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百合、微かに揺れて  作者: ぺりぺり
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3/7

犬派か猫派か(どっちでもいい)

三話目ですね。

帰り道。

恵と帰るいつもの道。

何度目かの出会い。

「あ、猫」

「んあ、猫」

黒と白で良い感じに配色されてる。

首輪がついているので、飼い猫だということはわかる。

「ようしようーし、撫でてしんぜよう」

「誰なんですかね」

「この猫ちゃん、どこの家の子?」

「わからん」

何回か寝転んだりうろついたりしてるのは見かけてるけど、どこか家に入るのは見たことがない。

「わーっしゃわーっしゃ」

「こらこらこら」

撫で方が雑になってるぞ。

「ところで、犬派と猫派の戦争が各地で止まない日々ですが」

「そうなの?」

「うむ。この2派には切っても切れない縁がありつつ、お互いを認めることのできぬ悲しいサダメというのがあってだな」

「本題」

「犬派? 猫派? まあかなちゃんはどっちでもいい派だけど」

「なんで分かってて質問する?」

アホなの?

「まあ戦争がどうの言いつつ、自分もどっちでもいい派なわけですが」

「じゃあ解決?」

「犬派と猫派の戦争はなぜ起きると思う?」

「それが本題じゃねーか」

まあまあ、と恵があたしをなだめる。怒ったりはしてないんだけどね。

「で、なんでだと思う?」

「ええ、そりゃまあ……片方の方がもう片方より好きだからじゃないの?」

「うーん、でもそういう人ってあんまりいないと思うんだよね」

「あたしたちみたいな?」

「そうそう。別にそこまでこだわる必要がないというか、めんどくさいというか」

「それは恵の意見でしょ。恵が思ってる以上にこっちの方が好きって人はいるんじゃないの?」

「でもさあ、犬は好きだけど猫は嫌いって人とか、少数だよ絶対そうに決まってる」

「ひとりで勝手に終わらすな。そしてさっきめんどくさいって言ったな」

「そこ指摘されちゃうとわたしも弱いわけでー……かなちゃんの頭を撫でちゃうわけでー」

猫から離れ、あたしの頭をなで始めた。

「うーりうーり」

「……ぐぅ」

嬉しいと思ってしまうのが何故か情けない。軽いなぁ、あたし。

あ、でも恵以外からこんなことされても嫌でしかないなぁ。

「さっきからそわそわしてたねぇ」

「…………そこを 指摘されちゃうとあたしも弱いわけでー……」

くっそう。これで恵の頭を撫で返してもニコニコされるだけだから、なんかこう、悔しいような。

「あ、金曜日泊まりに行っていい?」

「また唐突な……犬猫の話はどうした」

「わたしはかなちゃん派だ!」

「……あたしは恵派だよ」

呆れるけど、全部飲み込んで、承諾してしまう辺り、やっぱり恵派なんだろうな、あたしは。

今日は火曜日。金曜日まで、あと2日挟まれてる。

頭を撫でられ、顔の熱が恵の手のひらに伝わらないよう懸命に平静を保ちなから、今週の目標を今さら立てる。

「かなちゃんかなちゃん」

「うん?」

「お泊まりデートだねえ」

今週の目標。うかれない。

犬派か猫派か聞かれると、猫派とは答えますが、「どちらかというと」という程度なので、実際はどっちも好きです。

猫なら細身のやつ、犬なら狼犬が好きです。


さて、最近暑くなってきました。季節の変わり目なので、体調に気をつけて、夏風邪などひかないようお気をつけて。(わたしはひきました)

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