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もちろんじゃん!

~深瀬side~


「親友になったはいいが、何をすりゃ良いんだ?」

「えっ、まさか深瀬くん友達できたことないn「殴るぞ」

「冗談だってば~」

コイツの冗談は信じて良いのか分からない。

「っても、親友だからってそこまで意識しなくても良いんだよ。ただ、気軽に会話が出来て、悪ふざけができたらそれはもう親友じゃん。」

……そうなのか?親友ってそういうものなのか。ただ、別にさっき言ったことをしなくても、親友、その響きがスゴく気に入った。なんだかスゴく嬉しい。

「というわけだからさ、これからよろしくね、深瀬くん!」

「あぁ、よろしく。」

この日、俺は久しぶりに心の底から笑った。




それから、俺たちが親友になってから1ヶ月がたった。

呼び方は相変わらずの「榊原」「深瀬くん」だが、確実に絆が深まって行った気がする。弁当も一緒に食べるし、部活も同じサッカー部に入ったし、休日には2人で遊びに行ったりもした。

前までは一人でボーッと考え事をする事が多かったが、今では榊原と一緒にいることが多い。でも不満は全く感じない。むしろ楽しい。俺の生き方が変わっていくのが自分でも分かった。

そして、榊原のおかげで明るくなった俺の雰囲気をクラスの誰もが感じていた。


今日も2人で会話しながら盛り上がっていた時、不意に一人の生徒が話しかけてきた。

「深瀬くんと榊原くんってさ、本当に仲良いよね。」

当たり前だろ。と言おうとしたその時、

「もちろんじゃん!だって僕ら“親友”だよ?」

驚いた。ここまで意思が通じるものなのか、親友ってスゴいな。

「いや、2人ともスッゴい楽しそうだからさ、何かコッチまで楽しくなってくるよ」

「あー、それ俺も思った。確かにクラスの雰囲気も明るくなって来たよな。それも深瀬と榊原のおかげじゃねぇの?」

「そうだよね、やっぱり私も思った!」

気がつけば俺らのまわりにはみんなが集まっていた。何だろう、こんなに俺のまわりがにぎやかなのも初めてかも。傍から見れば鬱陶しい程度にしか思ってなかったが、今はすっごく楽しい。


その後も、

「ねえ、深瀬くん。写真一緒に撮ろうよ!」

「おーい深瀬ー、こないだのニュース見た?あれマジでやべえよなぁ!」

と、入学当時に比べ話しかけてくれる人が増えた。それもみんなフレンドリーに。これもみな榊原のおかげだもんな。

友達が増えた喜びに浮かれていた俺は、全く気がつかなかった。







後ろからの鋭い視線に。
















~榊原side~


みんな、都合よすぎるよ。


何でいまさら深瀬くんに構うの?


一番最初に仲良くなったのは僕なのに。


深瀬くんにとって親友と呼べるのも僕だけなのに。


よく男はさ、自分あの人と友達、君もあの人と友達、ってなったら自分と君も友達!ってなるのにさ、


女は自分あの子好き、あなたもあの子好き、ってなったら自分の方があの子と仲良いんだから!って余計な対抗心が生まれるんだよねぇ。


僕の感情はネチネチとしたしつこい女のソレに似ているかも。


男のクセにね。


深瀬くんは大事な親友だけど、深瀬くんの友達は好きになれないや。


むしろ鬱陶しいな……。


でも警察は呼ばれたくないしなぁ。


あーあ、どうしよう。

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