表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/81

第五十二話 民と聖者と王家

 その翌日のこと。場所はまたまた戻ってアドレーの街。昨日は領主が討たれたという話しで、皆歓声を上げていたが、今日はまた陰惨な雰囲気であった。

 何故あのお祭り騒ぎが一気に鎮まったのかというと、お祭りに出せる食べ物がないからだ。


「おいお前! 前に麦袋を五個も持っていったそうだな! 皆食べ物に困ってるのに、何のつもりだ!」

「仕方ないでしょ! 家には子供が四人もいるのよ! あれだけでもまだ足りないわよ!」

「だったらその子供を減らせ! うっとおしいガキなんぞ、一人いれば充分だろ!」

「まだズルして食い物をもらってる奴はいるはずだ! 誰だろうとかまわねえ! 見つけ出してとっちめろ!」


 とまあこんな感じで、街は食糧の取り合いで、実に元気よく喧嘩祭り中だ。既に流血沙汰も、多数起きている。

 結局この貴族院が管理していた倉には、十分な食糧が残っていなかった。


 国内の自給の半分近くを、植民地からの接収でまかなっていたディーク神聖王国。それが植民地と、魔人により国内の農地を失っているのだ。

 その上この街には、碌に備蓄を残しておかなかった上に、この土地で取れた農産物の多くを、王都の方へと売ってしまったのだ。そのためこの街は、とてつもない速度で食糧不足に陥っていた。


 それはあの強欲領主がいなくなった今も同じ。それどころか統制者がいなくなったことで、その混乱が更に悪化している。

 さてそんな理由で、弘後とは逆の意味で活気に溢れている街の中央。その見る影もなく崩壊している領主館後に、一行は戻ってきていた。ただし今度は、大層大きな荷物を背負って。


「よし転移完了。いやしかし、こんなでかい物も、一緒に転移できるもんだな。その分かなり疲れたが・・・・・・」

「早く皆に配りましょう! 街のあちこちから、火の手が上がってるわ!」


 いつものように何もない空間から、突然現れた一行。領主館の無駄に広いに庭にいるのは、例の四人だけ。

 ただし人以外の物ならいた。それは倉一つや二つでは収まりきれないような、山積みにされた大量の袋。勝太郎と一緒に転移した三人とは、何百倍の質量があるかも判らないもの凄い袋の山である。

 材質が何かも判らない、茶色い厚紙のような見た目の袋。それらの表面には米・小麦・ジャガ芋などの、穀物の名前が描かれていた。


 領主館がなくなり、見通しがよかった庭園に、突如として空間を超えて現れた、恐らく百を超えるだろう食糧袋。何とも聞いたこともない輸送経路である。


「さすがに一度に全部は転移しきれてないな。もう一回向こうまで行ってくるわ」

「ちょっと勝太郎さん、大丈夫? 何か顔色悪いけど・・・・・・」

「大丈夫だ・・・・・・じゃあ・・・・・・」


 そう言って勝太郎は、再び転移で姿を消した。それから十秒ほどして、この庭園内の、最初の転移位置から少し離れた所に、再び姿を現す。

 そして今回もまた勝太郎の手の先には、あの大量の食糧袋の他に、段ボール箱のような箱が大量に詰め込まれていた。

 その箱の中には、粗末な手書きの字で「賞味期限切れ・処分品」と書かれていた。


 勝太郎の転移で突然現れた、この街の食糧が、一分もしないうちに、一気に二倍に増えたのである。

 ルチルが街の者達に話しをしに言っている間に、その後も勝太郎は転移を繰り返し、この領主館庭園に次々と食糧を詰め込んでいった。






 かつてこの街の圧政の中心で、人々から忌み嫌われていた領主館。だが今は多くの人々に恵みを与える場所とかしていた。


「ああ、こんなに・・・・・・サムライ様方、ありがとうございます!」

「馬鹿押すな! おい、お前そんな一気に持っていくな!」

「いいだろうが、こんなにあるんだから!」


 争いの声は多少聞こえるが、それはつい一時間ほど前と比べると、あまり殺伐としたものではなかった。

 日本人の美談である、行列などは組まずに、まるで餌に群がる蟻の大群のように、大勢の人々が、真澄が向こうの大陸で買い上げ、勝太郎がここまで運んできた食糧を、箱や袋に詰めるだけ詰めて持っていく。中にはその場で食糧を食べる者までいた。


「ちょっと止めて下さい! 芋を生で食べるなんて、お腹壊しますよ!」


 そんな町民を、ルチルが必死で止めている。真澄と勝太郎も、そんな現場の混乱を、何とか抑えようと、あちこち走り回って声を上げていた。

 統制者のいない街で、必死で皆の動きを纏めようとしている者の中に、ラチルの姿はなかった。






(私・・・・・・ここに何しに来たんだっけ?)


