表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
160/177

アイ

26日になった。

実は昨日のうちにコレカランドがある東京に来ていた。

母の方の実家がこっちにあり、俺は驚かれつつもそこに泊まらせてもらった。

使わないお金は使わない方がいい。

そういう訳で今俺は東京に来ていた。


なぜ東京にきているのか。もちろんコレカランドの集まりのためだ。今日は同じ日にデビューするライバーのいわゆる中の人と顔を合わせるのだ。

実は少しは聞いてある。

今回は3人デビューするらしく、その中の人は全員女の人……らしい。

いやまぁ俺が女の人と言うなら全員女になるのだろうが……

「ついた」

コレカランドに着くのは10分前。あたりまえだ。

いつの日かもここへ来た。あれは面接のときだったな……

自分の名前を受付に言うと、集まる部屋まで案内してくれた。歩くたびに鼓動が早くなる。

「こちらです」

うっ……

緊張する……

格好おかしくないよな?ちゃんと可愛いよな?メイクはしてないけど……髪はさすがに整えた。

女性に会えるからという軽い気持ちできたが……これから会う人たちとはより仲良くしなければ……と言うより仲良くしたい。

そう考えると……うっ……!

くそっ!ばかやろうめっ!いいから開けるぞ!

ーガチャー


開けた先に広がるのは。

数々の困難か。それともーーー




部屋の中には女性が一人と社員のものらしき男性が2人、同じく社員のものらしき女性が1人いた。

あの椅子に座っている女の子がおそらく……

と、女の子がこちらに気づく。

「はっはじめまひて!!」

椅子から立ち上がった女の子はこちらを向き挨拶をしてきた。

僕は少し呆然とする。

「ここ今回ご一緒にデビューさせていただくヤン・チェーリンです!よよよろしくお願いしましゅ!」

俺はまだ少し呆然とした。

はっ、いけないいけない。可愛すぎて意識が飛んでいた。

「初めまして、早乙女このはです。こちらこそ、よろしくね」

ヤン・チェーリンと名乗ったその女の子は、俺を見て目を輝かせていた。

見るからに日本人……というか日本語喋っているのになぜヤン・チェーリンと名乗ったのか。それはきっと自分のキャラの名前だからだろう。

16歳と聞いていたが……童顔のせいか幼く見える。かわいい。ポニテで、学生服を着ているのは何故なんだろう……しかし可愛いのでいいだろう。

「早乙女さん、こちらへ」

社員のような人に案内され部屋の中へ進む。用意された席はヤンさんの向かいの席だった。

そしてその男性は俺の隣に座ってきた。

「初めまして」

「は、初めまして」

「男鹿直也、32歳です。これから早乙女先生のマネージャーとしてやっていきます。よろしくお願いします」

なるほどマネージャーか。かっこいいダンディーな人が隣に座ってきたからびっくりしたわ。

「あぁうん、こちらこそよろしく」

俺が握手のため手を伸ばすと、男鹿さんは一瞬ためらった様子を見せた後、思い返したように握手してきた。

うおー、ごついなぁ。

そうこうしているうちに約束の時間がすぎる。

しかしまだ1人来ていない。

話すことも無いので気まずく静かに待っていると、彼女は遅れて入ってきた。


染めたような金髪、片手をポッケに入れ、マスクを顎につけ、ラフというよりズボラという表現が似合いそうな服を着た彼女は、ドアを開けた瞬間、こう言い放った。



「キズナアイをこえるのは、この私だから!!!!」

いつから俺は全てをつまらないと感じてしまうつまらない人間になったのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