13話 時には隠したいこともある
お久しぶりです。ふふねで御座います。
投稿再開しますので、今後ともよろしくお願いします。いやほんと。お待ちして頂いていた方には土下座ポーズで感謝の意をここでお伝えさせていただきますm(_ _)m。
ここから内容。
受験中にほそぼそと書きだめしたものですので、その時の趣向で随分と文法とか乱れてます。文法が定着して落ち着いてきたら過去回も含め、修正したいと思いますので今はお目こぼし願います(^_^;)。
以上。
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︰)前回までのあらすじ
場所は教会の司祭室。司祭アリューカ特製のシチューを食べ終えた二人。
アリューカはなにやら説明をしたそうにしていたが、肝心の説明とやらは、とある女神が発信した電波によって遅々として始まらなかった。
異世界に召喚された少女、サキにアリューカは『この世界』を生きていく為に必要な知識を説明するつもりであった。
しかし、いっこうに説明会を始めることができず、むしろ女神との長時間にわたる脳内電話(神託)によりテーブルを挟んだ二人の間には気まずい沈黙が横たわっていた。
さしものアリューカも、机の上に漂い始めた不穏な空気に不安を感じ始めていた。
対するサキは『ぼーっとして』。とりとめもない事を考えていたのだがふと、頭によぎったままに口にした言葉でアリューカを無自覚に恐怖のどん底に突き落としてしまう。主に他人行儀な言葉のせいである。
『アリーさん、誰と話してたの?」
アリューカの耳に聴こえたそれは、まるで浮気電話を聴いて夫の浮気を確信した妻がそれを問い詰めているような口調であったという。
(“サーちゃん“に嫌われたかも!?)
狼狽えるアリューカ。
対するサキはといえば楽天的な構えで、両者の間にはおかしな温度差が広がっていた。……主に何処かの女神様のせいで。
「つまり…アリーは神様と話せるんですか?」
「あぇ…。ああっと!そ、そそ、そうなんだよねぇっ!」
白い少女が聞き取りしたことを頭の中で整理し終えた際に言い放った言葉に、
――怪しげな返答をしてしまうアリューカであった。
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☆
おほーー。【神託】ですって奥さん。
なんでも、頭の中に女神様の声が直接聞こえるんだってさ。似たようなスキルで【念話】ていうスキルと似てるそうだけど。
【神託】は“頭の中でイメージしたモノ”なら何でも相手に伝えられるのに、【念話】は“強くイメージした言葉”しか相手に送れないのだとか。
ホントに。魔法みたいな話だよねっ。いや、実際現実に魔法らしいけど…。
こう。冷静になって、落ち着いて考えてみると「魔法の世界に来たんだね…」みたいな実感が再認識させられるよ。しみじみ。
アリーさんはと言えば、
「いや〜、あれは吃驚したよね。うんうん。いつの間にか神託のスキルが生えてて、女神様が話しかけて来たからねぇ〜。」
とかなんとか。初めて神様の声が聞こえた時のことを、うんうん頷きながらしたり顔でケロリと言っていたけれども。
でもさぁ。
…ほら。もっとこう、何ていうかファンタジーなんだし…?
【神託】スキルと言えば、『勇者召喚!』みたいにさ。儀式に使いそうな? THE聖女様が持っていそうな? そういうスキルだとわたしは思うんだ。
(例えるなら、そう。こんな感じのッ!!)
――――
セイジョ「勇者さま お願いします!」
オウサマ「女神よ。我が国を…我が民を救い給え……」
ダイジン「閣下、魔力充填完了しました」
オウサマ「うむ、やってくれ…、」
セイジョ「……はい」
オウサマ&ダイジン「「……ゴクリ」」
ピエロ「(ドキドキ…♪)」
セイジョ「すぅ…――いきますッ! 女神様〜! 勇者ちょうだいっ!」
オ&ダ&ピ「「「!!!」」」
「(キラキラ〜ッ☆)」
「「「…………!!!」」」
(なんて……)
「……!」
メガミサマ(なんて素晴らしい上目遣いなのッ……‼)
セイジョ「ちょうだ〜い! 頂戴〜?」
メガミサマ(ぶっふぉッー――)
セイジョ「おねがい☆」
メガミサマ『もちろんイイに決まってるじゃないッ!!』
メガミサマ『さあッ!対価はなあに? もしかして、もしかしなくてもあなた? 最高よ! わたしが責任もって可愛がってあげるわ! あ、もちろん勇者も呼んどくわよ……。さぁさぁ、だから安心して私の胸に飛び込んで――――、』
セイジョ「対価は魔力ですッ!」
「『……』」
「『…………』」
メガミサマ『……そんな〜(´・ω・`)』
――――
――こういう風にさ……。
スペシャル感溢れる感じだと思うんだ。重要なイベントで使われてそうなスキルでしょ? あ。後半はわたしの趣味だからね。
でも、やっぱり理想と現実は違うっていうか。
実際、【神託】はアリーさんのようにごく普通の教会にいるシスターさんがホイホイ持っていたりしするし。割とこの世界の【神託】というものは、結構大雑把なモノなのかな? もしかして粗製乱造?
