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英雄くんはおうちに帰りたい  作者: ホッシー@VTuber
第五章 英雄くんは獣人たちと和解したい
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第361話 後天的

「す、スキル!?」


 ノンの答えを聞いたアゼラが声を荒げます。その声に驚いた甲板で作業をしていた船員たちがノンたちへ視線を向けました。


「スキルって生まれた時から持ってるもんじゃねぇのか!?」

「いや、先天的と後天的なものがある。オレの『弓矢作成』はおそらく先天的に持っていたスキルだと思う」

「じゃあ、なんだっておれにそんなスキルが……どんなスキルなんだ?」

「いや、あくまでその可能性がある、というだけで確証はない」


 興奮したように質問したアゼラですがグレイクは首を振ってそう答えました。スキルは魔法適性以上に珍しい力。しかし、その理由の一つにスキルを持っているかどうか、それを確認する手段がほぼないからです。


「オレの場合、『弓矢作成』というわかりやすいスキルだったからな。だが、アゼラのスキルはおそらく常時発動するタイプ……嫌な予感というのは具体的にどんな感じだ?」

「んー……なんか危ないっていう感じ? 近づいたらやばそうみたいな」

「危険察知系か……そういえば、以前に宙に浮く技を使った時、オレの矢を弾き飛ばしていたな」


 アゼラが開発した大槌を振り、遠心力を使って宙に浮く、という技がありました。しかし、宙に浮き続けるためには何度も大槌を振り回す必要があります。そのため、視界がブレてしまい、相手の攻撃を視認できません。


 しかし、アゼラとグレイクが模擬戦をした時、グレイクの矢を見えていない状況で的確に大槌で弾き飛ばしていました。当時は獣人特有の鋭い感覚によるものだと思っていましたがあの時から危険察知系のスキルが発現しかけていたのかもしれません。


「だが、確信がない以上、その力を過信するのは良くない。まだスキルの使い方や頻度も不明。頼りすぎるのは止めておいた方がいいだろうな」

「えぇ……確かめる方法ってねぇのかよ」

「残念ながら――」

「――あるよ」


 肩を落としたアゼラに首を振ろうとするグレイクですが、ノンがそれを遮りました。そう、スキルを判別する方法はないわけではありません。それをノンは知っていました。


「そう、なのか?」


 あるかもしれない、ではなくあると断言したノンにグレイクは少し驚いたように問いかけます。冒険者歴が長く、スキルを使って戦っている彼は一般人よりもスキルに詳しい自信があったのでしょう。


「はい、『ステータス』っていう魔法で確認できます」


 精霊王のオウサマ、妖精王のテレーゼが使用した魔法、『ステータス』。魔法をかけた相手の名前や能力を確認できます。それを使ってオウサマは『精霊隠し』に遭った子供たちに最も合ったスキルを与えていると言っていました。


「『ステータス』……聞いたことはないな」

「そうですね。多分、普通には使えない魔法だと思います」

「え、じゃあ、アレッサも使えねぇのか!?」

「使えないね」

「なんだよぉ……せっかくわかると思ったのに!」


 上げて落とされたアゼラはその場に座り込んでしまいます。もちろん、ノンとしても協力してあげたい気持ちはありますがオウサマとテレーゼと会うのはとても困難であり、今はケレスカ大陸の問題を解決するのが先。


「でも、僕としてはもう少し検証したいところですね」

「検証?」

「はい、僕の魔力感知とアゼラのスキルを組み合わせたらどうなるのか。師匠たちも呼んで少し相談させてほしいです」


 しかし、何もしない、ということでもありません。アゼラの話を聞いて試したいことができたノンは楽しそうに笑いながら彼らにそう提案しました。

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