どこからが大人なのか
暖かくなってきました。5月だもんね。
昼休み。
いつも通り恵と昼ごはんを食べている。
「子供か大人かの判断ってどこでするんだろ」
「どしたいきなり」
おにぎりの具は鮭だ。
「いやー、パッと浮かんだんだけどね。どこから大人扱いって始まってんのかなーって」
「ふむ」
大人扱いね。
「例えば?」
「例えば、んー、なんか悪ふざけとかしたときにさ、『もう大人なんだから』って言われるじゃん。かなちゃんあれいつぐらいから言われてた?」
「あー……小学校高学年のときには言われてた気がする」
鮭おにぎり旨い。
「やっぱそんなもんかぁ」
ミニトマトが恵の口に吸い込まれた。
「でもさ、『まだ子供なんだから』とも言われるよね」
「まあそうかもね。さすがに今はもう言われないけど」
「大人ってどこから?」
「20歳……いや、そういうのじゃないのかもしれない」
「はてな」
「何歳からが大人ですよ、じゃなくて、こういうことをしたら大人ですよ、なのかも」
「ああー、いいかもそれ。それっぽい。じゃあなにしたら大人?」
「うーん……車の免許取ったら?」
「車…………くるま…………」
「イマイチか」
「イマイチー」
「じゃあ……んー、ん、あたしだけ考えてるじゃないかさっきから」
「えーー……うーー……学生じゃ……なくなったら? かな?」
「ふむ……大学生は?」
「ええーわからん」
恵がお茶をガブガブ。
「ぷっふぃーー」
「くふはっ」
「なにわろてんねーん、ん、ん」
「どした?」
「いやさ」
恵が自分の唐揚げを箸で刺してあたしの口に入れた。
「にゃに?」
「大人になろーがなるまいが、ずっとこんな感じで二人でイチャイチャしていけたらいいなーって」
「そうだにぇえ」
唐揚げおいしい?
おいしいよ。
ずっと一緒だから、このくらいの会話はしゃべらなくても平気。
けれど。
「唐揚げおいしい?」
「おいしいよ」
口に出せば言葉が弾む。ついでに気分も。
口から出た音は空気に浮かび、周りの喧騒に溶け込んでいく。
どれだけ言葉を重ねれば、消えずに残ってくれるだろうか。
まあ、いっか。そう思えるくらいには今が心地いいから、この時間がいつまでも続いてくれればと。
恵といつまでも一緒がいいと、そう、思う。
読めば分かると思うのですが、会話多めです。
シュークリームのクリームと皮の比率ぐらい多めです。ちょっとわからん。
8:2くらいってことですね。9:1かも。
とは言え、読んでいただき感謝です。




