スペシャル3 音楽が、あたしをめぐる。
今日は辛いことがあった。
どうしてあんなことを言ったのか。あたしもわからない。
カミーアちゃんのことは大好きだった。もちろん、いまも大好きなのは変わりない。
だけど言ってしまった。思っていたよりも、感情のコントロールって難しいかも。
衝動的に行動してしまったときって、必ず自室に戻ったら後悔するんだよね。今回もそう。
帰宅してから、時計の針をずっと眺めてた。ただだぼんやりと。
いつもよりも時間の流れが遅く感じた。苦痛だからだろうか。
ぼーっとしていても意味がないことに気が付いたのは夜の九時。そうしてようやく空腹を自覚した。でも、食欲はなかった。
いまはベッドで大の字状態。幼稚園のころにつけた天井の傷を見つめている。
「……またぼーっとしちゃってるな」
あたしは上体を起こし、枕もとに置いていたスマホとイヤホンを手にした。
「こんなときは音楽だ。音楽に頼ろう」
音楽アプリを開き、『泣ける曲たち!』という名称のプレイリストを再生した。
イヤホンを経由して、あたしの耳に、脳に、音楽が届けられる。聴いているのは、優しく慰めてくれる曲だ。
「はー、沁みる。沁みるなあ……。ああ……ダメだ、泣いちゃいそう」
そう口にしたときには、既に熱いものが頰を伝っていた。
細胞にメロディが侵入して、そのまま同化する。音楽があたしの一部になっていく。この瞬間が切なくて堪らない。
やっぱり、音楽は優しい。助けを求めれば、いつでもあたしのもとへやってきて、寄り添ってくれるのだから。
やっぱり、音楽は面白い。同じ音楽でも、聴くタイミングよって、感じかたは変わってくる。
このままずーっと音楽に浸っていたい。けれど……。
「カミーアちゃんとも仲直りしたい……。また一緒に他愛もない話がしたいよ……」
そしてまた涙。
「目もと腫れちゃうな……」
それに気付き、また涙。
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