いや、たぶんきっと。
きっと、スペシャル感切り捨てで、神様の趣味マシマシてんこ盛りなんだろうね。そうに違いない。HAHAHA、すっごいユルい神様だよっ。
アリーさんが『普段は女神様と雑談くらいにしか使っていない』と言っていたし、女神様が気に入った人に配る“神との交信権”みたいな捉え方で良いかな?
なんだかお城で開かれる晩餐会の招待券みたい。王様に謁見っ!とか固い感じじゃなく、ややラフな感じの。むしろお茶会の方が近いかな?
それにしても、アリーさんが神様とどんなお話をするのか気になっていたけど……、
なーんだ…ただの雑談ですか…。
女神様とシスターさんのお茶会。
……何それ気になるっ!
お花畑に白テーブルを囲んで。
片手に持ったティーカップはきっとノリタケ製に違いないっ。(何
アールデコかアールグレイか知らないけど、スラリと細い綺麗な手にティーカップを持って談笑するアリーさんは本物のお花で彩られた緑の絨毯の上で白いイスに優雅に足を組んで腰掛けている。
彼女の身に纏った、さらさらとした質感の黒衣は細身で長身の彼女の優美さと気品の高さを強調しており、黒いフード型の頭巾がなければまるで深窓の貴族のお嬢様のようだ。
けれども、テーブルの下に目を向ければ彼女が足を組んだことによって、スカートに仕込まれていた隙間から彼女の肌色の大腿が顕わになっていた。一転して優美さから妖艶さを醸し出し始めた彼女の黒の法衣に私の目は、くぎ付けに、なって、目が、離せ、なくー――、
――こんなトコロにスリットがッ――
はっ!? 違うちがう!そうじゃなかったっ。
わたしはこの魅惑の光景を、お茶会を堪能したいのっ!
――だからっ!
――わ、わたしも混ぜてぇっ!――
アリーさんと女神様のキャッキャウフフな光景が、脳裏にキラキラとした加工を加えて、鮮明に浮かび上がる。なんて素敵な楽園!
わたしがウラヤマーな顔でアリーさんを見つめていると。
まるで、心の内を見透かしていたかのように。
「今まで全部実は口に出してたよ?」
と言わんばかりに、アリーさんは「ふふっ」と微笑み、
「いっつも愚痴ばっかりで困っちゃうからね〜…」
そう言った。
少ししてから、表情を強張らせ、引きつった笑みを浮かべていたけれど。
ふむふむ、もしかして今この瞬間にも、実は女神様がアリーさんに話かけているんじゃないかなぁ。……あ、ほらアリーさん吹き出した。
私何も喋ってないのにね…。
何となくさっき、アリーさんが挙動不審だった理由が分かったかも。
きっと、その“女神さま”に話しかけられていたのでしょう。(名推理
あぁ、そうです。
あの時のわたしのアリバイも証言しておきおませんと本当に第三者がアリーさんに話し掛けていたという推理が成り立ちませんね。
フフフ。
ワタシその時ナンにもシャベッテないヨ!
ホントだよっ!ナ〜〜ンニモ シテナイれスヨ!!
……。
…………。
……何か失敗した気がするっ!
――――
でも、だからといって アリーさんに話し掛けていたのが女神様だとは限らないし……。要するに 分かることは、誰かがアリーさんに話しかけていたのは間違いないってこと だけだねっ!
―それ 何の解決にもナッテないヨ!!―
――――
―――
――
「――それで“誰“と話していたの?――」
ふと疑問に思ったのだけど、アリーさんが話している神様って、召喚された時に出会ったユーカさんとは違う人かもしれないよね?
ほら、日本には八百万の神が居るとか言うでしょ?…地球産日本人としては、この世界が ユーカさん一柱だけの一神教でなく、多神教である可能性も考えないといけませんよね。ゲームの世界や物語の展開的には、ここはガイアとかネプチューンがいる世界、などと言われても否定できませんし…。
…というか地球産日本人って何なのかな。『この世界の日本人』がその場合いることになるね…。ナニソレ日本人?……うーん、哲学だね。
「……ん?」
沈黙の後、困惑の表情を浮かべるアリーさん。
首を傾げ、『どういうこと?教えて〜?』と目で訴えてきました。
あらら? 分かりにくかったかな?
うんうん。哲学ってよく分かんないよね。
わたしも分かんない。
ところで、『地球産日本人』の逆が『異世界産日本人』の筈なんだけど…。
『異世界産日本人』 = 『召喚された人』で。
しかも『召喚された人』は『地球産日本人』なんだから。
つまり、『地球産日本人(異世界産)』 = 『召喚された人』って考え方も出来る!…ことに気付いたのだけれど…。
わたし。大丈夫なのかな。女神なユーカさん曰く 召喚に巻き込まれたらしいし。わたしの場合、正式(?)に異世界に呼ばれた訳じゃないから、産地偽造とかになるのかな?