 領主館から少し離れた場所にある、貴族街の中にあるとある教会。そこは最初の村に会ったものより少し大きい建物であったが、人気が全くないのは同じであった。

 そして暴徒にやられたのか、建物がボロボロになっているところも。神官が元よりいないのか? この混乱の中で逃げたか食糧取りに参加したか? 


 さてそんなもう使い物にならない、壁穴だらけで風通しの良い教会の中に、ラチルがいた。

 彼女は堂内で数少ない椅子と机(大部分は暴徒に壊されていた)に座り、堂の奥にある割られたステンドガラスを眺めながら、何やら黄昏れていた。


(勝太郎さんは確か前世の罪を償いたいんだっけ? でもだからって何も、ディーク人なんかを助けることないじゃない? ていうか何で真澄さんとルチルまで? あの人達の目的も聖者救出だったんじゃ?)


 最初に自分が勝太郎に頼んだ聖者救出の件が、いつの間にか他の目的が優先されて、おざなりにされていることに、ラチルは強い不安を感じていた。このまま聖者の件が、忘れられてしまうのではないかとさえ思えてしまう。


「あれ? あなたは・・・・・・聖者様?」


 ふとその場に人の声が聞こえてきた。しかも独り言や、別の誰かの会話でなく、明らかにラチル自身に向けた発言である。


(何よ一体・・・・・・)


 振り向くとそこには、食べ物の入った箱(賞味期限切れ・処分品の張り紙付き)を、二つ纏めて、何とも不安定な体勢で持ち抱えている人物。それが街道から、教会の壁の穴から、覗き込むようにして、ラチルを見ていた。

 やせ細った身体で、服装が少し汚れた中年女性が、その細腕でありったけの食糧を抱えて、必死に道を歩いているのだ。


 さっきまでこの辺りには、ラチル以外の人は一切通らなかった。この人は家がこちらの方向にあるのか、それとも道に迷ったのか不明だ。

 どのみち人目を避けていたラチルからすれば、面倒なことである。


「いかにも私は元聖者のラチルだけど・・・・・・何か用かしら?」

「えっ? いっ、いえ! 用と言うほどは・・・・・・」


 明らかに不機嫌で、敵意すら感じられるラチルの返答。

 壁穴の向こうから声をかける女性と、教会内のラチルとの間には、結構な距離があるのだが、それでもその不機嫌なオーラがはっきり感じられる雰囲気であった。それに女性は、少々怯えた様子だ。


「あっ、あの・・・・・・本当にありがとうございました! これで子供達のお腹をいっぱいにしてあげられます・・・・・・」

「ああそう・・・・・・でも私は、その子供達をひもじくさせた原因を作った、インチキ宗教の元手先だけど? そんな相手に礼なんか言うのかしら?」


 食べ物を分け与えてくれた礼を言ってくる女性に、ラチルは相変わらず不機嫌な様子で、皮肉を交えて返答をしてきた。

 これまで聖者と言うことで、ディークの民から掌返しの態度をとられたラチルには、その礼も皮肉としか思えないのだろうか?


「それはそうですけど・・・・・・でも聖者様も騙されていたんでしょう? 誰だって真実のことを知っていたら、誰もロア教の言う事なんて聞きませんよ・・・・・・。 長く我々を導いていた者が、あんな醜い者達だったなんて・・・・・・。聖者様・・・・・・いえラチル様もそれを知ったから、こうしてここの領主を倒して、私達に恵を・・・・・・」

「あんたらに食べ物をあげたのは、別に私の意思じゃない。それに全部ロア教のせいにして、自分は被害者みたいに言わないでよ。何の罪もない異民族から搾り取ったもので、今まで良い生活してたんでしょうが。それを自分は知らなかったから無罪です、で済ます気なわけ?」

「それは・・・・・・ラチル様も同じでは?」

「うん?」


 恐る恐ると言った口調で、かなり確信的な言葉に、ラチルは眉を潜めた。教会と王政府の悪行で、この国が潤っていた以上、国民全員が罪人という考えでは、確かにラチルら聖者だって同じ立場ではある。

 聖者達は国の汚い資金の元で、聖者としての鍛錬を受けて育てられ、恵まれた生活を送っていたのだ。


「同じだって? 私らあんたらを喜ばすための、三文芝居の役者にされてたのよ! 本当に嫌みったらしいこという女ね! 私らは、あんたらとは置かれていた立場が違うのよ! あんたらついこの前まで、私らのこと聖者だって崇めておいて掌返して・・・・・・あんたらみたいな屑国民と同類扱いされたくないわ!」

