小瓶の中の死骸
三つ目を必死で下ろす。
ランドセルを背負った子供がどこか浮かない顔で歩いている、父親は偶然通りかかって「わっ!!!!」と大声で驚かした。
子供はびっくりして、「うわああああん!」
と泣き出してしまった。
申し訳なく思った父親は「ごめんな、よし!喫茶店に行こう」
と言うと小さな町の喫茶店に子供を連れていった。
「お父さん何を頼んでもいいの?」
父親はこくこくと頷くと、子供は「やったああああ!クリームソーダがいい!」
といったので、クリームソーダとアイス珈琲を頼んだ。
アイスクリームと格闘する子供を眺めながら、「さっき父さんが驚かせた時、悲しそうにしてたけど何かあったのか?」と聞くと子供はランドセルをごそごそと探り出し。
大量の虫が入った瓶を取り出した「うわっ」
思わず小さな声で悲鳴を上げてしまった。
子供が持っている瓶の中にはミミズやダンゴムシ、蟻などの様々な虫たちが死んでいた。
「どうしてこんなことをしているの?」
と聞くと、子供は「色んなしゅるいの虫さんをあつめてるんだ、かっこいいでしょ」と言われ思わず口の中で、「蟲毒かよ」と呟いてしまった。
「そんなに虫を集めてどうするの?」
と聞くと「見るんだ」
「え?」
「しんでる虫さんがどうなるのか見てるんだ」
心の中でほっとした、子供らしい好奇心かと。
「どうして虫を見てるんだ?」と聞いてみると。
「しんでるから、うごきだすのをまっているの」
と、これもまた子供らしいことを言い出すので、思わず笑ってしまった。
それを見て子供は「もうっ」とほっぺたを膨らませていたが、それもかわいくてまた笑ってしまった。