『わたし』≠『召喚された人』だからつまり、
『わたし』 ≠ 『地球産日本人(異世界産)』ってなる訳で…
わたし 日本人じゃないの。(?)
日本人産地法とか大丈夫? いやそんな法律知らないけど、でも訴えられたら困っちゃうよね……。
「異世界産って言ってるのに、召喚記録に無いじゃないか!!」とか、
「『異世界産日本人』認定資格の条件を満たしておりませんのでお帰り下さい。by 遺跡の声」とか、
「チミー?異世界産って言うからには、最低年数滞在した証明書と召喚されました券を持って来てくれないと困るヨ!さっさと出ていっテヨ!ホラぁっ!」とか言われたら泣きそう……、
なのかな…? んー? 割と異世界産かどうとかで困るヴィジョンが見えませんねぇ、というか最後の人はダレデスカ……。
「む…?」
「(じーー)」
アリーさんが何か目で訴えてきているっ。
「(じーー)」
んーと、なになに…?
え?違う話?
わたしが『誰と話したの?』と訊いたのがどういう意図か、解らなかったから首をヒネってた?
「(…………。)」
えっ⁉ そうなの?!
「(コクン……)」
私はアリーさんを見る。
アリーさんは視線を逸らさずに、ゆっくりと頷く。
……あっ。
そうだった。そうだったよ。
今更ながら、わたしは自分から質問をぶつけていたことに気付いた。
あぅ……アリーさんの微笑みがさらに深くなるよ。『あらあらこの子困ったこねぇ〜〜』って、ニコニコです。私のメンタルにズバズバ刺突っぽい打撃攻撃が打ち込まれてますよっ。
は、恥ずかしいぅ!
「ふに…言葉が悪かったかも。…どんな神様と話していたの?って聞いたの」
「~~~ッ!!~~~〜~~〜ッ!!!!」
ともあれ、今は真面目な質問タイムです。
ここは何事も無かったようにクールに対応を決めt………いえ、何でもないんです。
最初の変な鳴き声は聞かなかったことにしてくださいぃ…。
「あっ……。えっと、“創世の女神様”って言うんだけど…」
“創世の女神様”…?
ユーカさんの事なのかな…?
そしてさりげなくスルーしてくれる。このアリーさんの優しさよ。
決して「あっ……。(察し)」みたいな感じに、可哀想な子を見つけてしまった感じに、憐れみの目で見られているワケではない。ないったらない。
う、嘘じゃナイですよっ。
ほらっ見てくださいアリーさんの顔を。
――――嗚呼、アリーさん。微笑みが慈愛に満ち溢れてますよ…。
そしてアリーさん。
どうかもうご勘弁。
――その優しみ顔で「私、気にしてないよ〜」って更に微笑むのはヤバイですからっ。
「(…ニッコリ__♪)」
優しさが身に沁みる。ていうか、
刺さってるよっ⁉ グサッてるからっ!
私のライフが尽きちゃうよっ⁉
「(………?)」
恥ずかしいっ 恥ずか死ぬっ‼
「(カァァアァァ……ッ。)」
「(ニコ、ニッコニコ♪)」
ヤヴァい ヤヴァい ヤヴァイ!
優しい視線に耐えられない!
何とか話題を逸らさないと!(無責任)
そうはいっても、話題力(?)に乏しいわたしは、こういう時に繰り出す 機転の利いた誤魔化し方をしらない。
『ところで奥さん、今夜の晩ごはんはシチューですか?』
『分かりますよ〜。最近じゃがいも安いですからね〜』
『だから今日は肉抜き。しかも、じゃがいも具沢山シチューなんですねー。イヤーァHAHAHA。』
『でも何でシチュー?』
『ナンデ!?シチューナンデ!?』
そりゃあそうだよ、さっきシチュー食べてたじゃないですか!
ところであのお芋は何芋ですかっ?
味はじゃがいもなのに星型なんですけどっ⁉
(え?あんだって?じゃがいもじゃない?
とんでもねえ、あたしゃじゃがいもじゃないよっ!?!!?)
て、いやいや、わたしは何言ってるんですか?!
はっ⁉ それにこれは只の世間話じゃないですか。世間話スキルがアップしても意味が無いんですよっ! .
何か…何か話題は無いのかぁっ!
「…はっ!?!そ、そうだったアリー、その神託スキルの『スキル』て何なの?」
ス、スキルがあるなんてゲームの世界みたいだよねっ!
よ、よーし
テンパり中。
「へぁ? ふあぁあぁぁ!!!!!!?! 思い出した!思い出したよ! そうそう、その話をしたかったんだよね〜。いやぁ、サーちゃん助かったっ。さっきから何を話すつもりだったのか忘れて困ってたんだよー。でも、ようやく思い出せたよっ、ありがとね!」
!!?
あれ……?
自分でもよく知らないけど何だか上手くごまかせた気がするっ。もしかして、もしかして……?!
「……まぁ、露骨に話題を逸らされたのは、ちょっと意外だったけど…」
――バレてたよっ!
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