第67話 装備改修
カリ、カ、カツ、ズ~~~~
(さ、こんなもんかね~)
物静かな一室に万年筆が紙面をなぞる音が響く。
隼は紙に纏めた魔力起動式鎧装の問題点達を眺める。
すると、今度は設計図を取り出し、問題点に沿って改良すべき箇所を鉛筆で描きたしたり、時には消しながら、段々と完成形に近付けていく。
(溶断刀は使い捨てることを前提にして六丁積んでたけど、アレクと打ち合った後、酷く損傷したからな~こんなんだったら、刀よりも短いナイフにしちゃって、刀はちゃんとしたのを作るべきかな~。)
溶断刀に使用されている金属は、圧倒的な熱量を生み出し、それに耐えうる融点を誇るが、脆い赤灼鉱と、そこに鉄を加え、相手を武装を一瞬で溶かし斬る事を前提に造られた合金なので、アレクの剣の様に溶かす事の出来ない金属が出てきてしまえば、隼の中での評価はダダ下がりだ。
(かと言って、俺も剣術の心得がある訳でも無いしな~刃を振動させるにしても、切れるは切れるだろうが、すぐに折れるだろうし、その度に刃を付け替えたりするのもアレだし・・・メンテが簡単で、なにか、再現可能なのは・・・やっぱチェーンソーくらいしか無いのかな~)
そう決めると、新しい紙にチェーンソーの図面を描き起こす。
(・・・ネックはモーターをどうするかだけど、
ここには、ゴムどころか、まとまった電力を生み出す方法も無いわけだし、当然魔力式になるだろうが、イマイチ思いつかないな・・・まぁどちらにせよここで悩んで作業が止まるのが一番拙いからな。取り敢えず、進める所までは進むか。)
隼は、一旦チェーンソーの事は頭から捨て置き、本体の装甲や、ジョイントの改良、溶断刀のナイフ化を進める。
(あれ、鉱物を採りに行くなら掘削用の道具も必要になるよな・・・ダイナマイト、ドリル・・・色々思いつくけど、折角チェーンソー作る時、モーターも作るんだから、ドリルかな。)
その後、自分だけで出来る作業を終わらせると、隼は、ラルグの元へ向かうのだった。




