)』
↓
『家政婦と書いて密偵と読む』
↓
『あ~ら、奥様聞きました?オホホホホッ。お嬢様バージョン』
こんな順番に並べ替えて構成しています。この辺は書いてみて違和感があれば並べ替えたりしています。
付箋である程度の予定が決まったら、コピー用紙に詳細を少し追記します。
『ファン君ENDの為の伏線(登場回数を増やして影を濃くする)』の所には
「忘れかけてる設定を使って、読者の印象を思い起こさせる。具体的には主人公がまた身分を男爵令息を偽る」
『家政婦と書いて密偵と読む』
「ミーナを密偵とする理由を考えた結果。丁度↓の項目のお嬢様の侍女をさせて会話を盗み聞きさせよう。それでちょっと笑えるように意識して作る」
『あ~ら、奥様聞きました?オホホホホッ。お嬢様バージョン』
「街中でギスギスするようなやりとりをする。あら?その服は前にも着てらっしゃらなかったかしら?的な嫌味」
残りはパソコンで物語っぽく書き起こしていく。
一通り書き終わったら、読み返して違和感がないか探っていく。少しでも?(はてな)と思った事は赤い付箋を使ってメモする。
全部のメモが終わったら、一度、別の事をして忘れる。詰め込みすぎると、上手く直せない為。
休息なり息抜きをして、頭に文字がすんなり入ってくるようになったら、もう一度赤い付箋を元に読み直す。
ここで直せるところは直して、直せないところは、思い切って削除する。
(他でネタに出来そうなら、黄色付箋に書き起こしてメモ用コピー用紙に張っとく)
あとは先日付で予約をかけて、何度か読み直す機会を設ける。
これだけ読み返しても誤字はなくならない。違和感と感じないからだと思われる。
(誤字辞典を作って同じような誤字をしないように気を付けています。長い目で見守って下さい)
1話あたりはこんな感じで書いてます。他に全体の流れ用の付箋を貼ったコピー用紙もあります。
複数の紙にぺたぺた付箋を貼って物語を管理しております。
書き終わった話のコピー用紙は冊子方のクリアファイルにファイリングしておくと後で、物語を見直せます。
どうですか? 意外になんかそれっぽい事をちゃんとやっているでしょう!
見直したか!!٩( 'ω' )و