「すっ、すいません!?」


 やや興奮しながら、ラチルが怒声を受けて、女性は慌てて背中を向けて、早歩きでその場から逃げ去ろうとする。だが何を思ったのか、途中で足を止めて振り返る。


「あの・・・・・・確かに私も聖者のことを悪く言っていた気がします。それに私の夫は兵士で、戦争から帰ってきたときに、蛮族をどれだけ殺したとか、良く自慢していました・・・・・・。それを私は喜んで聞いていた覚えがあります・・・・・・」

「へえ・・・・・・それはまた最悪の屑ね」


 この元貴族街を歩いている辺り、もしかしたらこの女性は、それなりに身分の高い軍家の者なのかもしれない。

 ラチルは一瞬、この女とその子供らに、自ら裁きを与えてやろうかと考えたが・・・・・・


「あの時の私は、本当に愚かでした・・・・・・。ディーク以外の諸国の事なんて、遠くで飛んでいる虫みたいに思っていたのかもしれません。今、私達が受けている苦しみより、もっと酷いことを、この国はしてきたのでしょうね・・・・・・」

「そりゃそうよ。随分潔い事言うわね。まあ口だけはね・・・・・・」

「ええ確かに・・・・・・口だけで謝罪をしても、まず何の意味もないのでしょうね。今はまだ無理ですが、いつか聖者様や諸国の方々に、少しでも償いをしなければいけないのでしょう・・・・・・」


 これまでの民衆からの罵倒とは、また一風変わった言葉。恐らくは素直な意思での、詫びの言葉に、ラチルはかえって気持ちを苛つかせてくる。


「償い? あんたなんかに何ができるのよ? そもそも一番の元凶であるディークは、償う気なんて一切ないのよ? ここの領主だって、どれだけ国が荒れても、全然反省も後悔もしなかったのは、嫌と言うほど知ってるでしょ?」

「それは・・・・・・そうですが・・・・・・でもどうにか・・・・・・」

「応えられる言葉がないならもう良いわ! さっさと行ってよ、不愉快よ!」


 ラチルの更なる怒声に、女性は慌てて頭を下げて、荷物を抱えたまま再度早歩きでその場から退散する。それを見送ることなく視線を部屋の方に戻したラチルは、先程よりも更に不機嫌な様子であった。


(また新しい掌返しね。聖者に散々罵声を浴びせた次は、今まですまなかった、いつか償います・・・・・・だって? その反省が本心だとしても、誰が許すものですか! ええい馬鹿げた状況を作った、教会とディーク王家に、更に怒りが湧いてくるわね。聖者の皆を助けたら、私の手で王家の奴らを皆殺しにしてやりたいわ)


 今の会話で、勢いでディーク王家の名を出したラチル。その影響からか、この国の王家そのものに対する敵意の意思が高まっているようだ。

 この時点で、彼女の中で、聖者救出と言うこと以外に、ディーク王家への復讐という、新たな目的がいつの間にか出来上がっていたのかもしれない。


「おう・・・・・・何だか随分と熱い声を上げてるな」

「勝太郎さん!?」


 さて女性が立ち去ってから、一分も経たない内に、第二の来客が現れた。それは民衆ではなく、彼女の良く見知った顔である。

 そのままつかつかと教会の庭を上がり込み、壁穴を通って、我が家のように教会内部の半分壊れた机の上に座り込んだ。

 食糧の配分が終わるには早すぎるのだが、急にこの場に訪れた勝太郎。だが何故か、顔色は優れず、息も荒い気がする。ふと彼の額に、幾筋もの汗が、ゆっくりと流れているのが見えた。


「今の話聞いてたの? ・・・・・・ていうか、何か随分疲れてるみたいだけど大丈夫?」

「ああ、大丈夫だ。まだ転移の時の疲れが、まだとれてないみたいだな」


 つい先程、何往復もして、真澄が弘後町で買い混んだ食糧を、転移でこちらに運んできた勝太郎。遥か海の彼方の大陸間を、あれだけの質量を転移させるのは、流石にかなりの力を消耗するらしい。

 まるで一走り終えてマラソン選手のように、彼の身体はすっかり汗と蒸気に包まれてしまっている。彼は机に座り込んだまま、そのままその机の上に、背中をつけて寝転んでしまった。


「もうしばらく動きたくない・・・・・・少しここで寝かせてもらうぞ・・・・・・」

「ええいいわよ・・・・・・別にここ私の部屋じゃないし。でもそれなら、お寺の方に戻った方がいいんじゃ?」

「この状態で、またもう一回大陸へと飛べと?」


 つい先程は、無理をして食糧の分配作業に参加しようとしていた勝太郎だが、やはり途中でやってられなくなったようで、ここで少し遅れて休憩に入ったようである。

 教会の外の、領主館の方角からは、未だに人々の大小騒がしい声が聞こえてくる。あちらの祭りはまだ終わっていないようで、真澄とルチルの苦労が忍ばれる。

 そしてその祭りの場から距離を取り、喧騒から逃れた二人が、この静かな教会でお休み中だ。


「そう言えばさっきの話しだが・・・・・・」


 そのまま眠りにつくかと思われた勝太郎だが、ここで寝転んだ姿勢のまま、ラチルの方に顔を向けない状態で、唐突に話しかけた。


「何だか随分、礼儀正しいおばさんがいたな。この前の村の連中とは大違いだ。お前ら聖者の置かれた立場を、よく判って同情までしてくれてる」

「そうみたいだけど・・・・・・それが何だというの?」


 どうやら耳の良い勝太郎は、あの女性との会話の一部始終を聞いていたらしい。だがこのことで勝太郎が、何故急に問いかけるのか、ラチルには不思議だった。


「お前・・・・・・このディークの事、王政府と教会だけでなく、一般市民も随分悪く言ってたが・・・・・・案外あんな風に、お前のこと理解してくれる奴も、もっと沢山いると思うぞ。今回みたいに、人助けをどんどんしていけば、もっといっぱい見つかるだろうし。・・・・・・なあラチル。別に償いをしろとは言わないが・・・・・・お前もこのまま、積極的にこの国を救ってみようと思わないか?」

「何でそういう話になるのよ?」


 ラチルは怒りも呆れもしない。ただ何故なのかという困惑のみの感情で、彼女は応えた。


「そりゃあ人助けは良いことだからな・・・・・・ただ人を嫌ってばかりいるより、その人を許してみる準備を努力もしたらどうだ? 今までは、国に裏切られたショックで、皆聖者に八つ当たりしてたが、お前の行動次第で、さっきの奴みたいに考えを改めてるかもよ」

「改めなかったらどうするのよ? いや改めたとしても、その後でまた掌返しをしたらどうするわけ?」

「その時は・・・・・・まあ見捨てるなりこちらから潰すなりすればいいな。そこまで救いようのない民衆だったら、さすがの俺も見限るわ。でも今はまだ判らんだろ?」

「どうだか・・・・・・」


 どうにもラチルに対し、この国の人を許せという話しに持っていく勝太郎に、ラチルは何とも疲れた様子で息を吐く。


「別に試してみても良いだろ? もし裏切られても、返り討ちに出来る程の力だが俺にはあるからな」

「まあ、別に勝太郎さんの力は疑ってないけど・・・・・・でもこの国を助けて、民を更正させるって、具体的にどうするわけ?」

「そうだな・・・・・・まずはこの国中にいる魔人共を、全て殺し尽くす」


 具体案の最初の返答は、実に単純明快であった。まあ確かに、この国の混乱を沈めるにはどうしたら良いかというと、最も判りやすい被害を与えている、魔人達を駆除する以外にない。


「殺し尽くすってどうやって? あいつら次から次へと湧いてくるのよ?」

「別に本当に全部殺す必要はないさ。目に見えるぐらい、被害が減るぐらいでいい。民衆が安心しきって、この国の負の思念が薄まれば、魔人の増殖力も下がるだろうしな。そんである程度目処が立ったところで、王都に攻め込むさ。聖王を説得して、悪政を改めさせたらそれで良し。無理だったら、無理矢理そうさせるまでだ。そして王都に集まった聖者達にも協力してもらって、残りの魔人共も殺し尽くせばいい」

「そう上手く行くものかしらね・・・・・・」


 ちゃんと考えているように見えて、割と大雑把な勝太郎の計略。着眼点としては間違ってないが、実際にやってみて、本当にそれで上手くいくのかどうか? 素人でも疑問に思う内容に、ラチルは呆れた。


「しかも最後に聖者の助けを借りるって・・・・・・聖者を助ける話しが、国を助ける話しに変わっちゃったわね」

「結局はインチキ宗教から解放するんだから、助けることにはなるだろ? 大丈夫だ、本当に危なくなったら、とっとこの国にも見切りをつけて、皆一緒に脱出させるからよ。とにかく最初は、色々試してみることだ。・・・・・・ああ、もう喋るのにも疲れたから、もう寝るな。ぐう・・・・・・」


 そう言って実に手早い寝付きで、そのまま眠りにつく勝太郎。急に話を終わらせられたことに、ラチルは若干の不満を覚えたが、とりあえず勝太郎が聖者救出の件を忘れていなかったことに、今はホッとした様子。しかし・・・・・・


「聖王を説得・・・・・・いや脅迫して、国政を改めさせる? どうして王政府を、皆殺しにしちゃいけないのよ? そもそも全ての元凶はあいつらじゃん」


 ラチルにとって、本当に憎むべき敵は、ディークの国民ではなく、この国の王政府と教会の者達。

 その事実を再認識させられたものの、彼らへの報復が許されなくなったことに、ラチルはかなりの憤りを感じていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